
という方も多いと思います。
この記事では、インドで1年ほど働きながらインド各地を個人旅行している私が、インド旅行の計画から現地での注意事項まで必要な情報をまとめてご紹介します。詳細はリンク先の各記事をご参照ください。
インド旅行というのはハードルが高いイメージを持っている方も多いと思いますが、事前準備をすれば決して難しくありません。
この記事の内容に沿って準備を進めれば、初めての個人旅行でも安心してインドを楽しむ方法が分かります。
Contents
インド旅行の計画
まずは時期、日程、行き先などの計画を決めます。
インドへ行くシーズンを決める
まずはいつインドへ行くかを考えます。結論から言うと10~2月頃がおススメです。
理由は大きく分けて2つあります。
- 雨が降らない
- 熱中症にならない
インドは1年中暑いイメージがあるかも知れませんが、北インドの場合には冬は気温が1桁まで下がります。
夜は寒いですが、昼間に歩き回るにはちょうど良いです。
但し大気汚染が酷い時期でもあるためマスクは必須です。
インド旅行のベストシーズンに関する詳細はインド旅行のベストシーズンは冬!その理由と注意点を解説しますをご参照ください。
インドへ旅行の日数と行き先を決める
インド旅行は弾丸であれば3泊4日から可能ではありますが、何が何だか分からないまま終わってしまいます。
せっかく日本から来るのであれば、きちんと楽しむには最低でも1週間は欲しいところです。
多くの日本人が長期休暇を取れるのは年末年始、ゴールデンウィーク、お盆休みだと思いますが、上記の通りインド旅行のベストシーズンは冬なので、最もオススメなのは年末年始です。
これは完全に私個人の意見ですが、初めてのインド旅行であればタージマハールとガンジス河が鉄板です。
インドには無数に観光地がありますが、インドに興味のない一般の日本人にも有名なのはタージマハールとガンジス河ではないでしょうか
1週間あれば余裕をもって両方とも回ることが可能ですが、もしどちらか1つと言われたらガンジス河のあるバラナシが圧倒的にオススメです。
タージマハールは白くて美しいイスラム建築ですが、美しいイスラム建築であれば中東や中央アジアにもたくさんあります。
それに対して、ガンジス河のあの雰囲気はインドにしかありませんので、ガンジス河にはぜひ訪問して頂きたいです。
インド旅行に必要な日数の詳細については【インド旅行に必要な日数】最短3泊4日・オススメは1週間以上をご参照ください。
個人旅行かツアーかを決める
続いて個人旅行かツアーかを決めます。
インドに失礼な例えかも知れませんが、イメージで言うと
- ツアー:サファリパークでバスの中から野生動物を眺める
- 個人旅行:サファリパークを歩いて野生動物と戯れる
ツアーはサクッと気軽にインドを楽しむことができますが、想定外の出来事というのは中々起こりません。
個人旅行は相当念入りな事前準備をしなければならず、また想定外のトラブルのオンパレードだと思いますが濃い経験をすることができます。
個人旅行の場合、デリーで詐欺師に騙されてお金を取られたり、電車の遅延やキャンセル等によりプランの変更を迫られたりする場合もあります。
そういう想定外の経験も含めてインドをディープに楽しみたいということであれば個人旅行がオススメですが、時間を有効活用して観光地を効率的に回りたいということであればツアーがオススメです。
インド旅行者の多くが最初に受ける洗礼がニューデリー駅周辺でのDTTDC詐欺です。
個人旅行でタージマハールへ向かう方の多くはニューデリー駅から電車を利用しますが、ニューデリー駅で偽物の係員から声をかけられ「チケットを見せろ」と言われて
- あなたの乗る電車はキャンセルになった
- このチケットは無効だから駅構内には入れない
などと言われて旅行代理店へ連れて行かれ、高額のツアーを組まされる被害が多発しています。
この詐欺は地球の歩き方にも書かれているのですが、地球の歩き方を熟読してきた人も騙されています(詳しくは【これで万全】インド旅行ニューデリー駅DTTDC詐欺の傾向と対策をご参照ください)。
と思う方はツアーが良いかも知れません。
また、インドは英語がよく通じるので旅行会話程度(英検3級程度)の英語ができる方であれば問題ありませんが、英語が全く話せない方の個人旅行はオススメしません。
インドでは列車がキャンセルになったり、飛行機の搭乗口が変わったり、などなどトラブルの連続で、常に英語でコミュニケーションを取る必要があります。
台湾やバンコクのように日本語だけで快適に旅行できる場所ではありませんので注意が必要です。
英語は広く通じますので、英語さえできればヒンディーなどは話せなくてもどうにかなります(英語が通じなければ、そこら辺を歩いている人を捕まえて英語をヒンディーに翻訳してもらうなどの工夫が必要になる場合があります)。
もし英語が全く話せなければ無難のためツアーに申し込みましょう。
なお、インドまでは個人で来て現地ツアーに申し込むという方法もあります。現地ツアーではシゲタトラベルやアショカツアーズなどが有名です。
この先の項目は、主に個人旅行でインドへ来る方を想定しています。
旅行のグレードと予算を決める
主な費用は飛行機代、ホテル代と現地の移動代、食事代、観光代などになります。
インドは格差の激しい社会のため、高級なものは徹底的に高く、節約すれば徹底的に切り詰めることができます。
懐具合とストレスとのバランスを考慮して決める必要があります。
飛行機代
2019年11月現在、デリー、ムンバイとチェンナイへは成田から直行便が出ています(デリーの直行便は成田から羽田へ切り替わる予定)。
2020年にはバンガロールへも成田から直行便が就航予定です。
値段は、時期によって多少変動がありますが8〜10万円程度です。
ホテル代
ホテルは、快適な5つ星ホテルであれば1泊10,000ルピー(15,000円)ほどしますが、一般的なゲストハウスであれば1,000ルピー(1,500円)で宿泊くらいから宿泊できます。
200ルピー程度のゲストハウスもありますが、まあまあハードモードです。
移動代
国内の長距離移動は飛行機が主な移動手段になります。国内線であれば高くとも往復3万円ほどを見ておけば大抵のところへは飛べます。
費用を節約したい方は寝台列車や長距離バス等の移動手段もありますが、当然ながら時間がかかります。
市内の移動はUBERやOLAといった配車アプリ、バス、電車、メトロ、オートリキシャなどがあります。
食事代
ローカルのご飯は50ルピー程度から食べられます。ちょっと高級なインド料理レストランや日本食レストランであれば1食500ルピー程度のイメージです。
インド旅行の予算に関する詳細は別の記事でご紹介します(作成中)。
インド旅行の事前準備
時期、日数、行き先、予算などの計画を立てたら、事前準備を始めます。
ビザの手配をする
日本人は多くの国へノービザで入国できますが、インドへ入国する場合には観光であってもビザが必要です。
ビザには下記の3種類あり、いずれかを取得しなければなりません。
- 観光ビザ
- e-visa
- アライバルビザ
個人的に最もオススメなのはe-visaです。
観光ビザは大使館で取らなければならないビザなので手間がかかります。
アライバルビザは空港へ到着してから申請すれば良いビザで、2019年11月現在では日本と韓国のみに認められています。
アライバルビザは現地で取得すれば良いので気楽なのですが、デリー空港で申請する場合は長蛇の列になっている場合が少なくありません。
私が住んでいるチェンナイの空港の場合、逆に対応例が少ないためスタッフが制度をよく理解しておらず長い時間待たされる場合があります。
従って、e-visaが最もオススメです。インドのビザに関する詳細は、ゆきんこさんという方が運営されている下記ブログで詳しくまとめられているのでご参照ください。
参考サイト:徹底比較!インド旅行に必要なビザの選び方!【観光ビザ、eビザ、アライバルビザ】
アライバルビザでインドへ来る場合、日本人がアライバルビザでインドに来られるということを英文で説明した文書を準備した方が良いです。具体的には、こちらのページを印刷して持参しましょう。
インド国外のとある空港のカウンターでインドのビザの提示を求められ、「インドへはアライバルビザで入国するからビザはない」と説明しても「インドにアライバルビザなどあるはずがないだろう」と言われ、揉めたという話を聞いたことがあります。
その時はこちらのページを見せて説得しましたが、始めから印刷しておいた方がスムーズです。というのも、旅行者がある国に入国できなかった場合、その旅行者を送り返す責任が航空会社にあるため、有効なビザを確認できない旅行者は飛行機に乗せてくれないためです。
ホテルの予約をする
ホテルの事前予約は必要でしょうか?
インドでは予めスケジュールを決めずに流れに任せて旅行をするのが楽しいと言われます。もし
- 1ヶ月程度の余裕がある
- 1週間の旅行でも、観光はせずインドの街歩きを楽しみたい
ということであればのんびり旅行をしても構わないと思います。
しかし、もし初めてのインド旅行で1週間しか休みがなく時間を有効に使いたいのであれば、事前に周到な計画を立てておかなければ何も観光できないまま終わってしまいます。
インドのホテルはExpediaなどで予約をすることができます。
移動手段の確認、事前予約をする
日本とインドの往復航空券を用意するのは当然として、もし1週間程度の旅行で効率的に観光したいのであれば現地での移動手段についても事前に下調べをしておいた方が無難です。
現地へ到着してから行き当たりばったりでは観光できないまま右往左往することになります。
長距離の都市間移動
インドにはまだ新幹線がないため、長距離の都市間移動は飛行機か寝台列車になります(長距離バスは初めてのインド旅行ではかなりハードルが高いです)。
国内線の場合は往復3万円もあれば大抵の場所には行けますが、もし費用を節約したければ鉄道の利用をオススメします。
インドで飛行機を利用するときの注意事項は インド旅行で飛行機を利用するときに注意べきこと5選
インドで長距離列車を利用するときの注意事項・事前予約方法等はインドの長距離列車旅行で注意すべきこと8選
をご参照ください。
都市内の近距離移動
近距離移動については事前予約する必要はありませんが、これから訪れる都市にどのような移動手段があるのかは事前確認が必要です。
大都市であればメトロがあり、メトロの利用方法は日本や東南アジア諸国などとほぼ変わりません。
それ以外の移動方法について、下記の各記事をご確認ください。
市内電車・路線バス: インド旅行にオススメ チェンナイの都市近郊電車の乗り方(他都市でも変わりません)
配車アプリ:インド旅行者必見!便利な配車アプリOLAとUBERの特徴と利用方法
オートリキシャ:インド旅行 インド生活 オートリキシャを利用するメリットと注意点
大都市であれば問題ありませんが、地方へ行くとOLAやUBERのサービスを提供していない場合も少なくありませんので注意が必要です。
またお金は少しかかりますが、長距離・近距離共通で旅行会社に車をチャーターするのも良いかも知れません。
日本語で予約のできる、インドのレンタカー会社→フォーミュラグループ
必要な持ち物を準備する
一般的な海外旅行に必要なパスポートや海外旅行保険(クレジットカード付帯を含む)を用意するのは当然ですが、インドに特有な持ち物があります。
例えば、インドでは東南アジアのように空港でSIMカードを購入してすぐに使えるわけではありません。
デリーの空港ではSIMを販売していますが、アクティベイトと呼ばれる手続きがあり、開通するまでに半日ほどかかります。
インド旅行に必要な持ち物についてはインド在住歴1年の私がオススメするインド旅行の持ち物リストをご参照ください。
インド旅行中に必要となる情報の事前収集
インド旅行中に必要となる情報をまとめます。インドへ到着する前にご一読ください。
旅行中の腹痛について
1週間以上インドを旅行する多くの方が腹痛を経験します。インドの腹痛は正露丸では治りにくいと言われます。
私個人の見解ですが、インドの腹痛を完全に予防することは難しいです。
従って、むしろ腹痛になるリスクがあることを前提に、いつでもトイレにアクセスできる方法について理解しておく方が安心ではないかと思います。
詳しくはインドではお腹を壊す?インドでの腹痛・下痢の予防策と対処法という記事でまとめていますのでご参照ください。
インドの治安について
インドというと極めて治安が悪く暴行事件が頻発するというイメージがあるかと思いますが、女性1人でインドを旅行している方は大勢います。
インドでよく問題となるのは殺傷事件のような避けようのない被害ではなく、詐欺やボッタクリなどの被害です。
- 夜道は一人で歩かない
- 親切そうに声をかけてくるインド人は無視する
- 観光地ごとの詐欺被害事例について事前に情報収集しておく
などの対策を講じておくことが重要です。
詳しくはインド旅行は危険?女性一人でも安全にインドを旅するための注意事項をご参照ください。
その他の注意事項
インドを個人旅行する場合には
- お寺の境内では、屋外でも靴を脱ぐ
- ペットボトルを購入したら蓋が閉まっているか確認する
- 観光地のチケット売り場が長蛇の列でも、外国人窓口を探す
など、初めての方には分かりにくいコツがあります。
そういった細々とした注意事項についてはインド在住者の私が考える、インド旅行で注意すべきこと12選をご参照ください。
必要な準備と警戒をすればインド旅行は怖くない
インドは念入りな準備と警戒をすれば決して恐ろしい国ではありません。
しかし、油断をしても大丈夫なほど安全で快適な国でもありません。
念入りな情報収集と事前準備の上で、「人生観を変える」と言われるインド旅行をお楽しみください。