インド旅行に興味はあっても、いつのシーズンに行くべきか悩みますよね?
と思われるかも知れませんが、インドといえども実は1年中暑いわけではないのです。
インド旅行に最適なシーズンは11月から2月頃(冬)です。
なぜなら、1年のうちで最も涼しく、雨も降らないからです。
私はインドに1年ほど住んでいて、各シーズンにインド各地を回りましたが、冬が最も快適に旅行をすることができます。
但し、冬は大気汚染が1年で最も酷い時期でもあるので対策が必要です。
また、オンシーズンのためホテル等の値段も高くなります。
この記事を読めば、なぜ冬にインドへ行くべきか理由が分かります。
Contents
北インドの気候
インドは日本の9倍ほどの面積があるため地域によって気候も異なります。
大きく分けると、上記の地図で青が北インド、緑が西インド、黄色が南インド、赤が東インド、グレーが北東インドです。
初めての旅行者はタージマハールやガンジス河がある北インドを訪問する方が殆どです。
そこで、まずは北インドを中心にご説明し、他の地域についても補足します。
北インドの気候は大きく分けて
- 暑季:3~5月
- 雨季:6~10月
- 乾季:11月~2月
となっています。
暑季
3~5月の暑気は本当に暑く、日中は50度近くになることもあります。
北インドの主要な観光地は内陸部にあるため乾燥してはいるものの、インドには日陰も少なく直射日光をガンガンに浴びるので熱射病になる可能性もあります。
またインドのヒンドゥー寺院やモスクでは靴を脱いで参拝しなければなりませんが、靴を脱ぐのは建物の入口ではなく寺院の入口のため、寺院の境内に入ったら炎天下の屋外を裸足で歩かなければなりません。
足が火傷しないようカーペットが敷かれている寺院もありますが、石の上を歩かなければならない場所も多く地獄です。
雨季
6月~10月の雨季は少し涼しくなりますが、雨なので残念な観光になることがあります。
例えば、タージマハールの写真を撮るとき、雨が降っていたり背景が曇っていたりしたら残念ですよね?
ガンジス河で有名なバラナシの場合、雨季は河の水量が増加するため河岸に降りるのがとても困難になります。また、バラナシは狭い路地や階段が多く、狭い路地に神聖な牛がたくさん歩いているのですが、雨季になると牛の糞が濁流となって階段を流れ落ちてきます。
しかも川の水量が増えるのでガンジス河のボートにも乗れない場合があります。
乾季に比べて旅行費用は安いかも知れませんが、思いっきり楽しめなければ安物買いの銭失いになりかねません。
乾季
10月末から11月初旬にかけてディワリと呼ばれる大きなお祭りがあるのですが、ディワリを過ぎると乾季になります。
乾季になると一気に寒くなり、夜は気温が一桁まで下がります。日中は観光にちょうど良いくらいの気温(15度くらい)です。
この時期は雨も降らず、熱射病になる可能性もないので観光を楽しむことができます。
但し3点ほど注意があります。
- お湯がでないホテルだと風邪をひくので、ある程度高めのホテルを探す。安宿でお湯が出なければインド滞在中はシャワーを諦める。
- PM2.5による大気汚染が世界一酷いので、PM2.5を防ぐマスクを着用する
- 夜は極めて冷えるのでコートを持参する
PM2.5は本当に酷く、私は北京で冬に1日外を歩いていたら夕方には鼻水が真っ黒になったことがありました。
もう空港に着いた途端にドトールの喫煙室へ入ったかのような錯覚を受けるほど酷かったです。
北インドの大気汚染は世界最悪と言われ、北京の大気汚染を凌駕しているので更に注意が必要です
PM2.5を防ごうと思ったら、市販の安いマスクではダメです。
N95と呼ばれる、PM2.5を防ぐことができるマスクがあるので、そちらを用意しましょう。
N95マスクとは、米国労働安全衛生研究所の規格をクリアしているマスクです。
値段が高い上に使い捨てですが、こちらを着用して歩いたところ喉が痛くなりませんでした。
暑季にオススメの地域3選
上記の通り暑気に北インドへ行くのは地獄ですが、暑気に楽しめる場所もありますのでご紹介します。
ムンバイ
ムンバイは西インドにあるインド5大都市の1つです。こちらは夏も35度程度までしか気温が上昇しないため、比較的オススメです。
近郊にはエローラ、アジャンターといった古代の仏教遺跡や、タージマハールそっくりのビービー・カーマクバラーという観光名所があるアウランガバードなどがあります。
バンガロール
バンガロールはIT産業が盛んなインド5大都市の1つで、こちらは高原にあるため通年を通して涼しく快適に過ごすことができます。
近郊にはマイソールやハンピという観光名所もあるので、ぜひ訪ねてみてください。
最北部(チベット文化圏)
ラダック、ダージリンといった最も北の方の山岳地帯は夏でも20度台と極めて涼しいです。
ラダックの場合、6~9月のオンシーズンを除けば気温が1桁台から氷点下と極めて寒いため、お盆の時期に訪問するのがオススメです。
インドの中でもハードルが高いエリアですが、ラダックは首都のデリーから直行便で僅か1時間半なのでオススメです。
但しインドというよりはチベット文化圏なので、インドを堪能したい方だと少しずれるかも知れません。
ラダックについては【秘境】インドのチベット・ラダック旅行でオススメの楽しみ方5選をご参照ください。
南インドの気候
最後に、南インドの気候についてもご紹介します。
私の住んでいる南インドのチェンナイには"Hot, Hotter, Hottest"という言葉があるそうですが、とにかく1年中暑く、1年で最も寒い12~2月でも朝晩が22度程度、昼間は28度くらいになります。
1年で最も暑い4〜5月の場合、日中は40度くらいになります。
北インドの観光地とは異なり海が近いので湿気もあり、夏になるとかなりイライラする暑さです。
1年を通して暖房を使うことはありませんし、暑がりの人は12月や1月でも冷房を使います。
最悪シャワーでお湯が使えなくても、そこまで困りません。
一年中夜でも半袖で過ごすことができ、衣替え不要なので楽です。南インドは6~11月頃が雨季です。
南インドの多くの都市も11月から2月頃に訪問するのがオススメです。
まとめ
初めてのインドは冬がオススメなので、社会人が1週間の日程で来るなら年末年始がオススメです。
しかし季節によって全く異なる表情を見せるインドの違いを楽しむのも良いかも知れません。
従って、初めてのインド旅行を冬季に行ったら、2回目は敢えて雨季や暑季に訪問するのがオススメです。
インド旅行は準備が大切です!インドに到着してから戸惑わないように、必要なものを準備しましょう。