
個性が強いインドの鉄道やバスと異なり、さすがのインドといえども空港や飛行機の仕組みは世界各国とそこまで変わりません。
しかし、それでもインドで飛行機を利用する場合特有の注意点がありますのでご紹介します。
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搭乗口・搭乗時間を随時チェックする
インドの電車は何時間も遅延したり、直前に出発ホームが変更になることが珍しくありませんが、これは飛行機でも同じです。しかも無連絡変更です。
日本を始めとする多くの国では搭乗ゲートが変更になることなど滅多になく、万が一搭乗ゲートが変更になった場合には大問題なので構内アナウンスで何度も連絡をするのではないかと思います。
ところが、私の住んでいるチェンナイにある空港は「お客様に静かで快適な空間を提供する」ということをポリシーにしており、どんな場合でも構内アナウンスがありません。
たとえ出発時刻が変更になろうと、搭乗口が変更になろうと、アナウンスはありません。
従って、常に自分でフライト情報のモニタをチェックしていなければいけません。
先日、空港に到着したら、私の乗るブバネシュワル行き出発時刻が「1時間遅延」になっていました。
そこでラウンジでのんびりしていたところ、ふと搭乗案内モニタに目をやると、私の乗る便が
FINAL CALL(最終搭乗案内)
と書かれています。
なんと、遅延していたはずの飛行機が知らない間に定時へ変更になっていたのです。
大慌てでラウンジを飛び出して搭乗口へ行ったところ"CLOSED"になっていたので、「終わった」と思いました。
ところが、全ての出発便を一覧表示しているモニタを見るとブバネシュワル行きはまだ「FINAL CALL」になっています。
そこで改めて確認すると、知らない間に搭乗口が変更になっていました。
変更後の搭乗口に猛ダッシュで行くと、"ブバネシュワル Final Call"と書かれていました。
「間に合った〜」と思って搭乗口へ行くと、係員に「ブバネシュワルはあっちだよ」と言われ、指を指された方を見ると"コルカタ行き"と書かれていました。
疑心暗鬼でしたが、並んでいた人に確認したら本当にブバネシュワル行きでした。
さすがにここまでパンチの効いた出来事はこの1回だけでしたが、チェンナイ空港での搭乗口の無連絡変更はこれで2回目でした。
チェンナイ空港に限らず、インドの空港でのアナウンスはそこまで親切ではありません。
なお、後ほど確認したらSMSで出発時刻と搭乗口変更のメッセージが来ていました。
SMSには毎日DMが何十件も来ていたので無視していましたが、確認する必要がありました。
しかしインドの携帯電話番号を持っていない旅行者・出張者にSMSは送られて来ないので、旅行者・出張者は常に出発案内のモニタをチェックする必要があります。
空港にはかなりの余裕をもって到着する
多くの場合、インドの国内線は45分前、国際線は1時間前にチェックインカウンターを閉めます(航空会社によって異なる場合がありますので詳細は航空会社にご確認ください)。
日本の場合には1~2分遅れてもねじ込んでくれる場合がありますが、インドの場合はチェックインが1秒でも遅れるとシャットダウンされると考えた方が無難です。
もちろんインドでも空港により、担当者により融通が利く可能性はありますが、融通が利かない場合の方が多いと考えて差し支えありません。
チェックインカウンターが長蛇の列となっていてチェックイン時刻に間に合わなかった場合にも容赦がありません。
自分たちは平気で遅れるのに客の遅刻は許さないというのがインド流の接客です。
チェックインカウンターで手間取る場合の他に、私がとてもヒヤッとしたのは出国手続きのシステムが不具合を起こして30分近くも出国できなかったときでした。
私の場合は時間に余裕があったので無事に出国することができましたが、搭乗時刻ギリギリであったら間に合わなかったと思います。
それ以外にも、私が住んでいるチェンナイ空港では「出国審査のシステムがダウンしたから待っててくれ」といって、暫く待たされたこともありました。
また、空港にもよりますがセキュリティチェックも非常にのんびりしている場合があります。
インド・チェンナイ空港のセキュリティは本当に意味不明な質問が多い。
今日は「君は筋肉が足りてないみたいだけど、週に何回エクササイズしてるのか?」と聞かれ、この間は1万円札の福沢諭吉を指して「この人物の功績は?」と聞かれた😑
後ろはいつも大行列になってるんだから仕事に集中してくれ😤
— TATSUYA@インドwith中国妻 (@asia_kaigailife) November 16, 2019
インドの場合、国際線は出発時刻の3時間前に空港へ到着しておくべきだと言われています。空港でトラブルがなくても、道が大渋滞したりメトロの改札が壊れて電車に乗り遅れたりといったリスクもありますので、いずれにしてもインドではかなり余裕をもって空港へ到着されることをおススメします。
インドの空港には大抵プライオリティパスラウンジがあるので、4時間前に到着してセキュリティチェックを済ませ、ラウンジでゆっくり過ごすのが圧倒的にオススメです。
インドで飛行機を使うならプライオリティパスは必携アイテムと言っても過言ではありません。
プライオリティパスの詳細については海外在住者必見!プライオリティパスを作成すべき3つの理由の記事をご参照ください。
空港入場時にはチケットとパスポートを準備する
インドで空港の建物へ入場するときには、パスポートと航空券を係員に見せなければなりません。これは国内線でも同様です。つまり、飛行機に搭乗しない人は空港の中には入れず、もし中に入りたければ入場券を購入しなければなりません。
従って、国内線に登場するときでもパスポートは必ず持っていくようにしてください。そもそも、ホテルに宿泊するときや長距離鉄道に乗るときもパスポートの提示は要求されますので、インドでは国内旅行であってもパスポートは常時必携です。
航空券については紙で印刷しておく必要はなく、スマホの画面を見せれば問題ありません。但し、インドではしばしば通信が悪くなるので、クラウド上に保管されたファイルを見せるのではなく、スマホの中にファイルを保管しオフラインでも表示できるようにしておくことをおススメします。
当然ながらインド人は日本語が読めませんので、航空券は英語のものを用意してください。日本語で「インディラガンディー空港 4月1日 午前1時発」などと書かれている航空券を持っていっても中へ入れてくれません。
私は万一携帯が壊れた場合、または携帯を紛失した場合に備え、念のため毎回航空券は印刷して持参しています。
国際線の場合はインドルピーの持ち出しが1万ルピーまで
外国人のインドルピーの国外への持ち出しは1万ルピーまでと制限されています(インド人はインドルピーの持ち出し禁止)。
もし大量のインドルピーを持ち出そうとして空港のセキュリティで見つかった場合、没収されるのか強制的に両替させられるのかは経験がないので分かりません。
そもそもインド旅行者は使う分のルピーだけ少しずつATMから引き出すか、インドルピーへの両替を行うはずです。
従って、旅行者が1万ルピーを超えるような大量のインドルピーを国外へ持ち出す事態というのは想定しづらいです。しかし、ATMが見つかるか不安で大量のルピーを引き出してしまった場合などは、諦めて帰国前に両替屋で円やドルなどに交換しなければなりません。
なおインド在住者がインドで稼いだルピーを日本へ持っていきたい場合には、インド銀行のデビットカードを日本のATMに挿入して日本円を引き出すのが最もおススメです。詳しくは下記記事をご参照ください。
液体物は持ち込めない前提で考える
インドのセキュリティチェックは空港によって厳しさが異なります。
国際線はもちろん国際基準のため液体物の持ち込みはできません。国内線も原則は液体物を持ち込めないルールになっているはずです。
ところが、デリーやバンガロールといった一部の空港を除いて厳密には運用されていないようです。
先日、下記のツイートをしました。
インドの国内線、バンガロールでは液体物を没収されましたが、ハイデラバードはOKでした。
わざわざカバンから水を出し「ゴミ箱はどこ?」と聞くと「トレイに乗せて」と言われ、チェックの機械でNGになったのに係員が「はいどうぞ」と満タンのペットボトルを返してくれるという謎の対応を受けました🙄
— たつや@インドwith中国妻 (@asia_kaigailife) March 5, 2020
私はチェンナイに住んでいますが、チェンナイ空港でも液体物を没収されたことがなく、いつもスルーパスです。
とはいえ、インドは何事も統制が取れておらず、場所によって、人によって言うことや対応が変わります。
液体物は原則として持ち込めないはずなので、持ち込めない前提で考え、高級な化粧水などは機内へ持ち込まない方が無難です。
空港から離れるまで搭乗券の半券は捨てない
搭乗券(Boarding Pass)は飛行機から降りたら用済みということで、カバンの奥の方にしまったり、場合によってはゴミ箱へ捨ててしまったりする方もいるかも知れません。
しかしインドの場合には、空港から離れるまでは念のため搭乗券を手に持っておくことをお勧めします。
空港到着後に搭乗券が必要となることが何度かありました。
コルカタ空港の例
国内線でガヤ空港からコルカタ空港へ到着したとき、なんと国際線のターミナルへ到着しました。
入国審査のところまでいくと、端の方に係員が立っていて”Domestic Passenger”(国内線のお客様)と叫んでいます。
そちらへ行くと、ガヤからコルカタへの搭乗券を確認されたうえで入国審査を通らずに出口へ行ける通路を案内されました。
この時、もし搭乗券が手元になかったら、かなり面倒くさいことになっていたのではないかと思います。
デリー空港の例
デリー空港のターミナル1と3は離れているので、移動にはバスを使います。
このバスに乗るとき、デリー空港へ到着したときの飛行機の搭乗券と、デリー空港から出発する時の搭乗券があれば、無料でバスに乗ることができます。
もし搭乗券を捨ててしまっていると、25ルピー(約40円)を払うことになります(大した金額ではありませんが・・・)。
また、空港の外にあるプライオリティパスラウンジを到着時に利用する場合でも搭乗券の確認は求められます。
まとめ
インドではトラブルが絶えませんが、それは飛行機も例外ではありません。
飛行機の遅れや手続きの遅延等は日常茶飯事ですので、余裕をもったスケジュールを組まれることをおススメします。
インド旅行は準備が大切です!インドに到着してから戸惑わないように、必要なものを準備しましょう。