経理

海外就職に興味あるけど、現地採用って使い捨てのイメージがあるからキャリアアップは難しいんじゃないかな?

という不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

たしかに、現地採用は応募側も企業側も2〜3年で退職するイメージで考えているため、日本の終身雇用制とは感覚が異なり、スキルアップを意識しなければキャリアアップが難しくなってしまう可能性があります。

しかし、職種を選べば文系卒・高卒の社会人が未経験でチャレンジしても専門性を身につけてキャリアアップをすることが可能です。

オススメな職種は会計・物流・ITです。

私は2018年からインドで働いており、現地で多くの海外就職者と繋がりがあり、また当ブログ(アジアで暮らす)では多くの海外就職者にインタビューをしています(アジア体験談)のカテゴリをご参照ください。

この記事を読めば、上記職種がオススメな理由と、目指し方をご説明します。

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会計・物流・ITがオススメな3つの理由

海外就職で会計・物流・ITがオススメな理由をご紹介します。

海外でも求人が多い

海外就職をする方に会計・物流・ITがオススメな理由の1つ目は、海外でも求人が多い点です。

海外就職は日本国内に比べて職種が限られます。

例えば、人事や法務、研究開発などの職種は海外では求人がほぼありません。

法務や人事などは国ごとに規制が異なり、本社と連携を取る必要も少ないため、ローカルのスタッフに全て任せて日本人を海外子会社に置く企業は少ないからです。

また研究開発職も基本的には日本の本社で統括しており、海外子会社に日本人を置くことは少ないです。

一方、会計・物流・ITについては多くの国で求人があります。

経理(会計)の場合には連結決算を迅速に行うため、製造業を中心に海外にも日本人を置く企業が多いです。

物流についても日本の製造業者が進出している国であれば日本人に対する求人があります。

ITについては、日系企業がオフショア開発をしている東南アジアが中心にはなりますが求人が多くあります。

専門性が身につく

海外就職をする方に会計・物流・ITがオススメな理由の2つ目は、専門性が身につく点です。

新卒一括採用、年功序列型賃金、終身雇用制を採用している伝統的な日系企業の場合には、転職回数の少なさや勤続年数の長さが重視される傾向があります。

では海外の場合は何が重視されるかと言うと、専門性と英語力です。

専門性とは、平たく言うと誰にでもできるわけではない仕事です。

海外での求人数だけで言えば営業や一般事務の仕事も多いですが、営業や一般事務の場合には専門性が身につかない場合があります。

例えばレンタカー会社の法人営業の場合、日系企業の駐在員に対して車の手配などの営業をしますが、多くの専門的な知識が要求される訳ではなく、目覚ましい営業実績を残さない限りはキャリアアップが難しい可能性があります。

高い専門性を必要とする商品・サービスを取り扱い、その分野での身につければキャリアアップできる可能性はありますが、会社次第のところがあり不確定要素があります。

一方、会計・物流・ITについては職務を通じて専門性を高めることができます。

海外で会計の経験を積めば英文会計、海外子会社の内部統制、移転価格税制などの専門性が身につきます。

物流であればサプライチェーンの構築や通関業務など、世界中で通用する高い専門性が身につきます。

ITというのはWebエンジニア、デザイナー、マーケターなどですが、こちらの専門性も世界共通です。

特に会計であればUSCPA、物流(特にサプライチェーン構築)であればCSCP (Certified Supply Chain Professional) など海外で通用する資格もあり、それらの資格を取得することで海外でも「高い専門性を持っている人」として評価してもらうことが可能です。

では、高い専門性を身につけると、どのような道が開けるのでしょうか?3つご説明します。

海外の外資系・ローカル系の企業を狙える

日系企業だと、どうしても駐在員に比べて現地採用の地位は低く抑えられています。

しかし「駐在員 VS 現地採用」という構造は日系企業特有と言われ、外資系企業やローカル系の企業であれば現地採用であっても実力次第で高い給与をもらうことが可能です。

海外で外資系・ローカル系へ就職できるのは現地採用の特権と言えます。

日本人が海外の外資系で働く場合には日系企業の窓口担当として働くことが一般的ですが、本当に高い専門性を身につけた方の中には、香港やシンガポールで日系企業を相手にせず(日本語を全く使わず)離れて働いている方もいます。

そこまで高い専門性が身につけば、欧米就職も視野に入ってきます。

海外の外資系企業で活躍されている方の例としては、下記の記事をご参照ください。

物流業界:マレーシアでスイス系の海運会社へ勤務 日野恵美さんインタビュー

会計業界:新卒でのインド就職に成功する秘訣とは?会計事務所勤務しょーじさん

日系企業の海外子会社でマネジメントのポジションを狙える

日系企業の現地採用というと駐在員の下働きというイメージがあるかと思います。

そのイメージはあながち間違っていませんが、専門性を高めていけば海外でもマネジメントのポジションへ応募することができます。

例えば、海外子会社の財務経理責任者のポジションの求人などを見かけますが

  • 連結決算・原価計算経験
  • 海外での財務経理経験・語学力
  • 資格(USCPAなど)

といった経験を持っている方であれば、現地採用であっても一般事務の2〜3倍の給与で募集している場合が少なくありません(ここまでの経歴を20代で積むのは難しいので、30〜40代が対象になると思います)。

海外の日系企業でマネジメント経験を積んで活躍されている方については下記の記事をご参照ください。

IT業界:「日本での経験を活かして30代後半からベトナム就職」T.K.さん

日本へ戻って転職

「海外で暮らしてみたいが、海外に骨を埋めるつもりはない」という方も多いと思います。

その場合に心配なのが、日本へ戻ってから転職できるかどうかではないかと思います。

無計画なまま海外へ行ってしまうと、「海外へは遊びに行ってただけなんじゃないか」と思われ、日本へ戻る時に転職で苦労するという話を聞きます。

日本へ戻る時にも専門性が問われます。

その点、会計・物流・ITの分野は日本国内であっても転職が比較的なため、専門性を身につけている方なら35歳を超えていても求人はあります。

文系・高卒出身者の社会人でもチャレンジできる

海外就職をする方に会計・物流・ITがオススメな理由の3つ目は、文系・高卒出身者の社会人でもチャレンジできる点です。

海外で求人があり、キャリアアップが可能な職種といえば弁護士、設計士、機械エンジニアなどもあります。

しかし、それらの職種は資格の取得に膨大な時間がかかったり、大学で理系学部へ進学しなければならなかったりするため、文系・高卒出身の社会人が目指すのは非常に難しい職種と言えます。

一方、会計・物流・ITであれば未経験の方でも(30代前半くらいまでであれば)チャレンジでき、働きながら専門性を身につけることができます。

30代で未経験から物流業界へ転職した方の体験談についてはムンバイ在住女性E.A.さんの記事をご参照ください。

会計・物流・ITへ挑戦する方法

ここまで、海外就職を希望する方が会計・物流・ITの職種を選ぶメリットについてご紹介しました。ここからは、どのように会計・物流・ITの職種を目指していくかをご紹介します。

会計・物流はまず国内転職がオススメ

会計(要は経理)と物流については、いきなり海外へ行かずに1〜2年ほど日本国内で実務経験を積むのがオススメです。

なぜなら、海外(特にアジア)で日本人が就職する場合には現地スタッフよりも高い給料をもらうことになるので、日本人はローカルスタッフにもできるような実務を担当しないためです。

海外で日本人は、ローカルスタッフの進捗管理やお客さん・本社からの問い合わせ対応といった業務を行います。

従って、全く実務経験がないまま海外へ来てしまうと、ローカルスタッフの話していることがチンプンカンプンすぎて心が折れるという事態になる可能性が高いです。

もちろん、そこを乗り越えて海外実務力・英語力・専門知識を同時に吸収してしまう方もいますので一概に「未経験で海外は危ない」と断言はできませんが、最初は国内で専門性を身につけた方が無難だとは思います。

最初から海外へチャレンジして専門性を身につけた方の例としては、先ほどもご紹介したしょーじさんのインタビューが参考になるかと思いますのでオススメです。

転職前に、日商簿記検定3級や貿易実務検定C級を取得しておくとスムーズかも知れません。

そして転職後、実務をしながら簿記検定2級や貿易実務検定B級を取得すると専門性を深めることができます。

会計の場合には更にUSCPAという資格が海外就職では役に立ちますが、詳細はアジア海外就職とUSCPA(米国公認会計士)の記事をご参照ください。

日本で経理や物流の会社へ就職して、1〜2年でまた海外就職って、転職し過ぎじゃない?

ここは賛否両論あると思いますが、専門性×語学力でキャリアを積んでいくと決めたからには、転職回数や在職年数を気にする日本型の発想から抜け出る覚悟が必要です。

もちろん、日系企業の大多数は転職回数や在職年数を気にしますが、日本国内であっても外資系やベンチャー企業を中心に「転職回数が多くても、それに見合う実務経験や専門知識があればOK」という企業は増えて来ています。

私はインドで1年半ほど働いており、その間にインドで知り合った多くの方が2〜3年で日本へ帰国しましたが、専門性とインドでの実務経験を評価され、みんな給与アップして帰国しています。

会計で言えば、日本での実務経験→海外での英語での実務経験+USCPA資格などがあれば、日本国内でもかなり専門性の高い人材として評価されます。

会計、物流、ITの職種は日本国内でも、年齢が比較的高くても転職する人が多い職種なので、転職回数を怖がるよりも「どうやったら最短距離で専門性が身につくか」を考えましょう。

採用して1〜2年で退職したら、企業からしたら迷惑ですよね?

ここは会社によって考え方が異なります。

「経験が浅い分、給料が低くてもたくさん働くので、早く専門性を身につけて海外へチャレンジしたい」という成長意欲と行動力を評価してくれる会社もあります。

「3年働かないと申し訳ない」と思うよりは、「1〜2年で給料分以上の働きができるよう全力で頑張る」という発想を持つべきではないでしょうか。

副業として始められるIT

会計や物流の仕事についてはフリーランスとして始めるのは難しいと思いますが、パソコン1台で始められるIT関係の職種(エンジニア、デザイナー、マーケター)であれば会社を辞めずに副業として始めることができます。

ITエンジニアやデザイナーになるためのスクールも多数あります。

スクールでスキルをつけて副業として仕事を受注し、実績を積んでから転職するという方法があります。

もちろん会計や物流と同じように、日本国内の会社で経験を積んでから海外へ転職という道もあります。

ITの場合には、フリーランスとして仕事を得ながら海外でノマド生活を送るという生活も可能です。

オンラインで日本から仕事を取りつつ、東南アジアの安い物価で生活するという人もいます。

最近は東ヨーロッパのジョージア(グルジア)という国もノマドライフを過ごせる国として注目されています。

先ほどご紹介したベトナムのITデザイン企業で働いているT.K.さんも将来的にはジョージアでフリーランスとして生活することを検討しています。

また海外のコールセンターなどで働きつつ副業としてITの勉強や仕事をすることも可能です。

海外で副業をする場合には、残業や通勤時間が短い、物価が安いといったメリットがあります。

詳しくは副業したい人がアジア海外就職をして得られる3つのメリットと注意点の記事をご参照ください。

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海外就職では専門性が重要

ジョブローテーションや終身雇用制度を前提とした日系企業とは異なり、海外就職でキャリアアップをしていくには専門性と語学力が重要です。

「専門性を伸ばす」と言っても、海外で求人が多い職種で専門性を伸ばしていくことが重要で、そのために会計・物流・ITの分野で専門性を伸ばすことをオススメしました。

実際には年齢、経験、価値観、行きたい国などによってキャリアプランは異なり、様々な観点から検討する必要があります。

後悔しない海外就職をするためには情報収集とキャリア計画が重要ですが、1人でキャリアを計画するのが心細い場合にはプロの力を借りることをオススメします。

グローバル人材塾のキャリアカウンセリングでは、海外就職に必要なキャリアプランを一緒に考えてくれるので、キャリアで悩んでいる方にはオススメです。

詳しくは海外就職の希望者は必見!グローバル人材塾をオススメする3つの理由の記事をご参照ください。

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