USCPA出願州の選び方【アラスカ州かニューヨーク州がオススメ!】

USCPAは全米統一の試験ですが、出願は州毎に行うため、どの州で受験するかを決めなければなりません。

州選びは非常に重要です。

私はニューヨーク州で受験し、ワシントン州でライセンスを取得しました。

この記事では、出願州を決めるポイントをご紹介しますが、結論から言うとアラスカかニューヨークがオススメです。

スポンサーリンク

Contents

USCPAの出願州に関する3つの誤解

ニューヨーク1

出願州を決めるポイントを説明する前に、出願州の違いに関する一般的な誤解について説明します。

どの州で出願してもUSCPAのテストは同じ

USCPAは全米統一の試験なので、どの州で出願しても問題や受験方法や合格点は変わりません

従って、どこの州で出願しても勉強する内容自体は一緒です。

USCPA出願州による優劣はない

プロアクティブの佐々木先生はニューヨーク州受験を強く推奨していて、ニューヨークの素晴らしいブランド力についてアピールをしています(プロアクティブの佐々木先生についてはUSCPAスクールをプロアクティブからアビタスへ変えた私が徹底比較の記事をご参照ください)。

佐々木先生によると、アメリカの有名企業はBig4のニューヨーク事務所が監査を担当しているので、「ニューヨーク州の会計士です」と名乗れれば、他の州と比べて圧倒的なブランドになるそうです。

一方、アビタスやTACは「州による優劣は一切ない」と言っています。

どちらが正しいのでしょうか?

少なくとも日本でUSCPAとして活躍する場合には、出願州やライセンス取得州が就職や転職で考慮されることはありません。

また私はインドや中国の会計事務所で働いておりますが、アジアで働く場合にも関係ありません(USCPAを海外で活かしたい方は海外就職にUSCPA(米国公認会計士)はどう役立つか?をご参照ください)。

また、たとえニューヨーク州出願で合格しても日本在住者はニューヨーク州のライセンスを取得できないので、アメリカで実務経験を積む機会を得られない限りは「ニューヨーク州会計士」とは名乗れません。

正直なところ、プロアクティブの佐々木先生以外で「ニューヨーク州で合格することがブランドになる」とおっしゃっている方は聞いたことがないです。

USCPA合格とUSCPAライセンス取得は別

USCPAを受験して合格したからと言って、「私はUSCPAです」と名乗れるわけではありません。

試験に合格すると、履歴書や職務経歴書に「USCPA試験全科目合格」と書くことはできますが、名刺にUSCPAと書くためにはライセンスを取得する必要があります。

例えば、海外子会社を持つ日系企業の本社経理部門で連結決算担当の仕事に応募する場合、海外子会社の英語の財務諸表が読めれば仕事に役立つので、USCPA合格実績は有利に働きます。

しかし内勤業務になるので、わざわざ名刺にUSCPAと書く必要はありません。この場合にはUSCPAライセンスは必要なく、合格実績を履歴書に書ければ十分です。

一方、日本や海外で会計事務所に勤務するのであれば、名刺にUSCPAと書ければ信頼性をアピールできるので、ライセンスの取得は効果絶大です。

私はインドや中国の会計事務所で勤務していますが、USCPAを取得していればインド人や中国人からも明らかに一目置かれます。

名刺にUSCPAと書きたければライセンスが必要、履歴書にUSCPA試験合格と書ければ十分ならライセンスは不要です。

ライセンス取得にはワシントンが約500ドル、グアムが225ドル、そして維持にはワシントンが毎年約680ドル、グアムは750ドルかかります。

そして毎年40単位の取得が必要で、1単位当たり50分の勉強が目安とされているので、毎年2000分(約30時間)をUSCPAに費やすことになります。

このようにUSCPAライセンスの取得と維持にはお金も時間もかかるので、本当にライセンスを取得する必要があるかどうかは冷静に検討しましょう。

なお、出願と同じ州でライセンスを取得するのが原則ではあるものの、ワシントン州は他州合格者でもライセンスを取得することができます。

日本人の多くはアラスカかニューヨークで出願し、ワシントンでライセンス申請をします。私も、ニューヨーク州で出願し、ワシントン州でライセンスを取得しました。

USCPAの出願州を選ぶ3つのポイント

ニューヨーク2

USCPA出願州を選ぶときには3つのポイントを検討します。

USCPA受験資格を満たしやすいか

全米50州のうち、日本在住の日本人が出願資格を満たせる州は多くはありません。

USCPAは日本やヨーロッパ、インド、中東などアメリカ国外にも多くの受験会場を設置していますが、州によっては海外での受験を認めていない場合もあります。

また日本受験を認めている州の中でも、ワシントン州は必要単位数が多かったり、ニューヨーク州は会計全4科目の単位が必要だったりと、必要な単位取得数が異なります。

モンタナ州など、大学卒業でなくても出願できる州もあるので、ご自身の状況に合わせて出願しやすい州を選びましょう

なお日本のUSCPA予備校ではUSCPA出願に必要な単位を取得させてくれるので、4大卒の方であれば予備校に申し込む段階で必要な単位を全て取得しておく必要はありません。

しかも、USCPA試験とは別に単位取得のための勉強をする必要は特になく、USCPAのために必要な勉強をして簡単な確認テストを受ければ単位が取れます(但しビジネス単位の一部は追加で勉強が必要になる場合があります)。

USCPA出願に係る費用

USCPAは4科目ありますが、出願のたびに出願料+試験料+国外会場手数料(アメリカ受験の場合は不要)がかかりますが、出願料は州によって異なります。

単位:USD 初回出願料 再出願料
ワシントン 170 90
モンタナ 245 100
アラスカ 185 90
グアム 200 100
ニューヨーク 170 85

※出願料や受験料は頻繁に値上げされます。

あまり大きな差には見えないかも知れませんが、4科目ありますし、不合格になって再受験の可能性もあることを考えると、ニューヨークやアラスカはグアムよりもだいぶお得になります。

USCPAライセンスを取得するかどうか

USCPAのライセンスを登録するためには、ほとんどの州でアメリカに住むかアメリカの社会保障番号が必要になったり、直属の上司がUSCPAホルダーでなければならない(USCPA ホルダーとして直属の上司のサインが必要)などの要件があります。

日本の予備校が出願を勧めるのはニューヨーク、アラスカ、モンタナ、ワシントン、グアムの5州ですが、このうち日本のUSCPA予備校でライセンス取得のサポートを受けられるのはワシントンとグアムだけです。

ワシントンやグアムは日本の予備校がライセンスのサポートを行っているため、日本在住の日本人でもライセンスを取得することができるのです。

以上の3つのポイントを踏まえて、州毎のメリット・デメリットを比較していきましょう。

スポンサーリンク

ニューヨーク州出願のメリット・デメリット

ニューヨーク4

私はアビタスで勉強し、ニューヨーク州に出願して合格しました。

NY州のメリット1:合格実績が失効しない

個人的にはこのメリットが一番大きいと思います。

日本など、アメリカ国外でUSCPAを受験する時にはInformed Consentに同意する必要があります。

その同意書に、「全科目合格後3年後以内にライセンスを申請しなければ、スコアを取り下げられても文句は言いません」という文言があります。

こちらのリンクの2ページ目の"II.EXAMINATION CONDITIONS CONSENT"の(a)に下記の記載があります。

(a) I shall obtain a Certified Public Accountant (CPA) license from the State Board
within three (3) years of passing all four sections of the Uniform CPA Examination,
counting from the date my scores are issued. In the event I have not obtained such
CPA license within three (3) years, under applicable state law, my scores can be
automatically withdrawn and I shall have no rights or privileges to them.

日本人が多く受験するアラスカやグアムで実際に合格から3年経過後に合格スコアが取り下げられたという話を聞いたことはないのですが、アビタスの情報によるとバーモント州やフロリダ州では失効が確認されているそうです。

ですから、アラスカやグアムで合格スコアが取り下げられないという保証はありません。

ニューヨーク州については「取り下げない」と明記されています。

In New York State, once an applicant has passed all four sections of the examination, the examination credit does not expire. Further, after successfully passing all four sections of the examination, there is no time requirement to meet the education or experience requirements for licensure. This applies to candidates who physically sat for the exam in the U.S. or abroad at an overseas location.

上述の通り、日系企業の経理部門へ転職するためにUSCPAをアピールしたいだけなら履歴書に「USCPA合格」と書ければ十分なので、ライセンスを取得する必要はありません。

詳しくは後述しますが、ライセンスの取得や維持にはそれなりの手間とコストが必要になるので、ライセンスが必要ないならわざわざ取得したくないですよね。

3年以上ライセンスを取得しない可能性があるなら、「合格スコアを取り消さない」と明記しているニューヨーク州が一番安心です。

NY州のメリット2:大学在学中でも出願が可能

USCPAは、多くの州では4年生の大学を卒業していなければ取得できません。

しかしニューヨーク州は、大学を卒業していなくても120単位取得済みであれば出願できます

120単位をUSCPA予備校の授業だけで揃えるのは大変なので高卒の方が出願するのは難しいと思いますが、120単位を取り終えた大学生ならチャレンジできるでしょう。

高卒の方が出願するならモンタナ州一択になりますが、モンタナ州は出願料が高く必須科目も多いので、4大の大学生が出願するならニューヨーク州一択だと思います。

NY州のメリット3:必要単位数が少ない

総単位 会計単位 ビジネス単位
グアム 120 24 24
アラスカ 要件なし 15 0
ワシントン 150 24 24
モンタナ 要件なし 24 24
ニューヨーク 120 12※必修あり 0

上記の表を見て頂けばわかる通り、ニューヨーク州はビジネス単位が不要で、会計単位12単位で出願可能です。

但し、アラスカ州には必須単位がないのに対してニューヨーク州はFAR, BEC, AUD, REGの全てで3単位ずつ取得しなければなりません。

なお、プロアクティブのホームページに

ニューヨーク州は正規の単位しか利用出来ませんのでContinue Education (生涯教育)で取得した単位では出願できません。また、ニューヨーク州に必要なUpper divisionの単位が、Lower divisionの単位を取得後でないと取得できなかったり、ニューヨークに必要な単位を取得するまでに時間がかかってしまう予備校はニューヨーク州出願をお薦めしてきません。

と記載がありますが、私はアビタスでニューヨークへ出願できました。

但し、アビタスの単位ではニューヨークでライセンスの取得はできないそうです。

もしニューヨークでライセンスを取得したい場合には正規の単位である必要があるので、プロアクティブと提携している大学で単位を取得しておく必要があります。

しかし、そもそも日本居住者はニューヨークでライセンスを取得できないので、日本に居住している限りプロアクティブで単位を取得してもニューヨーク州のライセンスは取得できません。

従って、ニューヨークでライセンス申請をしたい米国居住者に限り、アビタスではなくプロアクティブで単位を取得するメリットがあります。

大半の日本人は(米国居住要件を満たせないので)ニューヨークではなくワシントンでライセンス申請をするため、アビタスでも問題ありません。

また上記のプロアクティブのサイトにある「ニューヨーク州に必要なUpper divisionの単位が、Lower divisionの単位を取得後でないと取得できない」は事実ですが、Lower Divisionの単位は一瞬で取れるので特に問題はなく、「ニューヨークに必要な単位を取得するまでの時間」はアビタスでもプロアクティブでも特に変わらないと思うので、何を根拠に言っているのかよく分かりません。

NY州のメリット4:出願料が安い

単位:USD 初回出願料 再出願料
ワシントン 170 90
モンタナ 245 100
アラスカ 185 90
グアム 200 100
ニューヨーク 170 85

繰り返しになりますが、ニューヨーク州は出願料が一番安いのでお得です。

NY州のデメリット:必須科目がある

ニューヨーク州で出願をするには、FAR, BEC, AUD, REGの全てで3単位ずつ取得しなければなりません。これが意外とストレスになります。

アビタスのテキストでいうと、FAR1冊目の第1章から第5章まで勉強したら、AUDの1冊目を勉強するという流れになります。

勉強を途中で止めて次の科目に移ることになるので、とても中途半端で効率は悪いです。USCPA最短合格を考えるなら、1科目ずつ仕上げてから次の科目に移った方が都合がよいです。

とはいえ、予備校の単位取得テストは非常に簡単で、アビタスやプロアクティブは自宅受験が可能です。しかも、予備校の問題集と全く同じ問題が出ます。

アビタスの場合、自宅でゆっくり問題を解いて半分正解できればいいので(不正になるため公式には認められませんが)実際のところ問題集の模範解答を見ながらダラダラやって単位を取っている人も多いのではないでしょうか。

単位取得はあまり深刻に考えず、サラッと終わらせてUSCPA本試験の勉強に入ればよいので、個人的にはニューヨーク州出願のデメリットはあまり大きくないと思います。

もしニューヨークのデメリットが引っかかる方はアラスカ州出願がオススメです。

アラスカ州出願のメリット・デメリット

アラスカ

私の肌感覚ではアラスカ州の出願者が最も多いです。アビタスが推しているからだと思いますが、アラスカかグアムの二択という印象です。

AK州のメリット:FARの単位だけ取れば出願できる

アラスカ州とニューヨーク州は似ていますが、FARの単位だけ取得すれば出願できることが大きなメリットです。

前述のとおり、ニューヨーク州では全4科目をちょっとずつ勉強しなければ出願できないのですが、アビタスの場合FARを最初から最後まで受講すると会計単位が15単位揃うので、他の科目を勉強することなくFARを受験できます。

USCPAは1科目ずつ確実に仕上げていくことが最も効率的と言われているので、アラスカでの出願が最も最短と言えるでしょう。

AK州のデメリット

ニューヨーク州と比べると、アラスカ州は少しデメリットがあります。

  • 出願料が少し高い
  • 4大卒が必須
  • 合格実績が3年で失効する可能性がある

とはいえ、そんなに大きなデメリットとも言えないので、4大卒の方であれば

1科目ずつ仕上げて早く合格したいなら→アラスカ

万一合格スコアが取り消されるのが嫌or出願料を1ドルでも安くしたい→ニューヨーク

の2択になると思います。

モンタナ州出願のメリット・デメリット

モンタナ

モンタナ州で出願することの最も大きなメリットは、高卒で出願できることです。

MT州のメリット:高卒で出願できる

日本人が出願しやすい州の中で4大卒の要件がないのはニューヨークとモンタナだけですが、ニューヨークは120単位を取得する必要があります。

高卒の方がUSCPA予備校の単位だけで120単位を集めるのは至難の業なので、高卒の方がニューヨーク州で出願するのは実質的に難しいでしょう。

一方、モンタナ州出願には4大卒の要件がなく、会計とビジネスで24単位ずつを揃えれば出願できるので、予備校で単位を取得すれば高卒の方でも出願できます。

但し個人的には、高卒の方にはUSCPAよりも日商簿記や税理士、日本の公認会計士を取得することをお勧めしたいです。以下は私の個人的な感想なので、高卒でもUSCPA受験の決断に迷いがない方は私の意見を無視してモンタナへ出願してください。

USCPAを受験するメリットは

  • 日本の大手監査法人やグローバル企業・外資系で働ける
  • 海外の会計事務所や事業会社で働ける

などが挙げられます。

USCPAは英語で会計知識を測るテストなので、海外と接点のある会社や仕事でこそ生きる仕事です。

もし日本で財務経理の実務をしたい場合、日商簿記の方が実務にすぐ役立ちますし、日本の税理士や公認会計士の方が(難しいですが)日本国内では評価が高いです。

税理士は科目合格だけでも税理士事務所などでは評価されますので、日本国内で会計の専門性を活かしたいなら日本の会計資格の方がお勧めです。

一方、海外の会計事務所で活躍したい場合には就労ビザの取得要件に大卒が含まれていることが多いです。

日系企業が多く進出しており日本人の求人が多いのはアジアですが、高卒で就労ビザが下りるのはカンボジアやインドなど一部の国のみで、中国、シンガポール、ベトナム、マレーシアなど多くの国で大卒が就労ビザ取得の要件になっている場合が多いです。

従って結局、高卒でUSCPAを取得しても就労ビザ取得時に大卒の壁が立ちはだかります。

また、もし日本でUSCPAを評価されるようなグローバル企業や外資系企業の場合、大卒でなければ応募できないことも多いです。

日本人がUSCPAに合格するまでには予備校費用も含めて100万円以上かかりますが、海外就職やグローバル企業への転職をしたいのであれば、個人的には先に通信制大学などで4大卒の学歴を取得してしまって(かつ、できれば商学部や経済学部でUSCPAのビジネス単位や会計単位を満たす単位を取り)、ニューヨークやアラスカで出願した方が海外の会計事務所へ就職するには近道なのではないかと思います。

MT州のデメリット

  • 出願料が高い
  • 必要科目数が多い
  • 合格実績が3年で失効する可能性がある

日本のUSCPA予備校はモンタナ州でのライセンス取得をサポートしていないので、モンタナの合格者がライセンスを取得するにはワシントン州へのトランスファーが必要になります。

そして、ワシントンでライセンスを取得するには大卒が要件になるので、高卒の方はライセンスを取得できません。

そして、モンタナからワシントンへトランスファーするには費用が掛かるので、それならば始めからワシントン州で出願した方がお得です。

ニューヨークやアラスカは出願に必要な単位数が少ないのでメリットが大きいのですが、モンタナの場合は必要な会計・ビジネス単位数がワシントンと同じなので、高卒の方でない限り出願のメリットがないのです。

大学生は、早く120単位を取得してニューヨークから出願しましょう。

ワシントン州出願のメリット・デメリット

シアトル

ワシントン州のメリットは、ライセンスを取得しやすいことです。

WA州のメリット1:トランスファーが不要

一般的な日本人がニューヨーク、モンタナ、アラスカで出願した場合、その州でのライセンス取得はハードルが高いのでワシントンへトランスファーをすることになります。

他州受験者がワシントン州へトランスファーには以下の費用が必要になります。

単位:USD 金額
学歴評価依頼 120
Transcript発行依頼(アビタスの場合) 10.5
合格実績のトランスファー 25

他州合格者は、再度ワシントン州で学歴評価を依頼し(但し成績証明書を再送する必要はありません)、アビタスの取得単位をワシントン州へ送り、合格実績を出願州からワシントンへトランスファーしなければなりません。

ワシントンで出願してライセンスを取得すればトランスファー手続きは不要なので、120+10.5+25=155.5ドル(約2万円)節約できます。

またニューヨークやアラスカ、モンタナで出願しても、ワシントン州でライセンスを取得するときには結局ワシントン州の必要単位を揃えなければなりません。

WA州のメリット2:グアムよりもライセンス更新料が安い

トランスファーをせずにライセンスを取得できる点ではグアムもワシントンも同じです。

しかし、グアムは更新料が毎年100ドルなのに対してワシントンは更新料が3年で230ドルなので、ワシントンの方が70ドルお得です。

また、ワシントンは更新が3年に1回でよい(但し単位は毎年最低でも20単位の履修が必要)ので手間も少し省けます。

WA州のデメリット

  • 4大卒が必須
  • 必要科目数が多い
  • 合格実績が3年で失効する可能性がある

ワシントン州で出願するには、会計とビジネスでそれぞれ24単位が必要になります。アビタスの場合、会計で24単位を揃えるには4科目を一通り勉強して単位を取らなければなりません。

つまり、FAR→AUD→BEC→REGと一通り勉強して初めてFARの受験勉強を開始できるのです。

REGまで勉強し終わったころにはFARの内容はすっかり忘れていてゼロから覚え直しという可能性もあるので、最短合格を考えるならアラスカよりも効率が落ちます。

初回出願までに膨大な時間がかかるのでモチベーションが続かない可能性があります。

また予備校での単位取得には1科目あたり2~3万円くらいの費用がかかるので、ワシントン州で必要な単位を揃えて受験した後に合格せず撤退することになった場合に損害が大きくなります。

ニューヨーク州の場合は12単位、アラスカは15単位だけなので撤退となっても傷が浅いですが、ワシントン州に必要な単位を揃えてからUSCPA撤退となると傷が深くなります。

また、日系の事業会社へ転職するなら履歴書にUSCPA合格と記載できれば十分で、ライセンスまでは必要ありません。

ライセンスを取得しないのであればワシントン州で出願するメリットは何もなく、合格履歴が抹消されないことを保証されていないニューヨークで出願した方が良いです。

グアム出願のメリット・デメリット

グアム

グアム出願は、他の州とは異なる際立った特徴があります。

GUのメリット1:実務経験がなくてもライセンスを取れる

日本の予備校でUSCPAライセンスの取得サポートをしているのはワシントンとグアムですが、いずれもライセンスを取得するには実務経験が必要です。

具体的に求められる実務経験は、会計業務、予算管理、データ分析、内部監査、税務、管理業務、財務分析、監査業務などです。

必ずしも監査法人で勤務している必要はなく、事業会社の財務経理部門や内部監査部門での経験も実務経験として認められます。

ワシントン州は2000時間の実務経験が必要なので、仮に1か月の勤務時間を160時間と仮定すると約1年の実務経験が必要になります。

グアムは、初回受験時点での総単位数が150単位以上であれば2000時間、150単位未満であれば4000時間の実務経験が必要です。

但しグアムは、会計関連の実務経験のない方でもInactive Licenseを取得することが可能です。

名刺に U.S.CPA のタイトルを記載する場合には「U.S.CPA Inactive」と表記しなければなりませんが、年に1回100ドルを支払えば維持することができますが、会計士の独占業務はできません。

名刺に"Inactive"(活動停止中)と書いてあると、何かペナルティを受けたのではないかという悪い印象も持たれかねないので、個人的にはInactivce Lisenceを取る必要はないのでは?と思います。

もしActiveライセンスを取るのであれば、グアムよりもワシントンの方が更新料が安いのでオススメです。

GUのメリット2:見込受験が可能

グアム出願には見込受験制度があります。

他の州では必要単位数を満たさなければ出願することができませんが、グアムでは大学で 70 単位以上を取得していれば、必要単位数を満たしていなくても出願することができます。

但し、一科目目の本試験の受験から 18 か月以内に全科目を取得しなければなりません。

これはかなり大変です。というのも、グアムは会計単位が24単位必要なのでFAR, AUD, BEC, REG4科目すべての単位を揃える必要がありますが、AUDやBECの受験に時間がかかってしまい、初回受験から18か月以内にREGの勉強まで終わらない方もいるからです。

また、ビジネス単位も24単位必要です。

AUDやBECで沼にはまっているときに、REGやビジネス単位の学習をするというのは心理的にかなりの負担になります。

見込受験のメリットは単位を取得しなくても早期受験ができることですが、アラスカならFARの単位を揃えるだけで(他の科目に着手せずに)FARの受験が可能なので、早期受験をしたいならグアムよりアラスカがオススメです。

従って、見込受験ができることのメリットは大きくないと言えます。

GUのデメリット

  • 出願料が高い
  • 必要科目数が多い
  • 合格実績が3年で失効する可能性がある
  • ライセンス更新料がワシントンより高い

グアムのメリットはInactiveライセンスを取れることですが、名刺にUSCPAライセンスを書く必要があるような仕事はActiveライセンスを求めます。

従って、Inactiveライセンスを書くメリットが活かせる機会は多くないと思います。それよりは、事業会社の会社の財務経理か会計事務所で実務経験を積んでActiveライセンスを取った方が良いのではないかと思います。

タイプ別のオススメ州まとめ

ニューヨーク1

最後に、タイプ別のオススメ州をまとめます。

ニューヨーク州出願がオススメの方

  • ライセンスが必要ない方(合格実績を取り消されるリスクが0.0001%でもあるのが怖い方)
  • 大学在学中の方
  • 出願料を節約したい方

アラスカ州出願がオススメの方

  • 1科目ずつ最短で合格したい方(FAR合格前に他の科目に着手したくない方)

モンタナ州出願がオススメの方

  • 高卒の方

ワシントン州出願がオススメの方

  • 初回出願までに時間がかかってもモチベーションが低下しない自信がある方
  • 途中で撤退せず全科目合格まで絶対に完遂できる自信がある方
  • 絶対にライセンスが必要な方
  • トランスファーの費用約2万円を節約したい方

グアム出願がオススメの方

  • Inactive Lisenceが欲しい方

結論:出願はアラスカかニューヨークがオススメ

結論としては、アラスカかニューヨークで出願し、ライセンスをワシントンで取得するのがオススメです。

最速で効率的に合格したいならアラスカ、3年後のライセンス取り消し規定が不安ならニューヨークで出願するのが良いと思います。

もし単位取得に時間がかかるのを厭わず、「絶対に撤退しない」という覚悟がある方ならワシントン州でも良いと思います。

USCPAの学習法については下記記事をご参照ください。

アビタス生のUSCPA最短合格法!学習方法と直前対策

スポンサーリンク