インドから日本はとても遠いので、インド在住者は気分転換としてタイのバンコクかマレーシアのクアラルンプール、そしてシンガポールをよく訪れます。
バンコクへの買い出しについてはインド在住者がタイのバンコクへ買い出しに行く時に必要な情報まとめで詳しくご紹介しています。
バンコクには日本のものが何でも揃っており、まるで日本のようなのですが、シンガポールも同じく日本の物が何でも揃っており、まるで日本のようです。
しかしバンコクとシンガポールはちょっと違います。バンコクの方が少し下町っぽくガヤガヤした感じ、シンガポールの方が洗練された都会の印象です。
東京在住の方以外には伝わりづらいかも知れませんが、新宿に例えるとバンコクは新宿三丁目、シンガポールは西新宿(都庁周辺)や新南口のイメージです。
私はシンガポールにはまだ一度しか行ったことがありませんが、バンコクと比較しながらインド在住者に必要な情報をご紹介します。
Contents
買い出し旅行の事前準備
旅行をする前の事前準備についてご紹介します。
ホテルの予約
シンガポールは地下鉄やバスが縦横無尽に発達しており非常に便利なため、どこのホテルを予約してもそこまで不便はしません。
但し土地代が非常に高いことからホテル代も高額になるため、もし費用を抑えたい場合には快適なホテルを探すのに少し苦労します。
私はTanjong Pagarという場所にあるST Signatureホテルを予約しました。シンガポールにしては格安でありながら、設備は新しく充実していたため非常にお値打ちでした。
詳細はシンガポールの格安ホテル ST Signature 宿泊レビューの記事にまとめていますのでご参照ください。
海外旅行保険への加入
インドから他の国へ行く場合には日本のクレジットカードの海外旅行保険は(日本出国から90日を超えていると)適用されず、またインドで医療保険に加入していても外国では利用できないのではないでしょうか。
万が一に備えて、海外旅行保険への加入をお勧めします。
私が毎回申し込んでいるのはグローブパートナーというドイツの保険会社の保険ですが、全て日本語で手続きが完了しますし、ジャパンデスクもあります。
公式ホームページ:https://www.acs-ami.com/jp/globe-jp.php
チャンギ国際空港について
シンガポールのチャンギ国際空港はターミナル1〜4まであります。私はスクートでターミナル1へ到着しました。
空港の構造
ターミナル1〜3では到着と出発とで同じフロアを利用することになっています。出発時も到着時も同じプライオリティパスラウンジを利用することができます。
シンガポールは物価が高いので、プライオリティパスラウンジで軽くご飯を食べてから出発するのとちょっとした節約になります。
セキュリティチェックは各搭乗ゲートで行うのですが、セキュリティチェック後は飛行機に乗るまでトイレがないのでご注意ください。
SIMカードとMRTチケット
空港を出たところに両替所やATMはたくさんありますので、現金の調達は心配いりません。
SIMカードを販売しているショップも多数見かけました。何軒か回りましたが私が見た限りでは値段は一緒で、最も安いもので100GB、SPD32(約2500円)でした。
オーバースペックで高価だったので、バンコクにあるような8GBくらいの安いSIMが欲しかったのですが、シンガポールでは見当たりませんでした。
またSIMを買うお店でMRT(地下鉄)とバスのチケットを勧められました。SPD38(約3000円)の乗り放題チケットを強烈に勧めてきたので買ってしまったのですが、全く必要ありませんでした。
MRTもバスも1回の乗車で1~3ドル程度しかかからず、しかも狭いシンガポールでそこまで何度もMRTやバスには乗らないので、SUICAやICCOCAと同様のプリペイドチャージ式のカード"ez-link"カードで十分です。
但し乗り放題チケットはチャージの手間が省けるので、その点は楽かもしれません。
シンガポール市内ですべきこと
シンガポールは本当にどこも清潔で整っており、日本と全く変わりません。
必要品の買い出し
オーチャードというエリアには日系のお店が集中しています。
オーチャードの高島屋デパートなどは昔からあるようで、見た目は日本にある昭和のデパートのようでした。
MRTのOrchard駅と隣のSomerset駅の周辺には
- 高島屋
- 伊勢丹
- ドンキホーテ
- 東急ハンズ
など日系のお店が多数あり、生活に必要なものは一通り何でも揃えることができます。
シンガポールには日系のスーパーもありますが、インドの生活に必要なものは東急ハンズとドンキホーテで一通り揃うのではないかと思います。
高島屋には紀伊国屋も入っています。英語や中国語の本が中心ではありますが、日本語の書籍も大量に置かれており、インドから来た人にとっては雰囲気を感じるだけで気分転換になるのではないでしょうか。
高島屋はこちらです。
東急ハンズはこちらです。ドンキホーテも同じ建物にあります。
美味しいものを食べる
シンガポールはお金さえ出せば美味しいものが無数にあります。バンコクほどではないものの日本食レストランも多数あります。
少し古い情報ですが、JETROによると2016年1月時点で日本食レストランが1400店舗あるそうです。(参考サイト 「シンガポールにおける日本食レストランの 出店状況及び日本食材の流通状況調査」)
バンコクほど、街を歩けばどこにでもあるというほどではないものの、シンガポールには多数の日本食レストランがありました。
たださすがにシンガポールだけあって値段は高いです。
こちらのラーメンは16ドル(1280円)でしたが、少しトッピングを追加したらすぐに20ドルになります。
こちらのコーヒーとケーキもインドでは見かけないクオリティで非常に美味しかったのですが、それぞれ600円、計1200円しました。
たまにインドから遊びに来て散財する分にはいいですが、シンガポールに住んだらさすがに禁欲的に暮らさないとあっという間にお金がなくなりそうです。
そういう点で、誘惑が全くないインドはよく貯金ができます。
日本食は、上記の東急ハンズなどが入っている建物にも多数入っていますが、街中でGoogleMapで"Sushi" "Ramen"などと検索すれば何かしら近くに見つかります。
マッサージを受ける
高級マッサージが至るところにありますが、シンガポールではバンコクのように格安で良いマッサージを受けられる場所はなかなか見つかりません。
私が行くのはチャイナタウンのPeople's Park Complexの3階にあるマッサージ店です。何軒かあります(写真を撮り忘れました)。
全身の場合60分で SPD 40(約3,200円)ですが、中国の方が念入りにマッサージをしてくれてとても気持ちが良く、オススメです。
シンガポールのオススメ観光スポット
シンガポールは1965年にマレーシアから独立した、中華系住民を中心とした国家です。中華系の他にマレー系、インド系の住民も住んでおり、それぞれの住民がお互いに干渉しあわずに共存しています。
私の個人的な趣味で、キラキラ系の観光地ではなくシンガポールの歴史と多文化共生社会を感じられる場所をご紹介します。
チャイナタウン
シンガポールは1965年に中華系の住民を中心にマレーシアから独立した国家であり、中華系の住民が多数を占めます。
そういう意味では国全体が大きなチャイナタウンと言えなくもありません。
もともとイギリス領時代には民族別に居住地域が分かれていましたが、その中で中華系の居住地域が現在のチャイナタウンとして残っています。
世界各地のチャイナタウンは雑然とした雰囲気がありますが、シンガポールのチャイナタウンはとても清潔で整然としており、まるで東京ディズニーランドのようです。
私が訪れたチャイナタウンの中ではロンドンのチャイナタウンも非常に綺麗でしたが、それに匹敵するかも知れません。
People's Park Complex
チャイナタウンの中でも少し雑然としているのは、上述のマッサージでもご紹介したPeople's Park Complexです。
ここは中国っぽい雑然とした感じが少しだけあります。
とはいえ、タイのバンコクにあるチャイナタウンのごちゃごちゃ加減に比べたら遥かに整然としていますが・・・
People's Park Complexにはホーカーと呼ばれる安い食堂があります。
シンガポールは物価が高く、外食をすると極めて高くつきますが、ホーカーに限っては300〜600円程度で食べられます。
ホーカーはここだけでなく、街中やショッピングモールなどの至るところにあります。現地採用の場合、もしシンガポールで暮らすのであれば、ホーカーを活用しなければかなり高い出費になってしまいます。
Chinatown Heritage Centre
チャイナタウンの中で一押しなのが、チャイナタウン・ヘリテージ・センターという、チャイナタウンの歴史を扱った博物館です。
ここは1950年代のチャイナタウンの建物を再現しており、1階はテーラー、2階は中華系移民のアパートを再現しています。
興味深いのは2階のアパートで、3畳ほどの狭い部屋に4〜5名の家族で暮らしていたようです。
台所とトイレ、浴室は共同ですがトイレは汲み取り式で、浴室も極めて暗く衛生環境も悪そうな状況でした。
シンガポールのチャイナタウンも、今でこそディズニーランドのようにピカピカですが、始めから綺麗だったわけではなく元々は他のアジアと同じように雑然としていたのだということがよく分かります。
この博物館で初めて知ったのですが、中国からシンガポールへの移民はイギリス領時代だけではなく、戦後の中華人民共和国成立後も貧しさに耐えかねて大勢が移民や出稼ぎでシンガポールへ来ていたようです。
チャイナタウンで発生していた売春や賭博といった問題に関する展示もあり、なかなか見応えがありました。
リトルインディア
リトルインディアは、一般の日本人には見応えのある場所ではないのですが、インド在住の方にはぜひ訪問して頂きたい場所です。
という意見もあるかとは思いますが、シンガポールのリトルインディアはインド本国のどこを旅行しても絶対に見ることができないレベルで非常に清潔で整然としているので、インドから来ると一層衝撃が大きいです。
チャイナタウンと同様に、ディズニーランドとしか思えません。
失礼な話ですが
と思ってしまうほど綺麗です。
今後インドが経済成長をしていくと、インド本国もこのように清潔になっていくのでしょうか。
嬉しいような寂しいような複雑な気持ちです。
ところで、インド本国で"Chinese"と書いてあっても本場の中華料理とはだいぶ異なるインド流の中華が出てきます。
しかし、さすがに本格中華の店が無数にあるシンガポールでインド中華を"Chinese"と書いてしまうとクレームが来るのか、シンガポールのインド料理レストランでは気を遣って"Indian Chinese"と書かれていたのが印象的でした。
アラブストリート
シンガポールにはアラブ人街もあり、中心にはサルタンモスクというモスクがあります。
私はまだ中東には行ったことがなく全く分からないのですが、中東風の街並みとモスクを楽しむことができました。
シンガポールの母体であったマレーシアの主要民族であるマレー系はイスラム教徒が多いため、モスクではマレー系の方を多数見かけました。
マーライオン公園
最後に、シンガポールと言えばマーライオン公園から見るマリーナベイ・サンズの景色です。雑な説明で申し訳ございませんが、せっかくなのでぜひご訪問ください。
まとめ
シンガポールはアジアで一番清潔な国ではないでしょうか。
日本も下町の方へ行けば場所によっては不衛生なところも見かけますが、シンガポールは小さい国のため隅々まで管理が行き届いていて極めて清潔です。
全く管理が行き届いておらずどこへ行ってもゴチャゴチャしているインドとは正に真逆の国と言えます。
日本からシンガポールへ行くと少し刺激が足りないかも知れませんが、インドから行くと全てが真逆のためとても刺激的に感じられて面白いです。
ぜひインドへいる間に一度シンガポールを訪問してみてください!