インド移住者必見!インド四大都市の違いをわかりやすく説明します

インド就職を検討してるんだけど、どの都市がいいんだろう

インド駐在が決まったけど、自分が住む予定の都市はどんな都市なんだろう

そういった疑問にお答えします。

インドの面積は日本の9倍、人口は10倍以上あるため、「インド」と一言で言っても場所によって全く雰囲気が異なります。

インドは日本にとって馴染みが薄い国のため「場所によって違います」と言われてもピンと来ないかも知れません。

そこでこの記事では、インドへ来たことのない方に向けてインド四大都市の違いをご説明します。

この記事を読めばインド四大都市の違いが分かります。

なおこの記事はインドで働く予定の方を想定しているため、旅行者の方は読んでもあまり参考になりません。

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インド四大都市とは?

インド四大都市は以下の4つの都市です

  • デリー・グルガオン
  • ムンバイ
  • バンガロール(ベンガルール)
  • チェンナイ

あれ?世界史でインドの大都市はデリー、カルカッタ、ボンベイ、マドラスと習ったけど?

確かに世界史ではインドの大都市として上記の4つの都市を習ったかもしれませんが、今は違います。

まず、インドはイギリス風の都市の名前をインド風に改名しました。

イギリス統治時代の名前 現在の名前
ボンベイ ムンバイ
カルカッタ コルカタ
マドラス チェンナイ

バンガロールも「ベンガルール」へ正式名称が変わりましたが、2020年現在では未だに「バンガロール」と呼ばれることが多いです。

コルカタはイギリス領インド帝国の時代には首都でしたが、今では当時ほどの勢いはありません。コルカタを訪問すると分かりますが、時間が昭和で止まっています。

逆にいうと、コルカタは古き良きインドの雰囲気をよく残しているため、趣のある街の雰囲気を楽しみたい方にはとてもオススメです。

コルカタの詳細はインド・コルカタ観光へ行く前にチェックすべき楽しみ方の記事をご参照ください。

コルカタの代わりに、現在は新興都市としてバンガロールが発展しています。

インド四大都市の比較

インド地名地図

画像引用元:Sekai Chizu

外務省 2019年度版海外在留邦人数調査統計によると、インド各都市の大使館・領事館に登録されている在留邦人数と日系企業数は以下の通りです。

日本人数 日系企業数 備考
デリー・グルガオン 5,810人 1,722
ムンバイ 1,362人 1,372 主な産業は金融
バンガロール 1,282人 529 主な産業はIT産業
チェンナイ 1,204人 1,076 主な産業は製造業
コルカタ 180人 403
合計 9,838人 5,102

※在留邦人数は長期滞在者数と永住者数を含みます。

日本の大使館・領事館は上記5拠点にしかないため、他の地域に住んでいる人も上記5拠点のいずれかにカウントされています。

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インド四大都市の特徴

ここからはインド各都市の特徴をご紹介します。

デリー・グルガオン

グルガオン

デリーは12世紀頃から様々な王朝の首都が置かれた歴史ある都市で、現在もインドの首都です。しかし歴史ある都市であることから開発を進めることが難しいことから、現在では大企業の拠点はデリー郊外のグルガオンという都市に集中しています。

グルガオンはデリーから地下鉄に乗って約1時間ほどで到着します。

企業の本社が集中

上記の表を見て頂くとわかる通り、半分以上の人と3分の1の企業がデリー・グルガオンに集中しています。

インド就職の求人も、殆どのがグルガオンに集中しています。多くの日本人が集まっていることもあり美味しい日本食レストランも豊富で、綺麗で大きなショッピングモールなども多く、インドの中では発展していて便利です。

日本人が大勢いるのでサークル活動なども盛んです。

とはいえ、所詮はインドなので東南アジアなどに比べればもちろんハードシップは高いです。

大気汚染が深刻

デリー・グルガオンはインドの中で、いやむしろ世界で最も最悪の大気汚染と言われています。

"AQI"(大気汚染指数)は100を超えると健康に悪いと言われています(日本はほぼ全国で100を下回っています)。

Googleで「Delhi AQI」と調べると、999などと表示されることもあります。

外を歩くときはN95(PM2.5を防ぐとされているマスク)が必須ですし、室内では空気清浄機を回す必要があります。

夜に歩くのは危険

インド生活で歩くことはあまりありませんが、デリー・グルガオンは夜の一人歩きは絶対に厳禁です。

夜はOLAやUBERといった配車アプリを利用して移動しましょう。

ムンバイ、バンガロール、チェンナイも夜の1人歩きを推奨するわけではありませんが、デリー・グルガオンに比べると治安は良いです。

デリーで日本人が地下鉄に乗っているとガン見をされることが多いです(これは多くの日本人が経験しています)。

彼らは、こちらが見返しても目を逸らしません。特に女性の場合には怖く感じます。

ヒンディー語が中心

インドの連邦公用語はヒンディー語ですが、デリー・グルガオンを中心とする北インドでは広くヒンディー語が話されています。

オフィスに勤めるホワイトカラーであればまず間違いなく英語は話せますし、大学の授業も英語で行われていますが、レストランの店員やタクシードライバー、出前の配達員などはほぼ英語は話せません。

英語だけでの生活が不可能というわけではございませんが、少し大変です。

スムーズな日常生活を送るために、簡単なヒンディー語を勉強している人は少なくありません。

一方、後ほどご紹介する南インドのチェンナイやバンガロールは状況が異なり、英語だけで快適に生活することができます。

インドの言語状況について詳しく知りたい方はインドに住んで感じたインドの言語状況をご参照ください。

ムンバイ

ムンバイ

ムンバイはイギリス領インド帝国から栄えていた都市で、現在も金融の中心地として繁栄しています。

ムンバイの特徴は、とにかく物価(家賃)が高いことです。インドの中ではズバ抜けて家賃が高く、生活費が大変なので要注意です。

バンガロール

バンガロール ステーキ

バンガロールはIT産業が盛んな都市です。

バンガロールはデリーに比べると求人は少ないですが、インドの中で最も日本人が暮らしやすいと評判の都市です。

バンガロールの良いところ
  • 街中でも英語が通じる
  • どこでも牛肉やビールを楽しめる(インドでは極めて珍しいです)
  • 気候が1年中安定している(夏は涼しく冬は暖かい)
  • 家賃なども安い
  • 治安も良い

チェンナイ

チェンナイ 海

チェンナイは海沿いの街で海鮮などが豊富です。

チェンナイはバンガロールと並ぶ南インドの2大都市ですが、スタートアップ企業が集まり近代的な雰囲気のバンガロールとは全く雰囲気が異なり、とても保守的な風土です。

チェンナイでは牛肉、豚肉やアルコールなどは中々楽しめません。

一方、バンガロールと同じく英語は非常によく通じます。

私はチェンナイ在住ですが、チェンナイの良いところについてはインドの中でもチェンナイをオススメする3つの理由の記事にまとめていますのでご参照ください。

四大都市の次に注目される都市はハイデラバード

ハイデラバード モール

ハイデラバードが急成長を遂げています(場所は上記地図をご参照ください)。

ハイデラバードは南インドのテランガナ州という州の州都で、チェンナイやバンガロールから飛行機に乗って1時間ほどで到着します。

ハイデラバード アクセンチュア

Amazon、デロイト、マイクロソフトといった大企業の大きなオフィスが立ち並び、バンガロールに追いつけ追い越せの勢いを感じます(写真はアクセンチュアです)。

道も広く、建設中の高層ビルも多数あり、バンガロールと並ぶIT都市として注目されています。

ハイデラバード IKEA

ハイデラバードには2020年2月時点でインド唯一のIKEAがあります(近日ムンバイにもオープン予定との噂があります)。

ハイデラバード IKEA

インド各地にはHomeCentreという家具チェーンが展開しており、まあまあのクオリティではあるのですが、個人的にはちょっとダサい印象がありました。

しかしハイデラバードのIKEAは他の国にあるIKEAと全く変わらないラインナップです。

インドで1店舗しかないのに、これだけ多品種の在庫をどのように管理しているのか不思議に思います。

ハイデラバード IKEA

リビング、ダイニング、キッチン、ベッドルーム、トイレ、シャワールームが揃ったショールームが幾つもありました。

私の印象ではインドというより洋風の?センスです。

こういった家が広まってくると、インドのセンスも変わってくるかも知れません。

ハイデラバードはバンガロールに追いつけ、追い越せの勢いで、3〜5年後には知名度でチェンナイを追い越してインド四大都市がデリー・グルガオン 、ムンバイ、バンガロール、ハイデラバードとなっているかも知れません。

チェンナイは少し保守的で、他の都市と比べると発展が緩慢な印象なので、ひょっとしたらコルカタのように「古き良きインドを残した都市・・・」という位置づけになって行くかも知れません。

同じ国でも都市によって全く異なるインド

インドは日本と比べて9倍の面積があり、同じ国でも都市によって全く雰囲気が異なります。

インド就職を検討する際にはぜひ参考にしてください。

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