結婚して独身時代よりも自由になるために必要な3つの考え方

自由を取るか、結婚を取るか

と悩んでいる方をよく見かけます。この悩みは「結婚=不自由」「独身=自由」という前提に成り立っています。

しかし実は結婚してこそ自由になる夫婦もあります。

私は結婚して7年ほど経ちますが、結婚してからの方が独身時代よりも遥かに精神的に自由になっていると感じます。

この記事を読めば、なぜ結婚して自由になるのか、結婚して自由になるにはどうすれば良いのかが分かります。

※この記事の内容は事実婚にも同性婚にも3人婚にも当てはまります。

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自由になるとは?

「結婚したら自由になる」と言うと

結婚して家事を分担するから自分の時間を確保できるってこと?

結婚すると世帯での収入が増えるから自由に使えるお金が増えるってこと?

ということをイメージする方もいるかもしれません。

しかしそれだと「宝くじで3億円当たれば自由な時間も豊富なお金も手に入るので結婚する必要がない」という話になります。

自由とは「自分らしく生きること」です。例えば

  • 行きたくない付き合いへ行かずに趣味に没頭する
  • 子どもを作らないことに罪悪感をもたない

などです。

宝くじでお金が入っても精神が不安定だと

宝くじで当たったお金を浪費しているだけの自分に存在価値はないんじゃないか?

などと考えてしまい、不安が抑えられません。

なぜ結婚して自由になるのか?

一人で常に自信を持って前向きに歩める人には当てはまらないかも知れませんが、私の場合、周りに流されて自分では自分の状態が分からなくなってしまうことがあります。

そんなとき、妻から「顔が死んでるよ!」と言われてふと我に返ることがあります。

最も顕著だったのは、日本で長時間労働をしている時でした。

私は面接で「日本国内で1年くらい経理の経験を積んだら海外へ行ってもらって子会社の管理部門を任せるよ」と言われて前職に入社しました。

ところが海外子会社の採算悪化等もあり海外へ行ける見通しが全くありませんでした。

それでも経理としてのスキルはついていたので、連日の長時間残業をこなし頑張っていましたが、そんな時に妻から「当初の目的からズレてない?顔が死んでるけど大丈夫?」と言われました。

私としては、海外へは行けなくても経理としてのスキルを磨いていける環境だったので「数年間は頑張ろう」と思っていたのですが、妻から「本当にそう思ってるならいいけど、『本音は違う』って顔に書いてあるよ」と言われました。

それから散々話し合った結果、インド転職を決断しました。もし独身で妻の後押しを得られない状況であればここまでの思い切った決断は出来なかったと思います。

人付き合いもそうです。例えば私が飲み会へ参加したあと、楽しそうに帰って来る時とイライラして帰って来る時があるのですが、私自身は自覚がありません。

しかし妻から見ると一目瞭然で、楽しそうに帰ってきたときは「気分転換になって良かったね」と言われるのですが、つまらない飲み会から帰ってくると「今日はつまんなかったんでしょ?イライラされて帰ってきてもこっちも困るから、その人達との飲み会は次から断ってくれない?」などと言われます。

私は「長い付き合いなんだから、誘われたら断れないじゃん」などと反論するのですが、喧々諤々何時間も口論をすると、私自身も本音では行きたくなかったものの付き合いで行っていたことを自覚し、次からは断るようにします。

誘いを断るのは大変勇気のいることで、なかなか1人では決断できないのですが、妻からの後押しでいざ断ってみると非常に心が晴れやかになります。

妻と私の立場が逆転しても同様です。妻自身の友人関係について「楽しい友達か」「ただの付き合いか」は妻自身にはなかなか分からないのですが、私から見ると「顔に書いてある」という感じですぐに分かります。

自分自身では決断を踏み切れないことでも、パートナーと協力することで決断できることがあり、その結果として1人でいるときよりも自分らしい人生を歩める、つまり自由になる場合もあるのではないでしょうか?

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結婚して自由になる夫婦の3つのポイント

独身時代から付き合いのある人達の様子を見ていると、結婚してからますます自分らしく活き活きとしている人と、結婚してから顔色が悪くなった人がいます。

その違いがどこにあるのか、3つご紹介します。

ホームレスになっても一緒に楽しく過ごせるかどうかを基準に結婚する

結婚をするときには収入とか容姿とか家事遂行能力など色々な条件を検討するかも知れません。

しかし長い結婚生活では本当に何があるか分かりません。

高収入の人でも会社の業績悪化や障害、鬱病により無収入になるかも知れません。

容姿の良い人と結婚しても火傷で顔は変わるかも知れません。

従って結婚相手を決める時には

  • たとえ津波で職場と家が流されてホームレスになっても、パートナーと一緒にと思えるか
  • 相手が寝たきりになっても一緒にいるだけで安心するか

といったことが大事なんじゃないかと個人的には思います。

「高収入があるから」「仕事が安定しているから」「美人だから」という理由だけで結婚すると、その理由が失われたときに結婚生活も終わってしまうのではないでしょうか。

しかし「一緒にいると自分が自分らしくいられて自由になれる」「災害発生時の避難所や仮設住宅でも一緒に頑張れそう」ということであれば、何があっても簡単には夫婦関係は揺らがないはずです。

「結婚」に対する考え方ついて非常に参考になった映画があります。1947年に公開された"Gentleman's Agreement"というアメリカの映画です。

主人公の男性は新聞記者で、ユダヤ人差別の問題を扱うため、自ら「ユダヤ人だ」と名乗って様々な差別を受けます。

妻や子どももその差別に巻き込まれていくのですが、妻が辛くて爆発しかけたときに夫の友人が妻に対してこんなセリフを言います。

A man wants his wife to be more than just a companion, Kathy...

more than his beloved girl...more than even the mother of his children.

He wants a sidekick, a buddy to go through the rough spots with.

And, well, she has to feel that the same things are the rough spots...

or they're always out of line with each other.

「男性が妻に求めているのはただの同伴者じゃない。愛すべき女性でもない。子どもたちの母親ですらない。彼が求めているのは困難に出会ったときに一緒に戦える相棒なんだ。そして、彼女がその困難を一緒に乗り超えようと思わなければ本当の夫婦とは呼べない」

Gentleman's Agreement

「恋愛中のカップルはお互いに向かい合うが、結婚をした夫婦は同じ方向を向く」と聞いたことがあります。

私たちがインドへ来た時もそうですが、自分がやりたいことをやろうとすると必ず反対する人が現れます。その時に、困難な状況を理解して一緒に戦ってくれるパートナーは非常に心強い存在になります。

相手の感覚を尊重する

あのとき〇〇すると約束したじゃないか

などと、相手の「言ったこと」と問い詰めるコミュニケーションを取ってしまうと結婚生活は窮屈なものになります。

本人も自覚していない本音をパートナーが掘り当ててあげることでお互いの人生が自由になっていくことができますが、それは相手の本音に興味を持って耳を傾けることが前提です。

「相手の発言に責任を求める」というビジネスライクな姿勢だとコミュニケーションは硬直化してしまいます。

自分を幸せにできるのは自分しかいないと覚悟する

結婚に限りませんが、他人が変わることを期待していると絶対に幸せになれません。

結婚相手といえども所詮は他人です。

もし何か現状を変えたいのであれば、他人が変わらないことを前提に、自分が変わるか、相手との距離感を変えるしかありません。

相手の幸せを考えることは重要ですが、「この人を幸せにすることができるのは自分しかいない」と考えてしまうと共依存状態に陥ってしまいます。

「この人を幸せにするのは自分しかいない」という考え方は、相手に変わることを期待しています。

パートナー自身が「変わりたい」と心から思っていて、それをサポートすることはできますが、変わるのは本人であって「パートナーである自分が変えてやる」というわけではありません。

つまり、たとえ結婚していても自分を幸せにできるのは自分自身しかいないということです。

まずは自分自身のことを大切にすることが前提です。

まとめ 結婚は義務ではない

一人で十分に自分らしくやっていける人や、結婚する必要性を感じない人は無理して結婚する必要もありません。

納得のいかない結婚をして不自由さを感じるくらいであれば1人の方が良いはずです。

自分の結婚生活に不満を感じている人に限って

  • そろそろ年齢なんだから結婚しろ
  • 結婚して子どもを作らない人は価値がない

などと言います。

結婚を焦ってしまうのは「結婚すれば結婚相手が私のことを幸せにしてくれるのではないか」と期待もあるのではないでしょうか。

しかし結婚したところで自分のことを幸せにできるのは自分だけです。

その前提に立った上で、一緒にいるとより自分らしくいられる・・・というケミストリーの会う人が見つかったら結婚(事実婚も同じ)すれば良いのではないでしょうか。

結婚は義務ではなく、自分の自由を制限するものでもなく、むしろ自分自身を自由にさせてくれるものではないかと感じています。

結婚が不自由だと感じるのであれば無理に結婚する必要もないと思います。

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