中国では日本と比べても多くの都市で地下鉄が発達していますが、この記事では中国の地下鉄の乗り方や注意事項をご紹介します。
とはいえ、国鉄とは異なり、中国の地下鉄は日本の地下鉄とそこまで変わりません(中国語で地下鉄は「地鉄」と呼びます)。
中国の地下鉄システムは全国共通なので、この記事で紹介した内容は中国全国はどこでも共通です。
中国の地下鉄路線の検索方法
まずは中国の地下鉄路線の検索方法をご紹介します。駅にはかならず路線図が貼ってあるので、それを見ても良いですが、アプリで検索した方が簡単です。
日本ではGoogle Mapで検索できますが、中国でGoogle Mapは使えないので、代わりに百度地図を使います。
Googleプレイストア:百度地図ダウンロードページ
Appleストア:百度地図ダウンロードページ
以下、深圳北駅から深圳博物館へ行く場合を例に挙げて説明します。
自分のいる場所から目的地までのルートを検索する
まず、自分のいる場所で百度地図を開き、「到 深圳博物館」と入力します。
この「到」が英語の"TO"に相当します。
下記画像は中国語の漢字(簡体字)で入力していますが、日本語の漢字のまま地名を入力しても正しく認識してくれます。
これは漢字を使う日本人の特権ですね。
「到 深圳博物館」と入力して「搜索」をクリックすると最適なルートを検索してくれ、以下のように表示されます。
「我的位置(自分の場所)」から「深圳博物館」までの公共交通(バスや地下鉄)での最もお勧めの行き方を表示してくれます。
上記画像の例は地下鉄4号線に乗れば乗り換えナシで目的地に到着しますが、地下鉄やバスの乗り換えが必要な場合は、乗り換えルートも複数提案してくれます。
バスや地下鉄ではなくタクシーのルートを知りたければ「打车(打車)」、自分で運転するなら「驾车(駕車)」をクリックしましょう。
特定の場所から目的地までのルートを検索する
先ほどは自分のいる場所から目的地までの調べ方をご紹介しましたが、自分のいない場所から目的地までも同じように調べられます。
深圳北駅から深圳博物館までの行き方を調べてみましょう。
この場合は「深圳北駅 到 深圳博物館」と入力します。下記画像は中国語の漢字ですが、これも日本語入力で大丈夫です。
すると、深圳北駅から深圳博物館までのルートを表示してくれます。
画像の意味について上から順番に説明します。
まず「24分钟」とは、24分で目的地へ到着するという意味です。
次に「537米」は、地下鉄の駅から目的地(深圳博物館)まで歩く距離の合計が537メートルという意味です。
たまに、最短ルートでも「9000米」(9km歩く)などと表示されることもあるので注意が必要です。
「6站」は、乗車駅から降車駅まで全部で6駅という意味です。
「4元」は乗車賃が4元(約80円)という意味です。
「深圳北站(出口)上车」は「深圳北駅で乗車」という意味です。
今回は深圳北駅を起点に検索しているので当たり前ですが、「今いるホテルから博物館へ」のように検索した場合には、ホテルの最寄り駅(地下鉄に乗車すべき駅)がここで分かります。
最後に「4号線(龙华线)预计13:57到达」とは、「地下鉄4号線(龍華線)は13:57頃に到着します」という意味です。
上の画像で「4号線」と書かれたところをクリックすると、下記画像のようにルートがマップ上に表示されます。
百度地図を使えばバスと地下鉄の乗り換えも検索してくれます。路線バスの検索方法や乗り方は以下の記事をご参照ください。
中国の地下鉄の切符(トークン)の買い方
続いて中国の地下鉄の切符の買い方をご紹介します。中国の切符はトークン形式です。
中国の地下鉄は非常に安く、初乗りは2~3元(40-60円)程度で、かなり郊外まで乗っても10元(200円)もかからないケースが殆どです。
広州地下鉄の1日乗り放題券は、わずか20元(400円)で買うことができます。
後述しますが、中国には国鉄の通勤列車や私鉄がなく、地下鉄だけでかなり郊外まで行けますので、それを考えると非常に安いです。
中国の自動券売機は全国共通で同じ機械を使っています。
上の写真は"支持硬币纸币"と書かれているので硬貨や紙幣を使うことができますが、キャッシュレス決済のみの券売機も多いです。
上記の画面で、路線図から目的地の駅を選択します。英語での表示も可能ですが、地名は漢字表記の方が分かりやすいですね。
駅名を選択すると、切符の枚数を選択する画面が表示されるので、枚数を選択したら支払金額が一番下に表示されます。
現金で支払う場合は、このまま現金を投入すればトークン(単程票)が出てきます。
もしWeChatペイやアリペイで支払う場合には、上記画面赤枠内の“二维码支付”をクリックします(上記画面は深圳地下鉄ですが、この画面は都市によって異なります。しかし手順は全く一緒です)。
“二维码支付”をクリックすると、上の写真の通りQRコードが表示されるので、WeChatペイやアリペイのアプリでこちらをスキャンして支払をすればトークンが出てきます。
こちらがトークンです(写真は広州地下鉄のものです)。
中国の地下鉄の自動改札の通過方法
続いて、地下鉄に乗車しましょう(詳細は後述しますが、改札を通る前にセキュリティチェックがあります)。
トークン(単程票)で乗車する
乗車する時には、トークンを「请刷卡」と書かれた場所にタッチします。
降車する時には、トークンを「投入単程票」と書かれた場所に投入します(回収されます)。
乗り越し精算は想定されていないようなので、もし当初の予定と違う駅で降りて運賃が足りないときは駅員に相談してください。
ICカードで乗車する
各都市がICカードを発行しているので、そのカードで乗ることができます。
広州市は「羊城通」というカードを発行していますが、このカードがあれば広州市だけでなく広東省の地下鉄やバスならどこでも使うことができます。
他の省のシステムも一部連携しているようです。
広州市の場合には、トークンを購入したりスマホアプリを使う場合に比べて、ICカードで乗車した方が少し割引になるようです。
ICカードの場合には、乗る時も降りるときも“请刷卡”と書かれている場所をタッチします。
QRコードで乗車する
各都市のアプリがありますが、アリペイ(支付宝)アプリのTransport(中国語:出行)機能でも乗車することができます。
但し、この機能を利用するには中国国内の銀行口座との紐づけが必要なようで、旅行者や出張者が利用するのは難しいようです。
中国在住の学生や会社員(中国の銀行口座を持っている人)はぜひ利用しましょう。
まずはアリペイアプリのトップページでTransport(中国語:出行)をクリックします。
すると、「アリペイの実名認証情報を広州の交通局へ提供して良いですか?」という趣旨の表示が出るので同意し、カードを表示すると以下のようなQRコードが表示されます。
地下鉄の場合は"Metro"をクリックしますが、バスの場合は"Bus"をクリックします。
メトロとバスそれぞれで登録が必要になります。
このQRコードを地下鉄の改札でスキャンすることで通過することができ、運賃はアリペイの残高から自動的に引き落とされます。
スキャンする場所は上記改札の赤枠の場所です(改札によっては側面ではなく上面にあります)。
なお、以下の画面キャプチャでは「Guangzhou(広州)」となっていますが、場所は変更することができます。
上記画面の"Guangzhou"と書かれている場所をタップすると、下記画面が表示され、他の都市を選択することもできます。
英語表記だと分かりにくい場合には、中国語表記に変更しましょう。
通常はスマホの位置情報で現在地の都市のメトロやバスカードが自動で表示されるようになっています(都市毎に個人情報提供の同意が必要になります)。
アリペイのこの機能は非常に便利で、中国全国どこへ行ってもいちいち現地の交通アプリをダウンロードしたり切符を買ったりしなくても、アリペイのアプリだけでそのままバスや地下鉄に乗ることができます。
アリペイアプリの表示言語の変更は、トップページ右下のAccount→右上の歯車マーク→General→Languageで変更します。
大陸の中国語(簡体字)と英語の他、香港や台湾の繁体字も選択可能です。
中国の地下鉄乗車時に関する注意事項
中国の地下鉄に関しては、いくつか注意事項があります。
乗車前にセキュリティチェックがある
中国本土の地下鉄では必ずセキュリティチェックがあります(香港の地下鉄ではセキュリティチェックはありません)。
セキュリティチェックは自動券売機で切符を購入した後にある場合が多いですが、駅によってはセキュリティチェック後に切符購入をする場合もあります。
- 爆発物(爆竹や花火などを含む)
- 刃物
- 毒物
などは地下鉄には持ち込めません。
都市によって若干の違いはありますが、持込禁止物はほぼ同じです(参考サイト)。
地下鉄の液体物は確認対象ですので、ペットボトルや水筒を持ち歩いている方は注意が必要です。
未開封の場合は「没開(未開封)」と言えば通してもらえます。
開封済みの場合は液体物検査機にかけられますが、その場で1口飲めばそのまま通してもらえます。
地下鉄のセキュリティチェックは空港に比べれば遥に簡単で、パソコンや携帯電話をカバンから取り出す必要もなく、3秒くらいで終わります。
車内は原則として飲食禁止
中国の地下鉄(写真は深圳地下鉄です)には、上の写真の通り様々な注意が表示されていますが、日本の地下鉄と唯一違うのは車内で飲食をしてはいけないという点です。
シンガポールのように、地下鉄の車内で飲食したら即罰金というほど厳しい雰囲気ではなく、事情を知らずに飲み食いをしている人も時々見かけますが、車内の警備員は特に注意もせずボーっとしている様子です。
しかし原則は飲食禁止なので注意しましょう。
但し、都市によって禁止事項が微妙に異なります。
上の写真は広西チワン族自治区南寧市の地下鉄で、絵は同じですが“请勿进食”“No food”とのみ書いてあるので、飲み物は問題ないようです。
上の写真は広州地下鉄の禁止事項で、車内で食べるのを禁止していますが、子供と病人は大丈夫だそうです。
英語の表記は“No Eating and Drinking”となっているので中国語を読めない人は飲み物を飲んではいけないようです。
ちなみに広州地下鉄は恐るべき数の禁止事項があります。左から
- ゴミのポイ捨て禁止
- 痰をはかない
- 食事禁止
- 鬼ごっこ禁止
- 寝転び禁止
- 柱にもたれかかるの禁止(なんで?)
- 吊革にぶら下がらない
- 物乞い禁止
- ビラ配り・宣伝禁止
- 音漏れ禁止
ちなみに、中国の地下鉄や国鉄では携帯電話での通話をしても問題ありません。海外では車内での通話OKの国の方が多く、むしろ通話禁止の日本の方が珍しいかも知れませんね。
駅にトイレがない地下鉄がある
私が住んでいる広州市だけかも知れないのですが、広州地下鉄の古い路線(1号線から5号線くらい)には駅構内にも改札外にもトイレがない場合があります。
広州の知り合いは
5号線を建設した時代(といってもつい最近の2010年頃)までは、そもそも「地下鉄の駅にトイレが必要」という発想がなく、6号線くらいから駅にトイレが必要なことに気づいたんじゃない?知らんけど...
などと言っていました。
駅に接続しているショッピングモールのトイレを使える駅もありますが、モールの営業時間は朝10時から夜10時が一般的なので、営業時間外はトイレを利用できません。
トイレが見当たらない駅で係員に「トイレはないの?」と聞いたら「ない!」と即答されました。
広州の地下鉄にトイレがない件は北京や上海の中国人からは驚かれることで、私が旅行した限りでは広州以外の地下鉄で駅にトイレが見当たらなかった経験はないので、恐らく駅にトイレがないのは広州地下鉄だけだと思いますが、念のためご注意ください。
ただ中国では地上に出れば至るところに公衆トイレが充実しているので、ニューヨークのようにトイレマップが必要になるほど深刻な状況ではないと思います。
中国の地下鉄は非常に郊外まで延伸している
中国では
国鉄(火車):都市間の長距離輸送
地下鉄(地鉄):都市内および近郊の輸送
と役割分担が厳格に分かれており、全く別物です。
中国の国鉄は日本でいう特急と新幹線に相当し、通勤通学で使うような鉄道ではありません。
国鉄で通勤通学をしている人もいるかも知れませんが、日本で例えると新幹線通勤をするくらい大変です(中国国鉄の詳細は中国の高速鉄道(新幹線)と寝台列車・国鉄在来線の予約方法と乗り方の記事をご参照ください)。
このように都市圏内の通勤手段が地下鉄オンリーのため、中国では地下鉄が驚くほど郊外まで延伸しています。なんと上海地下鉄の11号線は路線延長が82キロもあります。
82キロというと、だいたい東京から小田原くらい、大阪から姫路くらいの距離になります!
しかも中国の地下鉄には快速がなく、各駅停車しかないので、ウンザリします。。
私は「上海の地下鉄の駅から近いのに、ずいぶん安いホテルでお得だな」と思って予約してみたら、とんでもない郊外まで行かされたという失敗をしたことがあります。
この状況を大阪に例えてみると
大阪メトロの駅から徒歩5分のホテルなら市内中心部で便利そうだな~
と思って予約してみたら、姫路駅前にあるホテルまで各駅停車で行かされたようなものですね。
中国の「市」はとても広く、広州市は東京都の3倍、北京市は四国と同じくらいの面積がありますので、中国への出張や旅行でホテルを予約する時には、地下鉄の駅前だからと言って油断禁物ですね。
都市によっては郊外で地上へ出る地下鉄もありますが、多くの地下鉄は郊外へ行っても何十キロもず~っと地下を走ります。
広州地下鉄の22号線は電光掲示板に速度が表示されるのですが、なんと120km/hで地下を爆走していました。
しかも隣の駅まで10分くらい止まらず(つまり1駅の距離が恐ろしく長い)、駅で地上に出てみると、のどかな住宅街でした。
東京で例えると、立川から八王子の区間が地下化されていて、中央特快よりもスピードを出して走っているイメージ、大阪で例えると新大阪から高槻まで新快速が地下を走ってるイメージですね。
重慶市の曹家湾駅は、荒野に佇む地下鉄駅として一時期話題になっていました(外部の参考リンク:廃墟?いいえ違います。軍事施設跡?全く違います。中国にあるディストピア感満載の稼働駅「曹家湾駅」)※2023年現在では、この駅の周辺も開発が進んだようです。
日本では数十年前から無駄な公共事業が話題になっていますが、日本で建設費がかかりすぎたと有名なのは京都市営地下鉄の東西線です。
でも建設費はせいぜい5500億円でした(それでも大変な金額ですが)。
それに対して中国の地下鉄の建設費は1kmあたり200億円かかるといわれており、それが全国各地で何百キロも作られていると考えると、地下鉄建設だけで何十兆円ものお金が使われている資産になります。
イーロンマスクですら払えないレベルのお金を投入していることになります。
中国の地下鉄の良いところ
余談ですが、個人的に中国の地下鉄の良いところを最後に紹介します。
殆ど全ての駅にフルスクリーンタイプのホームドアがある
中国の地下鉄では、全国どこへ行ってもほぼ全ての駅にフルスクリーンタイプのホームドアがついています。
フルスクリーンタイプというのは、ホームの天井までドアがついているものです。
このドアなら線路に転落する可能性がないのはもちろん、故意に線路へ飛び込もうとしても飛び込めません。
日本で導入されているのは東京メトロの南北線と京都市営地下鉄の東西線など一部に限られ、滅多に見かけません。
日本で見かけるホームドアは1.3メートルくらいの高さのもので、転落を防止するには十分ですが、故意に線路へ飛び込みをする人は防げないかも知れません(よじ登ろうとする時に周囲の人が止めに入るはずなので大丈夫だとは思いますが)。
フルスクリーンタイプの方が安全ですが、さすがにコストがかかり過ぎるので日本での導入は一部に留まりました。
一方の中国では、ほぼ全国の地下鉄の全ての駅でフルスクリーンタイプのホームドアが設置されています。
北京地下鉄の1号線や2号線は1960年代(毛沢東の社会主義の時代)に建設された古い路線なのでフルスクリーンのホームドアはなく、2017年に1.3メートルの高さのホームドアが設置されていますが、例外はそのくらいです。
踏切がない
中国では地下鉄も国鉄も全て立体交差化されており、路面電車を除いて踏切が存在しません。
安全と利便性を考えれば踏切を廃止した方が良いに決まっていますが、コストの問題があるので日本では難しいはずです。
私は東京の小田急線という私鉄の沿線に住んでいたことがありますが、約10kmの立体交差化を実現するのに計画から完了まで50年近くかかりました。
しかも、地下鉄での立体交差化はコストがかかるので、沿線住民からの反対運動や裁判があったにもかかわらず高架で建設しました。
それを考えると、あれだけ広大な中国全国で郊外まで地下鉄の路線網を張り巡らし、全ての駅にフルスクリーンのホームドアを設置し、国鉄も全線立体交差化するというのは、どれ程のコストがかかっているのだろう?と思います。
中国では土地は全て国家のもので、簡単に土地収用ができてしまうので、何百キロもの地下鉄網をあっという間に数年で作ってしまいます。
しかも地下鉄の運賃は初乗り40円程度なので、財政的な負担は相当大きいはずです。
しかし中国の方針としては、一党独裁のメリットを最大限に活かして、コストは度外視して人命尊重へ全面的に舵を切っているなのだと思います。
さすが何百年、何千年も昔から数千キロに渡る万里の長城を築いた国だなと思います。
更に余談ですが、中国へ来る前に住んでいたインドでは、地下鉄の仕組みは中国と同じだったものの、国鉄は扉を開けっぱなしで走り、多くの人が線路を平然と歩いている状況でした。
詳しくはインド旅行にオススメ チェンナイの都市近郊電車の乗り方の記事でご紹介していますので、良ければご覧ください。
「インドは中国を追い越すのか?」といった議論がよく起こりますが、中国とインドのインフラのレベルが大きく異なることは鉄道の違いを見るだけでも明らかだと思います。
インドは本当にインフラが弱く、頻繁に停電が起こり、まだ製造業が発展できる環境ではないので、いくら若い人が大勢いるとはいえインドが中国を追い越すのはまだまだ大変なのではないかというのが私の感想です。
インドと中国の違いについては【中国とインドの比較】違うようで似ている2つの人口大国の記事で説明しています。
システムが全国統一
中国はさすが社会主義国だけあって、全国どこで乗っても地下鉄の仕組みやデザインが全く同じで、とても画一的で便利です。
日本の電車は地域や鉄道会社によって路線種別が違ったり、切符の値段が違ったり、色々バラバラなので外国人には分かりにくいと思います。
しかし逆に言うと、鉄道好きの人からすれば中国の地下鉄はあまり面白くないですね(本当に詳しい人であれば細かい違いを楽しめるのかも知れませんが)。
中国全国全ての地下鉄路線に乗ったわけではないので断言はできませんが、どこの地下鉄も本当に同じで、便利ですが面白みに欠けます。
私は中国へ来る前、社会主義国の地下鉄と言えばロシアのモスクワ地下鉄や北朝鮮の平壌地下鉄のように、核シェルターとしても使えるよう地中深く作られ、社会主義の理念に基づいた革命の壁画などが描かれた豪華絢爛な駅を想像してワクワクしていました。
実際には中国の地下鉄は経済発展後の1990年代以降に建設されたものが殆どなので無味乾燥ですが、北京地下鉄の1号線と2号線だけは1960年代の毛沢東の時代に作られた地下鉄で、少し趣が異なります。
金日成の巨大な銅像が置かれている北朝鮮の地下鉄ほどの強烈なインパクトはありませんが、大阪メトロ御堂筋線の淀屋橋駅や心斎橋駅(最近リニューアルされましたね)と似ている雰囲気です。
余談が長くなりましたが、中国へ来たらぜひ地下鉄に乗ってみてください。