記事中の※はK.I.さんのコメントではなく、ブログ管理人による補足事項です。
本記事では、1シンガポールドル=80円として計算しています。
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治安の良いシンガポールへ
役所で7年弱ほど公務員をしていましたが、あまり仕事に面白さを感じられなかったので転職しようかと検討していたところ、知人が海外で働いていたため、「せっかく転職するなら海外で働くのも良いのではないか」と思い、海外への転職を決意しました。
正直なところ最初からシンガポールへ行きたかったわけではなく、ヨーロッパへ行きたいと思っていました。
しかしヨーロッパでは求人を見つけられなかったので、ヨーロッパに拘るよりは早く海外へ行きたいと思い、求人の多いアジアで探しました。
アジアの中では治安が良く、英語も通じるシンガポールを選びました。
公務員でもシステムの仕事をしていたため、前職の経験を活かせるITエンジニアの仕事を選びました。
シンガポールへ就職したいと思う志望動機と、いつ頃から来られそうかを聞かれました。
職務経歴書から思いっきり離れたことは聞かれませんでしたが、外資系の会社を受けた時は技術面接の1問1答を1時間くらい繰り返しました。
日系と外資系では面接の雰囲気が大きく異なる印象を受けました。
現職は日系ですが、カフェで話をしてOKという感じでした。
技術職なので、求められているスキルがあり、ビザが通ることが確認できればOKという印象です。
日本で生まれ育って仕事で英語を使ったことはなかったので、正直なところ受験英語以外は触れたことはありませんでした。
学生時代に1ヶ月くらいフィリピンで語学留学し、またオンライン英会話などで英語の勉強はしていました。
現職は面接で英語力のチェックはありませんでしたが、他の会社は英語チェックが多かったです。
英語面接はかなり準備しました。
職務経歴書(英文レジュメ)の内容を説明できるよう、オンライン英会話レッスンで練習しました。
技術職の面接では、自分の職務経歴書の内容を説明でき、また「こういうのできますか?」という技術的な質問に答えられるように準備をしておけば大丈夫かと思います。
シンガポールはビザの要件が厳しいため、事前に確認をしておく必要があります。
シンガポールで働くにはSビザとEPビザの2種類がありますが、Sパスは発行数自体が少なく、職場でのシンガポール人の人数に応じて会社として取得できるSパスの数が限られるため、多くの人はEPビザを取得します。
EPビザには学歴やシンガポールでの給与額、現職の給与額など様々な条件がありますが、年齢が上がるほど条件は厳しくなります。
私は公務員出身で、日本の平均給与をもらっていましたが、それでもEPビザが下りたので、日本で働いている分には現職の給与額はそこまで気にしなくて良いかも知れません。
一方、タイやマレーシアなど他の東南アジアの国で働いている方の場合には給与額が安く、基準を満たさない可能性もあるため注意が必要です。
就労ビザを申請する時には、大学の成績証明書の他に(技術職のため)資格の証明書もいくつか提出しました。
シンガポールのビザの詳細については、K.I.さんのブログ記事(シンガポールの就労VISAがやばい!審査厳格化で、現地採用は無理ゲーに!?)をご参照ください。
日系企業の子会社は海外でも日本文化
日系メーカーとマレーシア企業のジョイントベンチャーで、マレーシアに本社があるIT企業です。
アプリケーションの部署とシステムインフラの部署があります。
日本本社の駐在員が4人、日本人の現地採用は私1人だけです。
シンガポールが10人ほど、他にインドネシア、中国、フィリピンやインドの方などがいます。
技術職として実務をしているので、社内でローカルスタッフと関わる機会は殆どありません。
特にコロナウィルスの影響で在宅ワークになったことにより、ますますコミュニケーションを取る機会が減りました。
社内は日本人駐在員とのコミュニケーションのみで、現地の方との関わる機会は専ら社外になります。
現地採用の日本人は私だけなので、駐在員の皆さんは目上(40代以上)になるので、気軽に相談しづらく感じます。
私には裁量がないため上司の確認を必要とする場面も多いのですが、特にコロナウィルスで在宅ワークになったため、ますます気軽に声をかけるのが難しくなり、コミュニケーションが大変だと感じます。
私はSEとして入社したはずなのですが、最も年下なので雑用のような事務もしなければならず、それが面倒です。
また現地採用の日本人は私が初めてだったため、現地採用カルチャーというものがなく、日本人駐在員と同じペースで残業しなければならないのも大変です。
駐在員はずっと働いているため、時間外にメールが来たり土日にも仕事をしたりしています。
定時は9:00~18:00ではありますが、営業に近い業務もしているため、お客様への提案資料を作らなければならない場合などは夜や週末にも仕事をします。
SEとして入ったけど、一番下っ端になるので雑用みたいな事務もこなさなければならず、それが面倒だと感じることはあります。
医療保険に加入しているため、一定額以上の医療費はかかりません。
歯医者の補助もあります。
年休はありますが、日本と比べるととても少ないです。
また、業務に関連した資格を取る時には会社が受験料を補助してくれます。
ネットワークエンジニアをしています。
外資でネットワークエンジニアで世界で活躍できる人材となると、大学院を卒業して資格を持っている人CISCOの資格を持っている人など
上司に相談しづらい環境のため1人で何事も解決しなければなりませんし、英語を使わないといけないので大変です。
ネットの環境、使用する機器やOSなども日本とシンガポールとでは異なるため、新しいことを覚えなければなりません。
シンガポールに半年以上いますが、未だに慣れていません。
社内の日本人は私以外は駐在員しかいないため、雰囲気は日本と変わらず、ワークライフバランスはあまりありません。
社内は英語を使いませんが、社外のクライアントやサプライヤーの窓口となっている人が現地の人である場合があるため、社外とは英語でやり取りをすることが多いです。
資料(提案書など)を英語で作ったり、英文メールを書いたりするので、ライティングを最も使います。
仕事で使うライティング表現は覚えたと思いますが、適当に話しても伝わってしまうため、スピーキングはなかなか伸び悩んでいます。
K.Iさんのシンガポールでの生活
K.I.さんの1ヶ月の生活費はおおよそ以下の通りです。
項目 | シンガポールドル | 日本円 |
食費 | 250ドル | 20,000円 |
家賃 | 1,200ドル | 96,000円 |
携帯電話 | 20ドル | 1,600円 |
支出計 | 1,470ドル | 117,600円 |
K.I.さんのシンガポールでの食費
外食は高いですが、スーパーの食品は安いので自炊をすれば比較的出費を抑えられます。私は自炊中心で、1ヶ月の食費は2万円以内です。
ローカルのスーパーは、野菜は日本国内のスーパーと同じくらいで、豆腐なども安く購入できます。
肉についてはローカルのスーパーで購入するのは怖いので、日系のスーパーで購入しています。
また、カレーやシチューなどの加工品も日経のスーパーで購入しています。
シンガポールの日系スーパーは日本国内のスーパーの約1.5倍の価格で、例えば唐揚げ用の鶏肉が1パック7〜8ドル(約560〜640円)もします。
外食は、ホーカーと呼ばれる街中の屋台であれば5ドル(約400円)以下で食べられますが、日本食レストランは高いです。
例えば、やよい軒の生姜焼き定食や一風堂のラーメンが約20ドル(約1,600円)もします。
K.I.さんのシンガポールでの家賃・住宅事情
シンガポールで現地採用として働く場合には(年収何千万も稼ぐような一部の超エリート層を除き)シェアルームです。
初期費用は前払家賃と敷金(2ヶ月分) 初期費用4000ドル(30万くらい)
エージェント費用 SGD 1200(+消費税)
家賃 | 1,200ドル(約96,000円) |
敷金 | 家賃2ヶ月分 |
仲介手数料 | 家賃1ヶ月分 |
シェアルームには部屋だけ個室のコモンルームと、トイレシャワー洗面所が部屋に付いているマスタールームがあります。
水道光熱費やインターネット代はシェアハウスの費用に含まれています。
内見をしたあと1〜2日で決めないとすぐに埋まってしまうので、即断即決が重要です。
住所を決めないと銀行口座を開設できないため、シンガポールへ来たらまず家探しをすることが大切です。
また、オーナーとの相性が極めて重要なので、内見の時にはオーナーの人柄を確認することが必要です。
K.I.さんのシンガポールでのその他生活全般
多くの美容室は日本と変わらず、70~80ドル(5,600〜6,400円)くらいしますが、40ドル(約3,200円)で切れるところもあります。
シンガポールにもQBハウスはありますがローカルスタッフが切るため、ローカルの人も普通は行かないようです。
ローカルの病院も値段が高いですが、日本人向けの病院は更に高く、簡単に行けるような感じではありません。
例えば歯の矯正などは1回の診療で500ドル(約40,000円)も取られます。
インドネシアで焼畑をしているため、定期的にその煙が来ます。
また、シンガポールは虫が出ないように厳しい対策をしており、例えば植木鉢に水が溜まっているだけで罰金を取られます。
シンガポールではキャッシュレスが進んでいて、現金を使う機会がほぼありません。
銀行のキャッシュカードにVisaのデビットカードが付いており、現金を使うのは本当にローカルのホーカーへ行く時のみです。
電車もVisaで乗れますし、振込もアプリで簡単にできるので便利です。
お金をかければ何でも揃いますが非常に高価なので、贅沢したい人には大変かも知れません。
例えば、日本の居酒屋へ行ったら100ドル(約8,000円)かかりますので、現地採用はどうしても質素な生活になります。
一方、最低限の生活費は日本よりも安いので、質素な生活を過ごせば日本よりもお金が溜まると思います。
ドイツを目指しています。
コロナウィルスの状況もあるので難しいかも知れませんが、チャンスがあればドイツへチャレンジしたいです。
あと1年は今の会社にいて、来年から動き始めたいと考えています。
日系企業の文化が嫌で海外就職したい場合、海外で日系の支社へ行ってしまうと日本とあまり変わらない可能性があるので注意が必要です。
IT系なら外資系への海外就職の道もあります。
シンガポールなら英語ネイティブの人はいないので、専門スキルがある方なら英語力にはそこまで自信がなくてもチャレンジして良いと思います。
最低限、自分の仕事のことが話せれば問題ありません。
欧米系では給料が高いものの、要求される能力も高く、優秀な人が大勢入って来るため日系よりも競争が激しい印象があります。
アメリカ就職に興味がある方はアメリカ就職実現の道のり ~アジア就職の経験を活かす~の記事をご参照ください。
K.I.さんの体験談を読んでシンガポール就職のイメージを持ってもらえたかと思いますが、以下のような不安もあるかと思います。
- シンガポールで自分に合った仕事があるか?
- シンガポールでビザは下りるか?
- シンガポールに適した履歴書や職務経歴書の書き方
- 面接でのアピール方法
- 将来のキャリア戦略
こういう不安を一人で抱え込むのはつらいですよね。
シンガポール就職の進め方に不安がある方は、海外就職に特化したキャリアコンサルタント・グローバル人材塾の無料キャリア相談を受けてみることをお勧めします。
百人いれば百通りのキャリア戦略がありますので、ぜひプロの力を活用してシンガポール就職を実現してください。
グローバル人材塾の詳細は海外就職の希望者は必見!グローバル人材塾をオススメする3つの理由の記事をご参照ください。