記事中の※はT.F.さんのコメントではなく、ブログ管理人による補足事項です。
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T.F.さんの広州での生活費
T.F.さんの1ヶ月の生活費はおおよそ以下の通りです。
項目 | 中国元 | 日本円 |
食費 | 1,500 | 22,500 |
家賃 | 4,000 | 60,000 |
住宅補助 | △3,000 | △45,000 |
水道光熱費 | 500 | 7,500 |
飲料水代 | 50 | 750 |
携帯電話 | 88 | 1,320 |
VPN | 30 | 450 |
交通費 | 0 | 0 |
被服費、ジムその他 | 1,000 | 15,000 |
支出計 | 4,168 | 62,520 |
T.F.さんの広州での食費
種類 | 1食あたり(元) | 1食あたり(円) |
一般のレストラン | 20 | 300 |
高級レストラン | 200 | 3,000 |
日本食(昼の定食) | 50〜70 | 750~1,050 |
日本食(ディナー) | 300 | 4,500 |
結構自炊をしているので食費は抑えられています。
飲み会などへ参加するとお金が飛んでいきます。
野菜・果物は安いです。
じゃがいも、人参、茄子、玉ねぎをまとめて買って13~16元(195〜240円)くらいです。
本当にローカルの市場で買ったら安いです。
ちゃんとしたスーパーなどではもうちょっと高いです。
イオンなどの日系スーパーだと更に高くなります。
但し肉はイオンで買っています。
ローカルの市場では骨つきのままの肉なども売られていますがイオンであれば小間切れ肉もパックされて売られています。
イオンで購入すると、200gで25元(375円)、質の良い肉だったら40元(600円)くらいです。
イオンには日系の商品が多く、日本語の書かれたTOPVALUブランドの商品も多数売られていますが、お客さんはローカルの中国人が殆どです。
一通り、わさびや醤油などの日本食材は売られています。
但し関税がかかっているため、値段は日本国内の2.5倍くらいします。
T.F.さんの広州での家賃・住宅事情
※T.F.さんは広州の不動産業者に勤めていらっしゃるので、広州の住宅事情については詳しくお話しいただきました。
不動産業なので、上司が私の代わりに探してくれて、地元の不動産屋さんから情報をもらいました。
その情報を踏まえて、上司が内見に連れていってくれました。
家賃 | 4,000元(60,000円) |
敷金 | 2ヶ月 |
契約期間 | 1年 |
間取り | ワンルーム |
広さ | 43平米 |
中心部からの距離 | 中心部・広州東駅から徒歩5分 |
ワンルームで4,000元(60,000円)というのは広州では高い方です。
一般的にはワンルームであれば3,000元からあります。
知り合いの中国人からは、「4,000元なら、少し郊外へ行けば2LDKの家を借りられるのに、よくそんな家を借りたな」などと言われました。
最初に支払うものは家賃2ヶ月分の敷金、1ヶ月分の仲介手数料、前払家賃1ヶ月分の計4ヶ月分になります。
また広州で日本人に紹介される家は家具付きが一般的です。
ポイントは
- 実際に部屋を見て確認する
- オーナーの人柄を確認する
の2点です。
物件は実際に見に行ってみないと分かりません。
見た目は綺麗でも扉が閉まらなかったり、細かいところが汚かったりしますので、写真だけでなく必ず実物を確認する必要があります。
シミができていないか、網戸がついているかなども確認した方が良いです。
オーナーの人柄については後述します。
- 契約期間
- 退居通知期間(何ヶ月前に退居通知をすれば良いか)
- ペットの可不可
- どこまで誰が負担をするか
オーナーは最低でも1年契約を要求してくることが多いです。
もし契約期間が1年より短いと家賃がアップします。
少なくとも1年まるまる住まないと敷金は戻ってきません。
2年目になったら、「前半の半年はちゃんと住んでもらって、残りの半年の間ならいつ出てもいいよ〜」みたいな交渉をすることも可能です。
また契約更新の時は100元アップなどを要求してくることも多いです。
急に1,500元アップなどと理不尽なことを言ってくるオーナーもいますが、その場合には私たちのような不動産業者の出番です。
入居時の初期不良の修理はオーナーが負担します。
入居後の修理は入居者の負担になってしまうので、壊れている場所がないかどうかは入居時に念入りに確認する必要があります。
トラブルになるのは、入居時にはエアコンが動いていたのに、2週間後に動かなくなったといった場合です。
入居者は「1回しか動かしてないので壊れるなんて初期不良だからオーナーが修理すべきだ」と言いますが、オーナーは「入居から2週間も経過しているんだから入居者が修理すべきだ・・・」と言います。
私たち不動産エージェントは、「これはオーナーに払ってもらわなきゃいけない」と思ったら、オーナーに払ってもらうように全力で動きます。
お客様と半分半分となる場合もあります。
もしお客様が全力で拒否したら私達が先に立て替えて、来年の家賃の値上げ分に組み込んでもらって回収するなどの対策をします。
- 退居時、ちゃんと1年住んだのに敷金が返ってこない
- 色々と文句をつけて敷金を減らそうとする
- 退居通知後、部屋の見学予約を月に何度も入れる
10年ほど前はオーナーが勝手に部屋へ入ってくることもあったそうですが、今は仲介業者が入居時に鍵を替えてしまうのでオーナーが無許可で入ってくるということはありません。
※インドでは2020年現在でもオーナーが勝手に入ってくるという話を聞きます。
部屋の内見時、オーナーの人柄も確認した方が良いです。
「このオーナーさんケチそうだなぁ」と思ったらその後もダメです。
一方、「このオーナーさんいい人そうだなぁ」と思ったらいい人であることが多いです。
但し部屋見学でオーナーが来ないこともありますので注意が必要です。
私の場合、部屋見学時には広東語しか喋れないオーナーの母親が立会いをしました。
外国人なので信用してもらえず、「警察の世話になることは辞めてくれ」というのを契約書に入れろと言われました。
しかし、日本への一時帰国時にオーナーにお土産を買って帰ったりすると優しくなりました。
T.F.さんの広州での水道光熱費と通信費
電気、水道、ガスを合わせて300~500元くらいです。
家のWiFiは会社で負担してくれており、日本のテレビも無料でつけてくれました。
携帯の通信費は88元です。普段は家と会社のWiFiを使っているため、データ制限がかかるほど4Gは使いません。
パソコンのVPNは小龙茶馆(1ヶ月30元(450円)、3ヶ月86元(1,290円)) 、ケータイは無料のネコVPNを利用しています。
中国では情報制限がありVPNをつけなければFacebookやYouTubeなどは見られないので、VPNないとやっていけません。
無料のVPNは国慶節など中国の祝日前後になると繋がりにくいことがあり、たまに原因不明で繋がらないこともある。
有料の小龙茶馆については安定しています。
23元の大きいボトルを購入しています。
※恐らく18~20リットルくらいのボトルのはずです。
最初に50元のデポジットを払い、ボトルの水を使い切ったら新しいボトルと交換します。
ボトルの水はデリバリー業者が半月に1回、家まで運んでくれます。
コロナが酷かった時はマンションの下まで行かないといけませんでした。
お米炊いたり料理するときも水道水は使えず、ボトルの水を使わなければならないので大変です。
T.F.さんの広州でのその他生活費
タクシーは初乗り12元(180円)、30分くらい乗って30元(450円)です。
バスや地下鉄は1駅2元(30円)、地下鉄に端から端まで乗って6元(90円)くらいです。
私は利用していません。
単身や子連れの駐在員の中には家事代行を使っている人もいます。
私が勤めている不動産会社から派遣する場合には、週1回で月350元(5,250円)で、掃除・洗濯・アイロン掛けをします。
台湾留学のとき現地の美容院でカットをしたらチクチクしたというトラウマがあり、中国では美容院へ行ったことはありません。
日本への一時帰国の時に切っています。
中国のローカル美容院でカットすると100元(1,500円)くらい、日系の美容院なら400〜500元(6,000〜7,500円)くらいです。
1度、病院へかかったことがあります。
会社で加盟している医療保険Wellbeに紹介された病院へ行きました。
外国人は見かけませんでしたがめっちゃ清潔な病院で、衛生面なども面でも問題は感じませんでした。
キャッシュレスで診療を受けることができ、無料で日本語の通訳をつけてもらいました。
歯医者は、外国人向けの歯医者へ行きました。
日本語表記はしているものの日本語は喋られない感じで、内装は純中国風でした。
検診だけで200元(3,000円)を取られました。
コロナウィルスが流行していたので、その日にはクリーニングはできないと言われました。
後日クリーニングをしてもらう場合には400元(6,000円)かかるそうです。
なおコロナウィルスの期間中だったので、検診の200元とは別に医者のエプロンや防具服代200元を負担させられました。
その追加負担については事前説明がなく、会計時に言われました。
ローカルの服でも特別にダサいというわけではなく、OKです。
ネットショッピングで良い服を見かけることが多く、淘宝で購入します。
お店でも日本と比べたら安く買えます。
日本でいうコナミやTIPNESSに相当するジムに1年通うと5,000元(75,000円)かかります。
マンツーマンの先生をつけたら1回350〜500元(5,250〜7,500円)、高かったら800元(12,000円)ほどかかります。
ジムの中にはプールが付いているところもあれば、機械だけのところもあります。
ヨガやピラティス教室だけ開いているところもあります。
コロナウィルスの影響で多くのジムが休業や閉店してしまいましたが、コロナの前はジムで筋トレをするのが大ブームになっていました。
その他、T.F.さんの広州での生活全般
基本的には1年中暑く、12〜2月のうち数日間だけガウンを着なければならないほど寒くなります。
4月くらいから急になり、11月頃までは暑く、11月以降、毎週のように寒くなったり暑くなったりを繰り返します。
3〜4月は雨が多いです。私は経験したことがありませんが、聞くところによると5〜7も雨が多く湿気も多いそうです。
8〜9月は東南アジアで見られるような突然のスコールがあります。
冬も含め1年中蚊が出ます。
ミニサイズのゴキブリもよく出ます。
治安は問題ありません。
私は夜でも危険を感じたことは1度もありませんが、ジムの女性の先生からは「夜は危ないから気をつけるように」と言われています。
監視カメラがそこら中にある超監視社会なので、安全なのかも知れません。
ただ最近コロナウィルスで失業者も増え、普段見かけないような怪しい身なりの人が増えている印象はあります。
また広州ではコロナウィルスの影響でアフリカ系住民への差別が深刻化しています。
コロナウィルスが原因で日本人に対して差別をするということは今のところありませんが、政治の話をするときは要注意です。
政治問題や歴史問題の話をすると、人によっては険悪なムードになってしまいます。
普段の生活は標準中国語さえできれば十分です。
タクシーに乗ったりスーパーへ行ったりするときなど、どこでも標準中国語は通じます。
但し街中の人たち同士ではみんな広東語を喋っているため、ローカルの人達同士の会話は分かりません。
※標準中国語(普通話)は北部の中国で話されている言葉ですが、広州のある広東省で話されている広東語は全く異なります。広東省の人は広東語と標準中国語のバイリンガルと言えます。
たまに広東語しか話せない老人がいますが、そういう方がオーナーになると標準中国語を話せる人に通訳をしてもらわなければならないため大変です。
標準中国語だけで生活には事足りますが、もし自分がちょっとでも広東語を話せたら距離が縮みます。
若い人の中には英語を話せる人も一部いるようですが、広州には英語ができそうな人はあまりいなさそうな印象です。
但し私自身が英語は"Hello""Good-bye"くらいしか使わず、中国語で生活しているので、実際に広州の人たちがどこまで英語を話せるのかはよく分かりません。
病気でいうと大気汚染と食あたりが気になります。
広州では、青空は見えるものの、日本と比べたら空気は濁っており、霧がかかってたりします。
また、たまに外食をするとお腹を壊すかも知れません。
怪我でいうと交通事故に注意です。
静かな電動バイクが後ろから走って来るのでボケっとしていたら轢かれそうになります。
歩道を歩いていても自転車や電動バイクが突っ込んできて足に当たったりします。
また郊外へ行くと、穴空いているところがあります。
- WeChat(中国版ライン)
- アリペイ(中国版PayPay)
- 美团(フードデリバリーアプリ)
- 腾讯新闻(ニュース)
- 优酷(中国版YouTube)
- 盒马(生鮮品デリバリーアプリ)
- 淘宝(中国版Amazon)
- 大众点评(口コミサイト)
- 微博(中国版Twitter)
- 滴滴出行(タクシー配車アプリ)
- ジムに行く
- 自炊する
- 掃除する
- 映画を見る
- 本を読む
- コラムを書く(記事末尾をご参照ください)
など、充実して過ごしています。
コロナウィルスが流行する前は、週に1回くらい飲み会へ参加していました。
最近は、琵琶を習いたいなぁと思っています。
フリーパーパーにサークルの連絡先が書かれているので、そこに連絡すれば日本人と繋がることができます。
また同僚や上司に聞いて人と繋がることもあります。
- 薬
- たこ焼き作るための天カス(※T.F.さんは大阪出身です)
- 下着(中国だとサイズが少し合いません)
- カッターシャツ
- 文房具
- 手帳
日本だったらアイロンしなくても洗濯したらシワがピンと伸びるシャツがありますが、中国にはありません。
基本的に、シャツや文房具や手帳などオフィスで使うものは日本で買った方が質が良いので、日本から持ってきた方がいいと思います。
男性も髭剃り、爪切り、薬、靴(ビジネス用)、カバンなどは日本で買うことをオススメします。
中国でも売ってますが、中国ではイオンで売られている商品すら「ちゃっちいな〜」と思います。
また、日本食材も自分の欲しいやつは日本から持って来た方がいいです。
女性の場合、化粧品は日本で買った方が安いです。
また、日本と中国は電圧が違うので、本当にお気に入りの家電を中国で使いたいのであれば変圧器が必要です。
広州生活をしたい人へのアドバイス
- 野菜や果物がめっちゃ安い
- 温かいので寒がりには嬉しい
- デリバリーは便利で安い(手数料を乗せても約10元(150円))
- 支払もWeChatかアリペイなので財布が不要
- 財布が不要なので女性のカバンは小さくて良い
- 四季がない
- ローカル料理や自炊が苦手な人は食べ物で苦労する
- 日本人や現地人との知り合いを作る交流の場が少ない
台湾留学の時はFacebookなどで台湾人の友達もできて、日本人との交流会なども活発に行われていましたが、広州は日本人のコミュニティが少なくローカルの人ともどうやって知り合ったら良いかがまだよく分かりません。
※広州は在住日本人の数が他都市に比べると比較的少ないので、台北、香港、上海などに比べると日本人サークルが少ないという話は聞いたことがあります。
広州生活を楽しむためのポイントは
- 自炊ができるか
- 現地のご飯どれだけ食べられるか
- 中国語をどれだけ話せるか
ではないかと思います。
T.F.さんはSEKAI WOMANという世界で働く女性のためのポータルサイトでコラムを執筆していますので、そちらも是非ご覧ください。
中国は本当にコロナ収束したのか?広州在住者が見る新型コロナの現状
また、T.F.さんの体験談を読んでアジアでの海外就職に興味を持った方は、ぜひ【はじめてのアジア海外就職】実現までの道のりまとめの記事をお読みください。
情報収集の方法から、海外就職実現までの段取りをご紹介しています。