記事中の※はY.K.さんのコメントではなく、ブログ管理人による補足事項です。
この記事では1元=15円として計算します。
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中国・深圳の生活費目安
一般的な深圳の生活費の目安は以下の通りです(2人暮らしの場合)。
人民元 | 日本円 | |
家賃※1 | 6,000元 | 90,000円 |
水道光熱費 | 500元 | 7,500円 |
食費 | 3,000元 | 45,000円 |
携帯電話代※2 | 100元 | 1,500円 |
支出計 | 9,600元 | 144,000円 |
※1 家賃はY.K.さんの自宅の家賃ではなく、深圳の一般的な家賃相場を示しています。
※2 自宅のインターネット代は家賃に含まれている前提です。
深圳の家賃相場と住宅事情
深圳は7〜8の区に分かれており、地区によって家賃相場は異なります。
最も家賃が高いのはテンセントを始めとするIT系の本社がある南山区、その次に高いのは行政や金融が集積していて香港と接している深圳の中心地・福田区と聞いています。
福田区でローカルの不動産屋を回ったところ、家賃相場は家具付きの1LDKで6,000〜8,000元(90,000〜120,000円)ほどでした。
南山区と福田区以外であれば、もっと安い物件を探すことができます。
例えば、深圳の空港がある宝安区なども家賃が安いと聞いたことがあります。とは言っても福田区から地下鉄で40分ほどで到着するので便利です。
従って、東京の感覚で考えればそこまで遠いとは感じないかも知れません。
中国各地の家賃は「安居客」というアプリで調べることができます。
販売用、賃貸用や中古などを調べることができます。
深圳の敷金は1ヶ月が一般的です。
家の快適さはまぁまぁです。
壁が薄いので隣人や上の階の物音が聞こえるので、気になる方は困るかも知れません。
また、中国の建築物では落下物に注意しなければなりません。
私がご飯を食べていたところ、ガラスがバリーンと割れる音が聞こえたことがありました。
マンションのガラスが落下してしまったようです。
幸い通行人が誰もおらず怪我人はいませんでしたが、通行人がいたら大変なことになっていたと思います。
私自身、外を歩くときは常に上から壁や窓が落下してこないか注意しており、建物から10メートルくらいは距離をとって歩くように注意しています。
また、建設現場には近寄らないようにしています。
トラブルには数え切れないほどあります。例えば
- 沸かし器の排気口が室内にあり、お湯を沸かすと室内がガス臭くなった
- 洗面所の蛇口が短いため、洗面台がビチャビチャになってしまう
- シャワーの水が流れない
- 浄水器が使えない
- 洗濯機の蓋が割れている
- ローテーブルの下に多数のゴキブリが生息していた
などです。前に住んでいた方が鈍感な方だったようで、家が問題だらけでした。
トラブルはマンションのフロントにWeChatで連絡します。
フロントのスタッフの中には、英語ができる人もいました。
光熱費は水道、電気、ガスを合わせて500〜600元(7,500~9,000円)程度、携帯電話は100元(1,500円)です。
自宅のインターネット代は家賃に含まれています。
週に1回、家賃の範囲で清掃が入ります。
サービスアパートメントであれば一般的かも知れません。
深圳の食事事情
外食やデリバリーは油っこいため自炊をメインにしており、2人で4~5万円くらいです。
野菜と果物はビックリするくらい安く、日本の3分の1くらいです。
りんごは5個で200円くらい、ねぎは2本で40円くらい買えます。
一方、豚肉の値段は日本とほぼ変わりません。
日本の食材は、日本より少し高いですが淘宝や京东で購入できます。
また深圳にはイオンもあり、香港に行けばドンキホーテもあります。
ドンキホーテに行けば何でも揃い、少しお金出せば輸入品も買えます。
美団というデリバリーアプリであれば、北京料理で1回100元(1,500円)くらいです。
中国のデリバリーは量が多いので、1,500円で2人×2食分くらいになるかも知れません。
外食をする場合、深圳は上海に比べると美味しい日本食レストランが少ないので、結構苦労します。香港まで行ったことがありますが、結構高いです。
深圳の交通費
交通費は日本より安いです。
電車とバスや初乗り2元(30円)程度、福田区の中心から空港まで乗って5〜6元(75〜90円)程度です。
深圳は公共交通機関が発達しており、電車とバスを組み合わせればほぼ市内のどこでも行くことができます。
それ以外にも、乗り捨てのシェアリング自転車を利用することができ、距離に応じてチャージされます。
タクシーは10元(150円)くらいから乗れますが、公共交通機関とシェアリング自転車だけで十分便利です。
深圳の生活全般について
出ることは出ます。
外では大きなゴキブリも見かけますが、家の中に出るゴキブリは小ぶりです。
前に住んでいた人があまり気にしない方だったようで、私の部屋には多数のゴキブリが出ましたが、害虫駆除をすれば半年は出ません。
蚊はかなり多く、しかも大きいです。
小蝿も多いのでゴミはマメに捨てた方が良いです。
蛾も多いです。
治安が悪かったのは昔の話で、現在の深圳の治安は全く悪くありません。
深圳の人は、外の人に対してウェルカムです。
深圳には様々な地域から人が集まっているため広東語は必要なく、普通話(標準中国語)が通じます。
"来了,就是深圳人"という、「深圳に来た人はみんな深圳人だ」という言葉もあるくらいです。
広東省の中で、みんなが普通話を話してくれるのは深圳だけかも知れません。
なお英語についてはホテルなど以外では使えないため、深圳で生活をするには最低でもHSK4級くらいの中国語レベルは必要になるのではないでしょうか。
学生であれば中国へ来てから中国語を勉強する余裕があると思いますが、社会人が働きながら中国語を勉強するのは難しいと思うので、日本にいる間にHSK4級レベルまでの中国語を身につけてしまうことがオススメです。
最短で中国語力を伸ばすにはコーチングスクールのthe courageがオススメです。
なお、中国語ゼロでも生命力があればやっていけるかも知れません。笑
深圳の大気汚染の状況は中国の中では悪くありません。
深圳は海が近く、またバスやタクシーが基本電気なので、排気ガスもそこまで酷くありません。
私は成都や上海に住んでいたこともありますが、成都や上海と比べても深圳の空気は良いと感じます。
上海は便利ですが、大気汚染を踏まえると深圳の方が住みやすいという人は多いかも知れません。
- 盒马鲜生:生鮮食品をデリバリーしてくれるアプリで、実店舗もあります。
- QQ音乐:Apple Musicのような定額制の音楽アプリです。月額12元(180円)で、無料で聴けるものもあります。中国の音楽だけでなく洋楽も聞けます。
- KEEP:健康アプリです。トレーニングの方法などを紹介してくれて動画を見ながらマネして励ましてくれます。
- 去哪儿旅游:列車やホテルなどの予約アプリです。但し外国人がオンラインで列車予約をした場合には駅で発券が必要で、発券所は大行列になります。
- 微信:メッセージアプリ。中国版LINE。
- 支付宝:決済アプリ
- 京东:オンラインマーケットアプリ
- 淘宝:オンラインマーケットアプリ
- 微信地图:中国版Google Map
- 百度:中国版Google
- 滴滴:タクシー配車アプリ
- 美团:デリバリー、レストラン口コミアプリ
深圳は香港が近く、週末に日帰りで行く香港へ行くこともので、大陸と香港の両方を味わえるのが魅力です。
深圳から香港へ行く場合は、福田の口岸から歩きで入境すると、香港側の落馬洲の地下鉄駅に直結です。
深圳と香港の境には免税店もあります。
また深圳には公園も多く空気が良いため、散歩やジョギングなどをするのに適した環境です。
蓮花山公園:鄧小平の像があり、市民中心を見渡せます。
深圳湾公園:対岸に香港を見れます。
人材公園:テンセントの本社が近いです。
人材公園では中国に偉大な貢献をした科学者が讃えられていますが、その中で中村修二さんは恐らく唯一の日本人です。
舗装されている公園も多いのでマラソン好きにはオススメです。
深圳生活の良いこと、大変なこと
平均年齢が若い
平均年齢が32歳と若く、街ゆく人が若いので、とてもエネルギーに満ち溢れています。
深圳40年の奇跡を肌で感じられる
ただの漁村だったこの村が、40年でここまで発展しました。
改革開放の象徴のような街で生活できるのは変えがたい体験です。
気候が温暖
とにかく気候が温暖なので、寒さが苦手な人には良いです。
とても自由な感覚
これは中国全般かも知れませんが、とても自由な感覚です。
そもそもあまり周りの目を気にしないので、楽です。
野菜や果物の種類が多い
料理好きなので、これは嬉しいです。
香港や東南アジアが近い
せっかく深圳にいるので、できる限りASEANにも足を伸ばしたいと思っています。
この立地はありがたいです。
テクノロジーの先端
テンセントやHUAWEI、DJIの本社があります。
私はテック系の人間ではありませんが、それでも大きな刺激を受けます。
日本への直行便が少ない
コロナ前はANAが就航する予定でしたが、日本へ行くには基本的に香港経由になるので、かなり時間がかかります。
訛りがきついと聞き取りづらいことがある
中国語は勉強してきましたが、ネイティブではないので100%理解はできません。
特に方言がきついと何度も聞き返してしまいます。
路上の痰吐き
これは中国全土かも知れません...
中国生活で気をつけること
いくら中国の治安が良いとはいえ、外国であることに変わりはありません。
外交によっては反日感情が高まることがあるのもこの国の特徴です。
日本人は最低限の歴史を学び、国民感情に配慮した行動が必要だと思います。
また、中国に来ると現地に染まろうとして日本文化をシャットアウトする人もいますが、長続きしないと思います。
長く中国に住む予定の人は、日本食を食べたり、好きな日本の音楽を聞いたり、現地で知り合った日本人と交流したり、心が求めるペースで無理せず生活するのが良いと思います(但し1年の留学など、期間が決まっている人は別です。どっぷり中国に浸かってください。笑)。