インド就職で最も難航するのが家探しです。インドで家を探す場合、日本とは異なる注意が必要で、相当の覚悟が必要です。そこで、インドの家探しで注意しなければならないポイントをご紹介します。

不動産仲介業者は信用できるか

家探しを始める前段階ですが、家を探すには

  • 不動産業者を探す
  • インターネットで情報を探す

という2つの方法があります。

駐在員の場合、日系の不動産業者が日本語でサービスをしてくれますので任せておけば安心です。ハッキリ言ってこの記事を読む必要はありません。

日系の不動産業者が取り扱っているのは家賃が月10万ルピー(約16万円)を超えるような高級案件ばかりなので、現地採用が利用することはありません。不動産業者の収入は家賃1ヶ月分なので、家賃の安い家を紹介しても割に合わないからです。

現地採用はローカルの不動産業者を利用するか、インターネットで部屋を探すことになります。インターネットの場合には、"Chennai house 20,000"などと打てば色々出て来ますので、連絡を取って部屋を見学します。

不動産業者は、現地の日本人の口コミで色々と紹介してもらうことができますので、内定先の企業に勤めている現地採用の人、知り合いなどに問い合わせるのが良いと思います。

ただ要注意なのが、不動産業者が信用できるかということです。酷い仲介業者の中には、さっさと手数料だけもらってドロンしてしまう人も多いようです。その後のオーナーとの条件交渉を全て自分でやらなくてはなりません。

不動産業者を頼む時には、その人が信用できるかどうか(手数料を急かしてこないか)を注意する必要があります。

チェンナイに限っては、チェンナイ不動産のNawazさんという方が最もオススメです。流暢な日本語を話し、日本人顧客を専門に不動産業を展開されています。

仲介手数料の支払後も色々と手厚くサポートをしてもらえます。日本人の間の口コミで仕事を取ることを目的としているため、仲介手数料をもらってドロンするよりも長期的に日本人コミュニティと信頼関係を築いていくことを重視しているそうです。

紹介してもらえる部屋の価格帯は3万〜と、現地採用にしては少し高めですが、安心が欲しい方にはオススメです(相談すればもう少し安い部屋を紹介してもらえるのかも知れませんが・・・)。コンタクトを取りたい方はお問い合わせからご連絡ください。

チェンナイ以外の都市については私は知りませんが、それぞれの都市の日本人の口コミで評判の良い業者があるのではないかと思います。

停電対策用の自家発電装置があるか

日本では考えられないことですが、インドでは停電が頻発します。大抵の場合は数秒程度で回復しますが、1時間以上停電することもあります。私はまだ経験したことがありませんが、11月の雨季の頃には、何日も連続で停電することもあったそうです。

チェンナイは真夏には気温が40度にもなりますが、停電でエアコンが止まったら地獄です。夜にエアコンがなければ暑すぎて寝つけません。冷蔵庫が止まると中のものは全て腐ります。

そこで、停電時にバックアップ(自家発電装置)があるかどうかが極めて重要です。但し、更にもう1点注意が必要です。インド人のオーナーに

バックアップはありますか?
と質問すると、ほぼ間違いなく

バックアップあります。問題ありません!
と言われます。しかし注意しなければならないのが、バックアップの範囲です。

建物によっては「バックアップがある」と言っても照明と扇風機だけで、エアコンや冷蔵庫は保証されないと言った場合もあります。

そこで「100%バックアップか?冷蔵庫やエアコン(AC)もカバーされるか?どのくらいの停電に持ちこたえるか?(1ヶ月か、1年か)」と言ったことを詳しく質問する必要があります。

インドの自家発電装置

インドの街を歩いていると、上記のような機械をよく見かけますが、これが自家発電装置になります。何百万円もするそうです。

お湯がきちんと出るか

インドでは無制限にお湯が出るわけではありません。

インドのお湯

上記の写真のような設備(名前は知りません)でお湯を沸かして、その範囲内でお湯が出ます。シャワーを浴びる數十分前に電源をオンにして、シャワーを浴びる直前に電源を切ります。

知人のインド人から聞いた話ですが、電源を入れたままお湯を浴びると感電することがあるそうです。

さて、不動産選びの時に、上記のような設備があるか、ある場合にはどのくらいの大きさかを見る必要があります。私が見た部屋は皆同じ大きさでしたが、部屋によってはもっと小型のものもあるようです。

正直なところ、チェンナイは1年中暑い(最も涼しい1月でも25度程度)なのでお湯が出なくても大した問題ではないのですが、デリー・グルガオン の場合には冬は1桁まで気温が下がりますのでお湯が出なければ大問題です。

すぐ入居できるか(特に新築の場合)

前に入居者がいる部屋であれば、準備ができればすぐに入居できるはずです。ところが、新築の場合には工事が終わっていない場合があります。

日本では考えられないことですが、工事が終わっていない段階で入居募集を始めます。

私はとある新築物件で「2週間で入居できる」と言われましたが、外壁が完成しただけで内装は全く進んでおらず、どう見ても2週間後に入居できる状況ではありませんでした。

日本では考えられないことですが、インドではこのようなことが普通にあります。そして「インド時間」の感覚なので、何ヶ月も遅れることもあるかも知れません。

完成までの間ずっとホテルに泊まらなければならないことになるかも知れないので、未完成の新築物件は要注意です。

嵐の時に崩れないか

一見綺麗に見える高層マンションでも、嵐の時にガラスが割れて雨が部屋の中に降りこんできたりすることもあるそうです。

ベランダがあり、部屋の窓までにスペースがあるなどの状態であれば安全だと思いますが、嵐の時にガラスが割れたりしたことがないかどうかは確認した方が良いかも知れません。

オーナーとの相性

正直なところ、これまでに挙げたものと比べても最も重要なのはオーナーが良い人かどうかです。日本の場合には不動産管理会社が管理を行いますが、インドの場合には不動産管理会社などは発達しておらず、オーナーと直接やり取りをします。

オーナーが良い人であれば、部屋の設備が壊れたりしてもすぐに交換してもらえますし、エアコンの修理などでも積極的に協力してもらえます。

ところがオーナーの対応が悪いと、何をするにもストレスになります。従って、部屋選びの時にオーナーの人柄を見極めることがとても重要です。インドに来たばかりでインド人の人柄を見抜くのは難しいかも知れませんが・・・

個人的には、オーナーの人柄が悪い時に最もトラブルになるのは退去時の敷金返還ではないかと考えています。インドでは退去時にオーナーが敷金を返金しないというトラブルがよくあるようです。

チェンナイの敷金は家賃の6ヶ月分というのが一般的です(なお、デリー近郊では1ヶ月分が一般的だそうです)。いくらインドの物価が安いと言っても、家賃6ヶ月分というのは数十万円となるためバカになりません。駐在員の場合には敷金も会社負担ですが、現地採用の場合には個人負担なので、もし敷金が返って来なかったら大きな痛手になります。

そこで、インドで敷金が返って来なかったときにどういう対抗手段を取れるのか?を検索しました。すると、「法的措置なんて期待できません。一番有効なのは、毎日粘り強く大家の家に行って扉を叩き、金を返せと要求することです」などという回答が散見されます。

Even if you don't have a legal front, simply ask him/her for money
• Politely &
• Publicly &
• DAILY
Believe me, law will never get you anywhere. But this may.

しかし家を返還したその日に空港へ行きインドを出国する外国人にとって、毎日大家の家を訪ねるというは有効ではありません。もし家の明け渡し後にもインドに滞在する場合はホテル代がかかりますし、その期間中に敷金が返金される保証もありません。そもそも「法的措置が有効に機能しない」というのがいかにもインドっぽいです。

以前ある方から聞いた話ですが、いくら大家に談判しても全く敷金を返金してくれないので、知り合いの政治家に相談したらすぐに返金されたそうです。そこで、敷金を無事に返還してもらうには

  • 他にも日本人が住んでいるマンションに住む
  • 信頼できる不動産屋に仲介してもらう

などの方策が考えられます。

日本人のテナントを歓迎している大家であれば「敷金を返金しなければ日本人コミュニティに悪い噂を流しますよ」という脅しが効くかも知れません。

また、良い不動産屋の紹介であれば、オーナーに対して「あの不動産屋に悪い噂を流しますよ」という脅しが効くかも知れません。予め考えられる対抗手段としては、その程度しか思いつきません。

ところで、「オーナーとの相性」とは関係ありませんが、敷金の返金についてもう1つ注意しなければならないことがあります。それは、インドのビザの有効期限が切れると銀行口座も凍結されるということです。実際には凍結されないことも多いようですが、ルール上は凍結されるそうです。

従って、たとえば3月31日にビザが切れる人がギリギリの3月31日までインドにいて、出国日当日に家を引き払うとどうなるかというと、後日大家が敷金を返還しようと思っても銀行口座が凍結されていて振り込めないということになります。

その場合は信頼できる知人の口座へ振り込んでもらうということになるのでしょうか?それを避けるためには、ビザの期日に余裕を持ってインドを出る必要があります。とにかくインドは最初から最後まで心配事が尽きません。

なお、家賃を含むインドでの生活費全般については下記記事をご参照ください。

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