という方は多いのではないでしょうか?私は休みつつゆっくり勉強していましたが、2級は3回不合格となり、2013年に3級に合格してから2017年に2級に合格するまで4年もかかりました。
中国語検定は3級合格後に「中級者の壁」にぶつかると言われますが、私は正に中級者の壁で苦しんでいました。しかし、試行錯誤を続けていくうちに手応えのある勉強を見つけ、無事に合格することができました。
初心者から3級合格まではいわば短距離走なのですが、3級合格以降はマラソンになります。
3級までは短期集中で合格できますが、3級合格から全力疾走で2級合格を目指そうと焦ると挫折します。
この記事を読めば、2級合格に向けた教材と勉強法を知ることができます。
文法の理解 + 瞬間中国語作文
中国語3級までであれば最低限の文法を一通り丸暗記していれば合格できますが、2級については複文も含めた文法事項を深く理解していることが求められます。
中国語の文法が分かりやすく網羅的に説明されている本として定評があるのが「Why?にこたえるはじめての文法書」です。
独学で中国語の文法を勉強される場合、日本語でここまで詳しい中国語文法の解説書は他にないと思います。
まずはこの本を最初から最後まで読み通すことをオススメします。
頭から完璧に理解しようとして読むと挫折すると思うので、ペラペラと読みながら理解していない文法事項を確認していくイメージです。
但し2級は文法を理解するだけでなく運用能力を問われます。
作文問題で必ず出題される複文や、第2問の正誤問題なども、頭で理解するだけでなく感覚を身につけるレベルまで反復しないと難しいです。
ただ、「Why?にこたえるはじめての文法書」はボリュームが多すぎるため反復しようとしても心が折れてしまうと思います。
そこで、反復練習専用の文法書を併用することをオススメします。
反復練習専用の文法書とは
- 文法解説はなく中国語と日本語の例文だけが並んでいる
- 中国語の音声をCDで確認できる
- 必要な文法事項が網羅されている
という条件が満たされている文法書です。
「瞬間英作文」というベストセラーの英語書籍がありますが、中国語にも同じコンセプトの本があるのをご存知でしょうか?
中国語検定協会の理事長を長年務められている上野恵司先生の著書、「精選中国語重要文例集」という本が、まさに瞬間英作文の中国語版です。
見た目は極めて地味で「昭和の語学書臭」がプンプンして凄いですが、コンセプトは瞬間英作文と全く同じです。
この本には文法の解説はほぼ書かれておらず、シンプルな中国語と日本語の短文が羅列されている本です。
複文が中心ですが、把構文や受け身など、単文の文法も一部含まれます。
使い方としては
- 中国語を見て瞬間的に日本語の意味が分かるようにする
- CDを聞いてシャドーイング(音声を聞いた直後に復唱すること)ができるようにする
- 日本語を見た瞬間に中国語が口からスラスラ出てくるようにする
というステップで練習します。300近い例文がありますので物凄く時間がかかりますが、これをやりきると作文問題で書くべき構文はすぐに分かるようになります。
なお「精選 中国語基本文練習」という、初心者から3級レベルを対象にした本もあります。
こちらは600以上も例文があり、量が多すぎるので中国語3級受験者がやると挫折すると思いますが、2級を目指す方で不安がある方にはオススメです。
ここでいう「不安がある」というのは文法が理解できないという意味ではなく、中国語で会話をするときに瞬発的に文章が口から出てこないという意味です。
という方は絶対にこの本で練習した方がいいです。
中国語検定合格のためだけでなく、中国語で会話をするためにも瞬間中国語作文の練習は必須です。
もし例文で理解できないところがあれば「Why?にこたえるはじめての文法書」に戻って再度理解しましょう。
筆記対策としてはASK出版の「合格奪取! 中国語検定2級 トレーニングブック 筆記問題編」を利用されている方が多いと思いますが、個人的にはこの本をやるよりも前にまず精撰中国語文例集をやり込む方がオススメです。
また後述しますが、トレーニングブックの筆記問題編は難しすぎる印象です。
キクタン中級編レベルの単語をマスター
中国語の単語帳といえば「キクタン」を使用されている方が大多数だと思います。初級レベルの中国語単語集は多数ありますが、2級レベルまでの単語帳といえばキクタンのみではないでしょうか?
キクタンはオレンジの入門編で4級、黄色の初級編で3級まで合格します。しかし2級に合格するためには緑の初中級編だけでは足りず、水色の中級編までマスターする必要があります。
2級には水色レベルの単語がバンバン出てきます。「マスターする」というのは
- 中国語を見て瞬間的に日本語の意味が分かる
- CDを聞いて、またはピンインを見て瞬間的に日本語の意味が分かる
- 日本語を見た瞬間に中国語のピンインと漢字が分かる
という状態まで持っていくことです。
全ての単語を完璧にしようとすると時間がかかってしまうので、8割くらいを目指せばOKかと思います。
CDをランダムシャッフルしたり、苦手な単語だけ抽出して練習できないのがもどかしいところですよね。
私は、巻末の索引を利用して「ピンイン→日本語」の練習をしていました。
シャドーイングの練習
中検2級のリスニングの練習は「中国語検定2級トレーニングブック リスニング編」一択ではないでしょうか。
東進ブックスの「聴読中国語」などよりは遥かに興味深い文章が多く、楽しく続けられることができたのもポイントです。
私は4回も中国語検定2級を受けましたが、毎回8割以上の受験生がこの本(と同シリーズの筆記問題編)を持ってきていたので、中国語検定2級対策本としてはほぼ独占状態なのではないでしょうか。
私はこの本でシャドーイングを繰り返しました。この本の他、中国語検定の過去問を2年分(6回分)ほどやりました。
NHK語学プレーヤーというアプリを入れると、「ABリピート機能」という機能を利用して聞き取れなかった箇所のみ何度も反復して練習することができるのでオススメです。
とはいえ、この本を全て学びきる前に2級は合格しました。私はまだこの本をやり終えていません。
私は今インドに住んでいて中国語の勉強は一時停止していますが、この本は中国語の日常会話にも役立つ文章が満載なので、中国語の勉強を再開したらまずこの本からやり直したいと考えています。
筆記対策
先ほどASK出版の「合格奪取! 中国語検定2級 トレーニングブック 筆記問題編」は難し過ぎるのでオススメしないとお伝えしました。
最初の頃は「トレーニングブック 筆記問題編」を学習していたのですが、この本の内容と過去問を見比べたとき
と確信しました。その代わり、私は「中国語検定2級徹底攻略―筆記問題完全マスター」で筆記問題の準備をしました。
この「中国語検定2級徹底攻略―筆記問題完全マスター」の著者は、トレーニングブックの著者と同じ人です。
「筆記問題マスター」は全部で8講に分かれており、それぞれ課文と練習問題から構成されており、これをガリガリやるとかなり語彙力などを深めることができます。
この本では、類義語や多義語など、キクタンや精撰文例集でカバーできない部分を学習することができ、とても役に立ちました。
本気で中国語検定2級を目指すならコーチングがオススメ
もし短期間に本気で中国語を身につけたい場合には、中国語のコーチングを受けるのがオススメです。
特に中検3級に合格したあとは、「中級の壁」と呼ばれ、1人での学習は五里霧中に陥りがちです。
正しい方法で確実に中国語を上達させたい方には、コーチングスクールのthe courageがオススメです。
the courageをオススメする理由は以下の記事をご参照ください。