私が

インドのチェンナイへ移住することにしました!

と言うとまず質問されたのが

インドはよく暴行事件とかが世界ニュースになってるけど、チェンナイって治安大丈夫なの?インドはパキスタンとお互いに空爆してるって話も聞いてるけど、ホントに大丈夫なの?同じインドなんでしょ?

というものです。結論から言うと、インドの治安状況は地域によります

インドは非常に広いので、一括りにはできません。

人口 面積
ASEAN 約6.5億人 約450万㎢
EU 約5.1億人 約440万㎢
インド 約13.2億人 約330万㎢
日本 約1.2億人 約38万㎢

インド1国だけでASEANやEU全体よりも一回り小さい程度です。インドはとにかく非常に巨大です。

インドがパキスタンと武力紛争をやっているのはカシミール地方という最北端の地域のことなので、私が住んでいる最南端チェンナイからは何千キロも離れており、まるで遠い世界の話です。

住んでいる私からすると

フィリピンのミンダナオ島でイスラム国の残党が武力紛争やってるって聞いたけど、シンガポールの治安は大丈夫なの?同じ東南アジアでしょ?

と言われているくらい違和感があります(ASEANには国境があるので一概に比較はできませんが・・・)。

テロはほぼない

隣の国パキスタンは、アフガニスタンから武装勢力が入って来てテロが頻発しているようですが、インドではテロはほぼありません。

2008年にムンバイ同時多発テロという大規模なテロがありましたが、日常的にテロのリスクが高い雰囲気ではないです。但しもちろん油断はできないので、人混みは避けた方が無難です(インドはどこでも人が大勢いますが)。

 

【2019年4月21日追記】

チェンナイから飛行機で1時間ほどの、目と鼻の先にあるスリランカで同時多発テロと思われる爆発がありました。スリランカは2009年までヒンドゥー教徒であるタミル人と仏教徒であるシンハラ人が内戦をしていて、内戦終結後に経済発展をしている国です。

正直なところ、チェンナイに住んでいる私にとってはパキスタンとの戦争よりも身近で心配です。インド国内にはシンハラ人は住んでいないようですが、チェンナイのあるタミルナドゥ州にはタミル人が住んでおり、何か影響があるかも知れません。

白昼堂々の殺傷事件等は聞いたことがない

南アフリカやベネズエラなどでは昼間でも街を歩いていると強盗殺人をされるとか、赤信号で止まると襲われるといった話を聞きます。それと同じレベルで心配されることがあるのですが、インドで白昼堂々の強盗というのは聞いたことがないです。

バングラディッシュに駐在している方のブログを読んでいたら、バングラディッシュでは危機管理対策講座というのを受けるそうです。

車で買い物に来ており、車に乗って帰ろうとしたらドライバーが替わっている、、ということ。(本当のドライバーはどこかに連れて行かれている)そのまま車に乗ると簡単に誘拐されるというものだそうです。自分の車がきたかなと思っても、念のためドライバーも確認せねばと思いました。

しかし、少なくともチェンナイでは危機管理対策講座などというのは聞いたことがありません。来て頂ければ分かりますが、都心の昼間であれば身の危険を感じる雰囲気ではないと思います。

北インドでは詐欺や夜間の暴行に注意

白昼堂々の強盗や暴行は聞いたことがありませんが、私がインドにいて耳にした被害は以下のようなものです。

  • 観光地で旅行者が詐欺被害に遭う
  • 北インドを夜間に歩いていて暴行に遭う

観光客への詐欺

ニューデリー駅での詐欺被害

インドの首都・ニューデリー駅での詐欺被害がとても多いようです。偽の警備員に「今この先は封鎖されているから、すぐに電車を予約してアグラへ行きなさい」と、提携する旅行会社へ連れて行かれて鉄道の予約をされるそうです。

「地球の歩き方」にも書いてある詐欺被害なのですが、私が直接会った人でもこの手口で騙された人が3人いました。

騙された人たちも3人とも地球の歩き方を熟読して来ており、そういった詐欺があることは知っていたのですが、それでも騙されてしまうようです。

私は経験したことがないのですが、とても巧妙で簡単に騙されてしまうようです。

ニューデリーでメインバザールへ行くならニューデリー駅は避けてShivaji Stadium駅を利用した方が良いということで、私もそれで無事にメインバザールへ辿り着きました。

深夜にニューデリー空港からタクシー

ニューデリーのインディラ・ガンディー空港に到着する便は殆どが深夜便です。そして、深夜に空港からプリペイドタクシーに乗ると、変なところへ連れて行かれて高額のツアーを組まされるそうです。

OLAやUBERといった配車アプリであれば安全だそうですが、慣れていない旅行者は朝6時にメトロの始発が動くまでは空港で待機した方が良いということで、私は朝まで空港で待機しました。

観光地での詐欺(バラナシの火葬場

私が詐欺師に直面したのはガンジス河の沐浴で有名なバラナシへ行った時、火葬場で人が近づいて来て

詐欺師
私達は、このインド人にとっての聖地であるバラナシの地について多くの方に知って頂きたいと思い、チャリティで活動をしています。皆さんからお金は頂きません。バラナシでの火葬についてご説明させて頂いてもよろしいですか?

と言って如何にも善良な雰囲気で説明を始めました。この時は4人で火葬場見学に来ていたのですが、同行者の1人から「こうなったらもうダメです。帰りましょう」と言って帰ってきました。

すると、他の同行者がインド人から首を掴まれて

詐欺師
I want to kill you

などと言われていました。慌ててそれを振り払って逃げてきました。

あのまま説明を聞いている「死を待つ人の家」というところへ連れていかれて

詐欺師
この人たちは貧しいので火葬に必要な薪代が支払えません。どうか、恵まれない人のために薪代を寄付してください。お1人1万ルピー(約1.6万円)で大丈夫です。私達はボランティアなので皆さんからお金は受け取りませんが、貧しい人たちのための薪代だけ寄付をして頂きたいのです。

などと言われます。

しかし実際にはその費用が貧しい人たちの薪代になることはなく、詐欺師のマリファナ代に消えてなくなるそうです。

しつこい物乞い・物売り

インドは物乞い・物売りのしつこさも世界トップクラスではないでしょうか。

以前、ある観光地へ行った時、バスを降りてからずっと物売りが着いて来て、断っても断っても20分くらい着いて来ました。

寺院の中は有料なので物売りは入って来ませんでしたが、寺から出てくるとまた同じ物売りが待ち構えていました。

寺院見学は1時間くらいかかったので、ずっと入口で待っていたのか他の所へ行って戻って来たのか知りませんが、この執念は凄いです。

しかし、もちろん必要ないものは買っていませんし、物乞いには1ルピーも渡していません。

インドに慣れていなかった頃は物乞いを見て可哀想だと思っていましたが、中にはスマホで誰かと会話しながら物乞いをして来たり、毎晩夕方7時になると同じ場所に現れる恰幅の良い物乞い(恐らく昼間は働いていてサイドビジネスで物乞いをやっている?)などもいます。

物乞いは信用できないですし、変に同情してお金を渡すと舐めれられてもっと要求されたり、大勢寄って来ます。

夜間の暴行被害

日本人の多くが住んでいるグルガオンは、北インドの中では治安が良いと言われています。しかし私の知人で、グルガオンで午前2時にオートリキシャへ乗ったところ暗闇へ連れていかれ、逃げようとしたら頭に石を投げつけられて意識を失い、そのうちに財布を取られたという方がいました。

幸い、通りかかった学生に病院へ搬送され命に別状はありませんでした。

北インドの多くの都市では夜間になると1人歩きをしている人(特に女性)は殆ど見ません(後述しますが、南インドでは夜間に1人歩きしている女性も大勢います)。

北インドでは夜間の一人歩きなどはやはり危険です。

昼間であっても、女性は肌を露出した服装は絶対に避けるべきです。北インドでは視姦されます。

南インドは比較的治安が良い

同じインドでも北インドと南インドでは全く治安の良さが異なります。

南インドでは、北インドの観光地やコルカタで聞くような手の込んだ詐欺は見たことも聞いたこともありません。物乞いと物売りは大勢いますが、ストレートに分かりやすくお金を要求してくるので「騙された」という感じではありません。

特にチェンナイは本当に治安が良いです。どうしてそう感じるか、具体例を挙げてご説明します。

携帯電話やパソコンを置きっぱなしで席を離れる人がいる

カフェや空港などで、携帯電話やパソコンを置きっぱなしのまま席を離れてトイレ等へ行く人をよく見かけます。

もちろん、だからと言って良い大人はマネしないでください。

自転車やバイクの盗難と言った話は少なからず聞きます。

私はどんなに小さな離籍でもパソコンや携帯、お財布等の貴重品は念のため携帯していきます(日本にいる時もそうしています)。

夜間に一人で歩いていて身の危険を感じたことがない

チェンナイでは、夜でも暑いので家の前に座ってのんびり涼んでいる人がよくいて、夜になっても「人の目」がある通りが多いです。

大通りであれば夜11時頃までは人や車の往来は多く、1人で歩いているインド人女性も大勢います。

海外へ来ると、インドに限らず「ここは危険」と本能的に察知する場所があると思うのですが、チェンナイで「ここはヤバい」と感じたところは今のところありません(北インドではそう感じたことが何回かありました)。

日本人女性に聞いても、北インドですと街を歩いているとジロジロ見られることが多いようなのですが、南インドではそこまで強い視線は感じないと言います。

ある女性の言葉を借りると

北インドの男性は「隙あらば狙ってやる」と性的な視線を投げつけてジロジロ見て来る人が多いけど、南インドは男性も女性も『夜ごはんは何を食べようかなぁ』ってことしか興味がなさそうな目つきをしてる。南は凄く素朴で、ボーっとしてる人が多いね。
とのことでした。

とはいえ、何もないことを保証するわけではないので夜間の1人歩きはお勧めしません。ローカルにはタミル語しかできない人も大勢いるので、何かトラブルになったときに対処できません。

何だかんだ言っても海外なので、海外で払うべき最低限の注意は必要です。

そもそも、たとえ治安の面で問題がなくても夜は犬が活発に走り回っており狂犬病の犬に噛まれるリスクもありますし、暗いので交通事故のリスクも高まります。

私は夜に1人歩きする機会も多いですが、チェンナイに慣れてきて「ここの通りなら夜でも大丈夫」とご自身で確信を持ててからにした方が良いと思います。

電車やバスで爆睡している人が大勢いる

よく日本の電車で爆睡している人が大勢いるのを見て、 外国人が日本の治安の良さに驚く・・・という話を聞きます。

私も、ニューヨークに短期滞在していたとき、バスでウトウトしてたら「こんなところで寝てたら根こそぎ持っていかれるよ!」と親切なおばさんに注意された記憶があります。

しかし、チェンナイでは電車でもバスでも爆睡している人が大勢います。それどころか、穀物をいっぱい積んだトラックの荷台(急停車したら落ちて即死)とか高速道路の中央分離帯の上とか、「そこで寝るのか!」と突っ込みたくなるところで寝ている人もよく見ます。

あまり警戒心があるようには見えません。それだけ治安が良いのではないでしょうか。

深夜でも空港からのプリペイドタクシーを利用できる

私はよく、深夜便でも空港からプリペイドタクシーを利用していますが、毎回きちんと到着しています。私だけでなくチェンナイ在住の日本人はよくプリペイドタクシーを利用します。

しかしデリーの空港のような「変なところへ連れていかれて高額の旅行商品を買わされた」という被害は聞いたことがありません。

とはいえ、チェンナイの地理に詳しくない方、インドに慣れていない方、特にSIMやポケットWiFiがなくGoogleマップなどを使えない方はプリペイドタクシーではなくホテルの送迎か、日の出を待ってメトロでの移動をお勧めします。

理由は、1つには「これまで騙された人がいないからと言って騙されない保証はない」ということがあります。

ただもう1つの理由はたまに方向音痴のドライバーがいて、全く悪気がなく道に迷ってしまって変な場所で降ろされることがあるからです。

これは空港のドライバーというより街中のオートリキシャで多いのですが、騙そうとか強盗しようなどという悪意は全くなく、筋金入りの方向音痴す。

絶対にドライバーには向いていない人なので、転職を勧めたくなります。

チェンナイ在住者であれば方向感覚が分かるので、ドライバーが変な方向へ行ったら「そっちじゃない」と言ってドライバーをガイドすることができますが、土地勘のない方にはいくらGoogleMapがあっても少し難しいのではないかと思います。

ここまでで、南インドと北インドは雰囲気が違うということは感じて頂けたかと思います。地球の歩き方にも以下のように書かれています。

西インドや南インドだけの観光なら、デリーからコルカタから入る必要はない。(中略)この地域には、デリーに比べると「だまされた」とか「トラブルに遭った」という被害が格段に少ない。まだインド慣れしていない初心者なら、この地域でインド慣れしてから北上するのも手かもしれない。

地球の歩き方 インド 2018-19 P57

地球の歩き方に書いてあることは尤もですが、南インドに慣れた日本人が、南の感覚で北へ行ってしまい酷い目に遭った・・・という話もよく聞きます。

インド慣れしておらず警戒心の強い初心者のうちに北を経験してから南下するのも手かもしれないと個人的には思います。

南インドでは治安よりも交通事故のリスクの方が高く、注意が必要です。詳細は下記記事をご参照ください。

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