外国人ミーティング

海外就職をするメリットの1つとして「英語力アップを期待できる」ということが挙げられます。しかし

今は全く英語ができないけど、いきなり海外就職に飛び込んじゃって大丈夫なの?

という心配もあるのではないかと思います。そこでこの記事では、海外就職で必要となる英語力について職種別にご紹介します。

「海外で就職する」というと、外国人と毎日バリバリ英語でやり取りをするイメージを持たれる方もいるのではないでしょうか?実際には、仕事での英語の使用頻度は職種や役割によって大きく異なります。

イメージとギャップがあるかも知れませんので、業務での英語使用頻度については面接で確認する必要があります。

インドでの仕事を通じてどのくらい英語を使うのかについて、実際にインドで生活して感じたことをお伝えします。なお以下の例は、インドに限らずアジア就職全般に当てはまるのではないかと思います。

営業職

特別な専門知識がない場合、アジアの現地採用で働く方の多くは営業として働きます。インドを含め、多くの国で営業職の求人が最も多いです就職先が日系企業であれ外資系企業であれ、顧客は通常日系企業です。なぜなら顧客の日系企業は、訛りのある日本語を話す外国人よりも日本人を営業担当として求めるからです。この場合、単に語学力だけでなく、日本人としてのビジネスマナーなども求められます。

顧客は日本人のため、社外とのやり取りは全て日本語になり、英語を使用するのは社内の事務担当者とのやり取りになります。中国やタイなどの場合には、日本語が流暢なローカルスタッフがかなり増えていますので、生活でも社内の事務スタッフとのやり取りでも全く英語を使わず

日系企業の日本人と日本語でやり取りするばかりで、たとえ海外に住んでいても日本国内で働いている感覚と変わらない。全く英語力が伸びない。

などという声も聞きます。一方、インドの場合には生活で嫌でも英語を使いますし、日本語が堪能なインド人スタッフが豊富に揃った会社というのは聞いたことがありません。従って、インドの場合には「全く英語を使う機会がない」という悩みは聞いたことがありません。

事務職・専門職(日系企業)

事務職というのは経理や総務などの管理部門、専門職というのはエンジニアやマーケッターといった職種を想定しています。事務職の場合、日系企業の海外子会社の経理担当または管理部門長といった役割になります。この場合、本社とのメールやテレビ会議では日本語を使うものの、日常的に接するのは現地スタッフとなるため、日系企業向けの営業職に比べて英語の使用頻度は多くなります。エンジニアの場合も同様で、日系企業のエンジニアの場合には本社と日本語でやり取りしつつ日常的には現地のエンジニアと英語でコミュニケーションを取ります。

マーケッターの場合、例えば日系企業のカップラーメンを現地で販売する戦略を練るということであれば、ローカルの人々にどんどん接触して現地の文化を理解しなければなりません。こういった仕事は最も現地の文化への理解が求められるかもしれません。

事務職・専門職(外資・現地企業)

外資系企業で、かつ日本人への営業もしないということは、日系企業の枠を離れて外国人に囲まれて専門的な仕事をするということです。日本人や日本語のメリットを全く活かすことができないため、正に「世界で通用するスキル」が必要とされています。そして、たとえ世界で通用するスキルがあったとしてもインドではほぼ就業不可能です。

何故なら、インドにおいて日本人の枠を超えて就業するということはインド人と対等な立場でインド人並の給与水準になるということを意味するからです。

インドでは日本の公認会計士試験と同じくらい難関のインド勅許会計士試験を突破した会計士が年収100万ルピー(約150万)で働いています。日本人は新卒であってもそれ以上の給与をもらえますが、なぜ企業が日本人に対してそこまで高い給与を払うかと言うと、日本語を話せて日本のビジネスを理解していることを重視しているからです。

日系企業はインドでビジネスを成功させたいと思っていても、現地のことが全く分からず、また英語の分かる人がいない企業も少なくありません。そんな日系企業にとって「インドにいてインド人と働いてくれる日本人」は非常に価値があり、インド人の大卒初任給の5倍以上の給与を払う価値が生まれます。しかし日本と関係のない仕事をする日本人に対して、13億人から選ばれた優秀なインド人エリートの数倍もの給与を払う価値を見出すのは難しいでしょう。インド人と同じ水準の給与であれば可能ですが、そんな給与水準に耐えられる日本人は少ないと思いますし、そもそもビザがおりません。

「世界のどこでも通用するスキルを活かして、日本人や日系企業の枠から離れて仕事がしたい」という場合には、シンガポールや欧米など、日本以上の給与水準の地域を目指しましょう。それ以外の国では、日本語や日本人としてのビジネススキルを活かさないと給与が大幅に下がってしまいます。

まとめ

東南アジアの海外就職経験者の方からたまに聞くのが

英語力アップを期待してきたけど、仕事で英語を使う機会が殆どない
というものです。タイやインドネシアなどの国で日系企業を相手に法人営業などをしていると、社外で英語を使う機会がなく、社内では日本語がペラペラなタイ人やインドネシア人がいる・・・といった状況に陥るようです。

入社後にイメージとのギャップで苦しむことのないよう、事前に面接でチェックすることが重要です。

海外にさえ行けば英語力が伸びるだろうというのは幻想です。

なお、私のいるインドは比較的職種を問わず英語を使う環境に身を置くことができます。その理由については下記記事をご参照ください。

コメントを残す