シンガポール

アジア海外就職に興味はあっても、どこの国で就職すればいいか悩んでいませんか?

同じアジアでも国によって生活環境や就業条件は全く異なりますので比較検討は必須ですが、インターネットには情報が多すぎるので逆に混乱しているかも知れません。

私は2018年の8月に日本での仕事を退職してインドへ移住しましたが、インドに決める前に

中国→香港→シンガポール→マレーシア→タイ→インドネシア→ベトナム

と検討して最終的にインドで働くことに決めました。

この記事ではアジア各国の特徴とメリット・デメリットについて、ポイントを絞ってご紹介します。

大きく分けると、以下の4つのグループに分けられます。

競争が激しくレベルが高い 香港・シンガポール
ワークライフバランスが取れる タイ・マレーシア
新興国でチャンスが多い ベトナム・インドネシア・インド
中国語必須だが差別化が可能 中国

なおこの記事では触れていませんが、カンボジアやミャンマーはベトナム・インドよりも更に生活はハードですが、チャンスも更に多いです。

記事を読み終えると、自分がどこの国をターゲットにすべきか大まかなイメージを持つことができます。

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中国

上海

中国は10年ほど前に経済成長のピークを迎えており、当時は今のインドやベトナムのように多くの日系企業が進出して日本人の現地採用も比較的就職しやすい状況でした。

しかし中国での就職は以下の4つの理由により年々厳しくなっています。

  • 2017年から就労ビザの要件が厳格化された
  • 日系企業数は横ばい
  • 中国語ができないと就職の選択肢が狭くなる
  • 物価が上昇している

まだ欧米ほど厳しくはないものの、似たような状況になってくる可能性があります。

2017年から就労ビザの要件が厳格化された

中国の就労ビザは2017年4月に著しく厳格化され、学歴要件、職歴要件、中国語力など様々な要素を点数で審査され、合格点に達しなければ就労ビザがおりません。

点数別にABCの3ランクがありますが、Cランクだと就労ビザを取得できません。

2017年3月までは就労ビザの基準が緩く、基準を満たせなくてもビザ取得代行業者にお金を払えば取得できたりもしたようです。

日系企業数は横ばい

平成30年の外務省の海外在留邦人数調査統計によると、国別の日系企業数と増加率は下記の図のようになっています。

順位 国(地域)名 日系企業拠点数 前年比
1 中国 32,349 +0.1%
2 アメリカ 8,606 +2.2%
3 インド 4,805 +4.7%
4 タイ 3,925 +120.1%
5 インドネシア 1,911 +5.6%
6 ベトナム 1,816 +7.6%

他のアジア諸国に比べると中国の拠点数は横ばいのため、新規の求人数はあまりありません。

但し元々の拠点数は圧倒的に多いので、全く求人がないわけではありません。

中国語ができないと就職の選択肢が狭くなる

中国は街中でほぼ英語は通じません(日本と同程度の印象です)。

上海などで英語だけで応募できる求人もありますが、英語しか話せない外国人が日本で働くのと同じようなもので、選択の幅が狭まります。

中国は在住日本人が13万人とアメリカに次いで多く、日系企業も多数あるため、日本語ができる中国人スタッフも多数います。

従って、下手をすると日本語だけで務まってしまう求人もありますが、それだと成長ができないため中国語はできた方が無難です。

中国語が求められルため就職のハードルは高いですが、英語ができる人に比べると人材は限られるため差別化しやすいかと思います。

【2019年11月9日追記】

中国在住の方が以下の発信をされています。英語力があれば中国でもチャンスがあるようです。

「軽蔑される」というのが本当だとしたら怖いですね。私が住んでいるインドでも英語ができない日本人は非常に苦労しますが、軽蔑されるという話は聞いたことがないです。

物価が上昇している

中国は大都市の家賃を中心に物価が上昇しています。

日系企業の多くは中国南部に集中していますが、最も企業が集中している上海では日本人の現地採用の給与が1万5千元なのに、まともなマンションに住もうと思ったら7000元程度かかります。

上海だと現地採用はルームシェアをしないと少し苦しいかも知れません。

香港やシンガポールほどではないものの、北京と上海は家賃が非常に高騰しています。

広州や深圳、蘇州であればまだ5000元程度でそれなりの部屋に住むことができますので、一般の現地採用の方には狙い目です。

香港

香港夜景

香港は金融センターなので金融関係の求人が多く、また中国本土に工場を持つ企業の本社などがあります。

香港は外資系企業も多く集まっており、実力次第で給料を上げていくことができます。

香港も中国の一部ですが、中国本土と香港との間には擬似的な国境が引かれており、香港と中国は通貨も法律も異なり、ビザの取得要件は異なります。

香港は就労ビザで就労すると、配偶者も配偶者ビザで働くことができます。

香港の就労ビザは大卒、3年以上の職歴が目安のようですが必須とも言い切れないようで、個別の事例はエージェントにご相談ください。

香港の言語状況

香港は旧イギリスの植民地なので中国本土に比べて英語が通じ、ビジネスのレベルが高い分だけ求められる英語力も高いです。

但し年々中国化が進んでいるため、英語よりも中国語の方が得意な人が増えているようです。

なお香港の人たちの母国語は広東語ですが、広東語と中国語(標準中国語・普通話)は日本語と韓国語のように全く違います。

生活では香港の中心部(香港島)では英語がよく通じますが、ローカルのエリアでは広東語しか通じないところも多いです。

物価が高い

香港は家賃が極めて高いです。東京の2倍ほどのイメージかも知れません。

中心部に近いところですと、3畳1間でトイレの上にシャワー、流し台の下に洗濯機があり築数十年という狭く古い部屋でも10万円近くの値段がします。

食費も対岸の深圳などに比べると非常に高く、安いレストランでも40香港ドル(600円程度)します。

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シンガポール

シンガポール

シンガポールは香港と似ていますので、香港との共通点、相違点を中心にご紹介します。

香港とシンガポールの共通点

  • 求められる英語力が高い
  • 東南アジアの中心のため、本社機能の求人が多い
  • 給料も高いが物価はそれ以上に高い(就労ビザの最低額はSPD3,600/約29万円ですが学歴により異なります)
  • 配偶者ビザで働ける

香港とシンガポールの相違点

ビザ、部屋の賃貸、英語力の面で香港とシンガポールの相違点をご紹介します。

就労ビザ

シンガポールはアジアで最も人気があるため、就労ビザが年々厳格化されています。

学歴要件、職歴要件、年齢や給与により、就労ビザの発給要件が細かく規定されています。

香港のビザも決して取得するのは楽ではありませんが、シンガポールは更に難しいです。

特に2018年からビザの要件が一層厳しくなっており、シンガポールのビザを更新できなかった人が香港やタイなどに流れています。

部屋の広さ

香港と異なり狭い部屋に1人で住むケースもありますが、シンガポールの場合はルームシェアが多くなります。

英語力

中国語の影響力増大により香港の英語力は年々低下傾向にありますが、シンガポールの英語力は極めて高い水準が保たれています。

香港は基本的にローカルの言語が広東語だけなのに対し、シンガポールには中国語、マレー語、タミル語の母語話者がおり英語が国民の共通語となっているためです。

配偶者ビザ

上述の通り、シンガポールも香港同様に配偶者ビザでの就労が可能ですが、月給SPD6,000(約48万円)以上と極めて厳しい条件が課されています。

マレーシア

クアラルンプール

マレーシアはシンガポールと隣接する国(シンガポールはマレーシアから独立した国)ですが、中華系が中心であるシンガポールに対しマレーシアはマレー系が中心となっています。

シンガポールと同じく旧イギリスの植民地のため英語はよく通じます。

マレーシアは日本人の海外移住先として大人気で、その理由としては暮らしやすさが挙げられます。

親日的で、1年を通して気候が温暖で、日本のものは何でもよく手に入ります。

就労ビザ

就労ビザの条件は

  • 四年生大卒以上
  • 社会人経験3年以上
  • 25歳以上

が基本となっています。

仕事の内容

東南アジアの中心はシンガポールであるため、本社機能に関わるスキルの高い仕事はシンガポールに集中しています。

マレーシアは人気が高い分だけ日本人同士の競争が激しく、また駐在員も多いことから現地採用でキャリアアップに繋がるような裁量の多い仕事を探すのは中々大変です。

但し日系企業にこだわらなければまた違ってきます。

英語力はある程度(目安:TOEIC700点程度)必要ですが、コールセンターの業務であれば英語は不要です。

給料と物価

給料は5,000リンギット(2019年10月現在・約13万円)以上です。

シンガポールではシェアハウスの家賃だけでも10万円ほどするのは珍しくありませんが、単身の場合マレーシアで10万円あれば十分に生活できます(月5万でも生活できるようです)。

タイ

バンコク20191003

タイはマレーシアと似ていますので、マレーシアとの共通点、相違点を中心にご紹介します。

タイとマレーシアの共通点

  • 給料も安いがそれ以上に物価が安い
  • 気候が温暖で暮らしやすい
  • 日本の物が何でも揃っており食べ物も美味しくストレスが少ない
  • 人気が高い国なので競争が激しく求人倍率が高い

タイの最低給料は50,000バーツ(約150,000円)となっておりますが、マレーシアと同じく月50,000円もあれば生活できるようです。

タイの首都バンコクはマレーシアの首都クアラルンプール以上に日本の物が何でも揃っており、中心部の景色は日本と何も変わりません。

タイとマレーシアの相違点

  • マレーシアほど日本語が通じない
  • 就労ビザに学歴要件がない

マレーシア就職にはTOEIC700点レベルが目安と言われていますが、タイは英語がそこまで通じないのでもう少し基準が下がり600点ほどと言われています。

簡単なタイ語ができた方が生活はしやすいのではないかと思いますが、バンコクであれば日本人が大勢いるので日本語だけで必要な情報はほぼ入手できます。

タイ就職に関しては、インドとの比較にはなりますが海外就職先としてのタイとインドの比較の記事にまとめていますのでご参照ください。

インドネシア

ジャカルタ

インドネシアはタイ・マレーシアに比べると人気が劣り、生活のハードシップも上がりますが、極めて親日的な国で日本人にとっては過ごしやすい環境です。

人気が低いこともあり、これまでご紹介した国に比べると仕事を見つけやすく、また現地採用でも裁量の多い仕事を任される機会が比較的多いです。

給料は約22万円からと高めで、現地採用の場合はコスと呼ばれる50,000円ほどのシェアハウスに住む場合が多いです。

あまり英語は通じないので、目安となるTOEICの点数は600点程度と言われています。

生活にあたって挨拶と数字程度のインドネシア語は身につけた方が良いようです。

ベトナム

ホーチミン

ベトナムはとても勢いがある国で、他の東南アジア諸国に比べると豊かになることに対して非常にガツガツしている印象です。

タイやマレーシアに比べると後発の国ではありますが、ミャンマーやカンボジアに比べれば暮らしやすく、続々と日系企業が進出しているので求人も多数あります。

日本人を対象とした日系の転職エージェントの数も他のアジア諸国より多く、いま最も熱い国と言っても過言ではありません。

まだまだ日本人の求職者は少ないので、多くの人にチャンスが開かれています。

就労ビザは大卒が条件となっていますが、一昔前の中国のように少しグレーの部分もあるようなので、詳細は転職エージェントに相談してみてください。

ベトナムもインドネシアと同じく英語があまり通じないので、TOEICの目安は600点程度です。

インド

ムンバイ

私は最終的にベトナムと悩んでインドに決めました。

インドは

  • 人気が少ないので比較的就職しやすく裁量が大きい
  • 就労ビザに学歴要件がない
  • 英語がよく通じる

という特徴があります。

インドは多くの人に門戸が開かれており、キャリアアップやチェンジを狙う人にとってはメリットが大きいです。

但し日本の商品はほぼ入手できず、生活の大変は東南アジアとは次元が違いますので要注意です。

過去の経歴やスキルよりも、未来の目標や覚悟が問われています。

インドについては、私が実際に働いて生活していることもあり、他の記事で詳細にご紹介しています。

インドについては海外就職でインドを選ぶ6つのメリットと唯一のデメリットをご参照ください。

国別の特徴まとめ

ビジネスレベルの高い環境で自分を鍛えたい⇒香港・シンガポール

整った環境で豊かな暮らしを送りたい⇒マレーシア・タイ

成長著しい環境で生活費を抑えつつ自分を鍛えたい⇒ベトナム・インドネシア・インド

中国が好きな人でなければ、いま中国に就職するメリットはあまりないかも知れません。

色々な条件があり迷ってしまうかも知れませんが、海外就職については様々な情報が錯綜しているため、1人で悩むよりもプロのコンサルタントに相談するのがオススメです。

海外就職を真剣に検討している方は海外就職の希望者は必見!グローバル人材塾をオススメする3つの理由をご参照ください。

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