
ダライ・ラマ法王はチベット亡命政府の元首であり、チベット仏教の指導者です。1950年代にチベットから亡命し、現在はインドのダラムサラで暮らしています。
中国とチベットとの歴史についてはチベットはもともと中国?独立国?チベット問題をわかりやすく説明をご参照ください。
ダライ・ラマは1〜2年に1度は日本へ訪問して法話会を実施していますが、ダライ・ラマ法王自身がインドに住んでいること、またインドには多数の仏教関係の聖地や仏教徒が暮らす地域があることから、インドでは頻繁に法話会を行っています。
日本での法話会にタイミングが合わなかった方は、インドでの参加をオススメします。
私は、お釈迦様が悟りを開いたブッダガヤでダライ・ラマ法王の法話会へ参加しましたが、参加にあたっていくつか注意点があります。
ダライ・ラマ法王事務所の公式ホームページにはそこまで細かい注意点が書かれていなかったので、この記事では法話会参加にあたっての注意点をご紹介します。
私はブッダガヤでしか参加したことがないので、他の場所ではまた異なるかも知れません。その旨をご留意ください。
ブッダガヤの詳細についてはインド・ブッダガヤ観光へ行く前にチェックすべき見どころと注意事項をご参照ください。
Contents
事前に申し込みをする
ダライ・ラマ法王の法話会は、当日いきなり行っても参加できません。事前登録が必要です。
どこで事前登録を行なっているのかという情報がダライ・ラマ法王事務所のホームページでは見当たりませんでした。
私はブッダガヤでももたろーゲストハウスに宿泊していましたが、ゲストハウスのオーナーの方に「たぶん、あそこちゃう?いつもあそこで事前登録してるで」というアドバイスをいただき、地元の日本人の方と一緒にそこへ向かいました。
ブッダガヤ在住の日本人の方とあちこち歩き回り、ようやく事前登録の場所を見つけました。
周辺では、寄付を募っている施設やチベット難民向けの施設の紛らわしい建物がたくさんあったので、探し当てるのに苦労しました。
ブッダガヤでの法話会は1月2日から1月6日でしたが、私は12月31日に事前登録を行いました。
いつから事前登録ができるのか、毎日何時から何時まで事前登録をしているのか、という情報も全く分からず、「まあ2日前の昼間ならやってるだろう」という感覚でいきました。
事前登録会ではパスポートを提示し、宿泊している場所を伝えます。多くの人が並んでいましたが、驚いたことに中華人民共和国のパスポートを持っている方も並んでいました。
「写真が必要」と噂で聞いていたので3cm×4cmの写真を準備して行きましたが、実際はその場で写真を撮影されたため必要ありませんでした。
無事に手続きが終わると、氏名と写真が掲載されたカードを発行されます。これがないと会場へは入場できません。
開始時刻はウェブでチェックする
ダライ・ラマ法王事務所のホームページには「1月2日から1月6日」と記載されていましたが、何時から何時まで法話会が行われるのかが書いていませんでした。
ももたろーハウスの方に聞いたら「朝5時くらいから行く人も多いらしいで。知らんけど」とのことでしたので、かなり朝が早いことは間違いないようです。
さらにダライ・ラマ法王のホームページを読み込むと、「ネット同時中継」の場所に「12:30から14:00」という記載がありました。
しかし、これが日本時間なのかインド時間なのか分かりません。そこで英語版のサイトを見たら「IST 9:00~10:30」と記載がありました。
皆さんも、もし開催時刻が分からなければ英語版のネット中継に関するサイトでご確認ください。
持ち物に注意する
持ち物には、持って入ってはいけないものと持って行った方が良いものがあります。
法話会への持ち込みが禁止されているもの
- スマートフォン
- タブレット
- パソコン
- カメラ
- ビデオカメラ
要するに、ダライ・ラマ法王の姿を撮影できるような物は全て持ち込み禁止です。当たり前ですが、刃物や爆発物など危険なものも持ち込み禁止です。
ペットボトルの飲み物については何も言われてませんでした。問題は、持ち込み禁止のものについて、表示が見当たらないことです。
探せばどこかに書かれているのかも知れませんが、分かりやすい表示はありません。
さらに酷いことに手荷物預り所はありません。
ブッダガヤの場合には、たまたまマハーボディー寺院の前に手荷物預りところがあり、そこでスマートフォンを無料で預かってくれるため、私はホテルへ変える必要がありませんでしたが、これはラッキーでした。
手荷物預り所が会場の近くにある保証はないと思いますので、スマートフォンなどはホテルの貴重品入れなどに預けた方が無難です。
入場までの列で1時間待たされた上に、警備員から「スマートフォンを持ってるから入れない。ホテルにスマートフォンを置いてこい」などと言われたら目も当てられません。
法話会への持って行った方が良いもの
- FMラジオ
- 書籍
- 座布団(気になる方)
FMラジオ
ダライ・ラマ法王はチベット語で法話を話されるので、チベット語が分からない方はFMラジオが必要です。
周波数によって日本語、英語、ヒンディー語、中国語、韓国語、ロシア語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語、タイ語、ミャンマー語、シンハラ語、ベトナム語を始めとする多数の言語で通訳が用意されており、極めて国際的です。
言語毎の周波数については会場に掲示があります。
私はFMラジオを持って行かなかったので、何を話しているのか最初から最後までチンプンカンプンで、ダライ・ラマ法王の姿を拝見しているしかありませんでした。
「せめて英語の通訳を聞いてる人がいれば」と思って探したのですが、声をかけた欧米人はフランス人やロシア人ばかりで、英語で通訳を聞いている人すら見当たりませんでした。
なお後述しますが、FMラジオを持っていない方は会場で日本人を探してイヤホンの片方を借りましょう。
書籍
ダライ・ラマ法王の姿を肉眼で確認できるところに座ろうと思ったら、少し早めに行った方が良いです。
また、入場の列を待っている間や法話開始までの間、スマートフォンがないまま待っているのは非常に退屈だと思いますので、何か書籍を持って行くことをオススメします。
座布団
世界中から大勢の人が集まるので、椅子などは用意されておらず、芝生の上に敷かれたブルーシートの上に座ります。
ブルーシートが満席の場合には芝生の上に直接座らざるを得ません。気になる方は座布団を持っていくことをオススメします。
現地では30cm四方の発泡スチロールを座布団として100ルピーで販売している人がおり、個人的にはボッタクリだと感じましたが、大勢の方が購入されていました。
入場ゲートを確認する
入場ゲートはご覧の通り長蛇の列です。
ゲートはいくつもありますが、属性によって入場ゲートが異なりますので注意が必要です。
適当な列に並んで、いざ自分の順番となった時に係員から「お前はここじゃない」と言われたら、ゼロから並び直しです。
従って、並ぶ前にその辺にいる係員を捕まえて自分のIDカードを見せ、自分の入場ゲートが何番なのかを確認する必要があります。
しかも、係員も全員が全員きちんと入場ゲートを把握している訳ではないので注意が必要です。
私が最初に聞いた係員は「お前は16番だ」と言われましたが、実際には12番でした。
とはいえ、外国人は外国人として一括りにされるようなので、欧米人や東アジア系が並んでいるゲートへいけば間違い無いとは思います。
インド人の中でも、チベット難民、僧侶、北部7州、ヒンドゥー教徒のインド人、など属性によって入場ゲートが異なるようでした。
外国人の列も1時間以上の行列でしたが、私が並んでいると突然中国語で
「一个人吗?来!」(1人か?来い!)
と呼ばれ、その人に着いていったところ、セキュリティチェックは男性と女性に分かれており、女性の参加者は多かったものの男性は少なく、男性のセキュリティチェックは空いていたので、並ぶことなくすぐに入場することができました。
どこの会場でもそうなのか分かりませんが「男性と女性のセキュリティチェックは別」というのはインドあるあるなので、頭の片隅に置いておいて頂ければと思います。
セキュリティチェックでは全てのポケットとカバンの中を念入りに確認されます。
日本人を探す
会場へ入ったら席の確保です。
会場は入場ゲートと同じく属性別に分かれており、外国人は外国人でまとめて座ります。
外国人の中でも国別にエリアが分かれている(というより、それぞれの国で早朝から並んで場所取りをする係がいる)ので、FMラジオを忘れた方は日本人の集団を探してください。
私はそのことを知らず適当に空いている場所に座ってしまったので、周りはミャンマー人だらけでした。
後からブッダガヤの仏心寺を訪問した時、宿坊に宿泊していた日本人の方から「日本人で固まって座ってたから、探してくれたらイヤホン貸せたのに〜」と言われました。
日本人は20人程度いたそうです。恐らく、どの会場でも日本人はいるのではないかと思います。
最悪、FMラジオも忘れ日本人も見つからず、会場で日本語を聞けなかった場合にはインターネットで日本語版を見ることができます。
インドでは事前準備が大切
ダライ・ラマ法王の法話会に限りませんが、インドでは何事も事前の情報収集と準備が重要です。
ぜひ、こちらの記事の内容を参考に法話会を楽しんで頂ければと思います。