海外就職インド希望者必見 デリーとチェンナイの違い5選

インドは日本の9倍ほどの面積があるため、同じインドでも地域によって全く異なります。日本人が多く住んでいるのはデリー(グルガオン含む)、ムンバイ、ベンガルール(バンガロール)、チェンナイですが、この4都市でも大きく雰囲気は異なります。

この記事では、私が住んでる南インドのチェンナイと、インドの首都である北インドのデリー(+グルガオン)の様々な違いをご紹介します。

デリーについては住んだことはありませんが2回ほど訪問しており、デリー在住者の方複数名から色々と話を聞いておりますので、それらの情報を基にご紹介します。

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人の気質の違い

まず、デリーとチェンナイでは人の気質がだいぶ異なります。

仕事上での反応が違う

  • デリー:自己主張が激しく競争心も強い
  • チェンナイ:保守的でのんびりしている

デリーの人はとても自己主張が激しく、何か意見を言うと猛然と反論してきますし、反論できなくなれば論点をすり替えて関係のない主張をしてきます。

一方、チェンナイの人も日本人や東南アジアの人に比べれば遥かに主張が強いですが、デリーの人ほど自己主張は激しくありません。また、反論できない時は論点のすり替えまではせずに黙ります(但し謝罪をする人は少ないです)。

  • デリー:問題が発生すると気がつかないフリをする。指摘すると言い訳や論点のすり替えをする。
  • チェンナイ:問題が発生していることに気がつかない。指摘しても何が問題なのかが伝わらない。

このような違いがありますが、共通点もあります。それはメンタルの強さです。

かなりキツい言い方でストレートに主張をしても、まったく気に留めません。逆に言うと、超直球でズケズケと主張をしなければ全く頭に入りません。

遠回しな言い方では理解されないので、誰にでも分かるようなストレートな表現をする必要があります。

キツい口調で言いたい放題言った翌日、こちらが「気まずいかな?」と思っていても、向こうは全く忘れているかのように普通に挨拶をしてくれます。

私の個人的な経験については下記記事をご参照ください。

インド駐在を経験された後に東南アジアへ異動された駐在員の方からは、タイやミャンマーといった繊細な国民性の国でインドと同じような直球のマネージメントをしてしまい、部下が大量に退職して困ってしまう・・・といった話も聞きます。

ここまで、インド人全員が酷い人みたいな書き方をしていますが、当然のことながら地域を問わず誠実で優秀な方は大勢います。

ただ、面接を10人入れても3人くらいしか来ないことも多いですし企業間の支払も遅延するのが当然という状況なので、一般的な考え方が日本人と大幅に異なるのは間違いなく、きちんと約束を守ってくれる信頼できる人を探すのはかなり苦労します。

道を尋ねたときの対応が違う

  • デリー:道を尋ねると、怪しい土産物屋へ案内され買うまで出してもらえない、旅行代理店で高額ツアーを組ませる
  • チェンナイ:道を尋ねると、無愛想な顔で一生懸命教えてくれるが、間違いだらけでいつまで経っても辿り着けない(悪気はない)

デリーでは、ちょっと観光しただけでも外国人と分かると様々な胡散臭い人が話しかけてきます。私も、オートリキシャに乗ったら土産物屋へ連れていかれそうになりました。

道に迷って道を尋ねると、色んな人が寄ってきて「俺が案内してやる」などと言われることも何度かありました。

チェンナイには、デリーのように悪意をもってどこかへ誘導しようとする人はまずいません。しかし、筋金入りの方向音痴ではないかという人が多い印象です。

チェンナイでは、誰かに道を尋ねても全く正反対の方向を示されることが多いです。悪意はないようなのですが、「知らない」と答えるのが申し訳ないと考えているようです。

チェンナイ出身のインド人と一緒に土地勘のない場所を歩いた時には、そのインド人は同時に10人くらいに道を聞いて、うち7~8人が指し示した方向へ向かうようにしていました。

目が合ったときの反応が違う

  • デリー:目が合っても無表情のままガン見。
  • チェンナイ:目が合うと視線をそらす。チラ見が基本。

デリーの地下鉄に乗っていると、様々な方向から視線を感じます。東アジア系のモンゴロイドの顔が珍しいのではないかと思います。

そして視線の方に目をやると、インド人からガン見されています。そして、こっちが見返しても視線を反らさず、見つめ合った状態になります。

ガン見し返しても全く動揺しないので、こちらが動揺してしまいます。

こちらがニコニコしようと手を振ろうと、向こうは無表情のままガン見なので非常に怖いです。

一方、チェンナイの人はガン見をしません。気になることがあっても(日本人と同じように)チラ見をするだけです。

また、こちらがニコニコすると向こうもニコニコし返してくれます。

英語の通用度の違い

インド全土何処へ行っても、大卒のホワイトカラーの人達は全員流暢な英語を話します。

事務や営業などでホワイトカラーとして働いている日本人が英語を話せないと、インド人は

インド人
世界には英語を話せないホワイトカラーがいるのか!

というカルチャーショックを受けるようです。

とはいえ、インドで大卒というのはごく一部に過ぎず、インドで流暢な英語を話せるのは少数派です。

デリーを旅行すると、街中のオートリキシャのドライバーなどはヒンディー語しか話せずに英語が通じないことが多く、困ることがあります(それでも、ベトナムなどに比べれば通じる印象ですが)。

"STOP"と言った英単語も理解してくれません。

一方、チェンナイのあるタミルナドゥ州という州はインドの正式な公用語であるヒンディー語を拒否しているので、英語がとてもよく通じます(母語はタミル語です)。

オートリキシャの運転手や街中の食堂の人達でも、基本的な英単語は理解します。

例えば、「右」「左」はタミル語でも”Right””Left”です。

元々タミル語に存在した「右」「左」に該当する単語は既に死語になってしまっているそうです。

そのような状況なので、デリーへ行って”Stop” ”Hurry Up”といった簡単な英単語が理解されないとカルチャーショックを受けます。

インドの言語状況に関する詳細は下記記事をご参照ください。

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治安の違い

チェンナイはインドの大都市では最も治安が良いと言われています。デリーへ行くと、確かに自然と警戒心が高まります。

例えば、チェンナイでは電車やバスの車内で爆睡している人がとても多いです。外国人が日本へ来ると、多くの人が電車の中で寝ている様子を見て日本の治安の良さに驚くという話を聞きますが、チェンナイの人達は日本人以上にどこでも寝ています。

また、カフェや空港などでもパソコンや携帯電話を机に置きっぱなしのままトイレ等へ行ってしまう人がとても多いです。

チェンナイの人々の警戒心の低さは日本人とそこまで変わりません(私は心配性なので絶対にできませんが)。

一方、デリーの地下鉄に乗ると居眠りをしている人は(いることはいますが)少なく、シャキッとした顔をして乗っている人が多いです。

また、カフェで携帯電話を置きっぱなしのままにしている人もあまり見ません(私は住んでいるわけではないので、単に知らないだけかも知れませんが)。

インドの治安については別の記事でまとめていますので、詳細は下記記事をご参照ください。

出稼労働者の出身地の違い

デリーもチェンナイも大都市なので、地方の農村から多くの人が出稼ぎに来ているようです。

ただデリーで見かけるのはみな同じようなザ・インド人の顔で、インド人同士はヒンディー語で会話をしています。

一方、チェンナイでは日本人にも似ている東アジアのモンゴロイド系の顔をよく見かけます。タイ人に似ています。

レストランやショッピングモールなどで働いていることが多いので、最初のうちは

なんで大勢のタイ人がわざわざインドへ単純労働の出稼ぎに来てるんだ?(タイより賃金が低いのに?)

と不思議に思っていました。

しかし、あるとき親しくなったレストランの従業員に聞いてみると、彼らはタイ人ではなくマニプール州やナガランド州というインドの北東部の州から来ているそうです。

ミャンマーとの国境にも近いこの北東部州は、日本人とも近いモンゴロイド系の顔をしています。

ナガ族

画像引用元:Wikipedia ナガ族 最終更新 2017年2月11日 (土) 16:55

とてもインド人には見えないですが、国籍としてはインド人です。但し、北東諸州の人々は「インド人」としての意識は低いようです。

この地域はインドでも大変貧しく開発が遅れているので、大都市へ出稼ぎに来るそうです。

デリーやコルカタの方が近いのに、なぜわざわざ遥か遠くのチェンナイまで来るのか、気になったので聞いてみました。

ナガ族
デリーはヒンディー語、コルカタはベンガル語が主流なので、現地の言語が話せない私たちは入りづらいんです。しかも、北インドではモンゴロイド系の私たちに対して人種差別を感じることもあります。チェンナイは英語がよく通じるので北東部出身の私達でも生活しやすいですし、南インドではあまり差別的な扱いを感じることはありません。

と言っていました。

「インド人」と一言で言っても、ムンバイの辺りにはヨーロッパ人と見分けのつかない白人のような人もいれば、北東部には日本人と同じような顔の人もいて、とても複雑です。

私もチェンナイを歩いていると、北東部出身のインド人と誤解されて話しかけられたりすることもあります。

宗教の違い

インド全体ではヒンドゥー教徒が80%、イスラム教徒が約14%という比率です(参考:外務省ホームページ

デリーの場合はヒンドゥー教徒は82%、イスラム教徒が10%とインド全体の比率とそこまで変わりませんが、チェンナイを含むタミルナドゥ州はヒンドゥー教徒が約88%、イスラム教徒が約6%と、ヒンドゥー教徒の比率が極めて高いです。

タミルナドゥ州は江戸時代にインドのほぼ全域を支配したムガル帝国というイスラム王朝の支配を受けていなかったので、イスラムの影響が殆どありません。

また、農村部ではカースト制度も厳格に保たれており、チェンナイもバンガロールやムンバイといった他の大都市に比べると極めて保守的な雰囲気があります。

お酒は簡単に手に入りませんし、女性も多くは伝統的な衣装であるサリーを着ています(バンガロールへ行くと、Tシャツに短パンでステーキとビールを楽しんでいるインド人女性が大勢いて驚愕します)。

デリー・グルガオンは近代的な都会なので、お酒も飲めますしチェンナイに比べれば宗教的な制約が薄いと感じます。

インドは広い

日本ですら地域によって文化や習慣は大きく異なりますが、インドは日本の9倍の面積がありますので、地域による違いも極めて大きいです。

項目を立てるほどのことではありませんでしたが、細かい違いは他にもいろいろあります。

例えば、家の敷金はデリーが家賃1ヶ月分であるのに対しチェンナイは家賃6か月分です。

また、チェンナイは海沿いの港町なので比較的大気汚染がマシで、海鮮料理が美味しいというメリットがあります。

一言で「インド」と言っても地域によって全く事情が異なるので、1つの地域が合わなかったからと言ってインド全体が無理であるとは限りません。

ぜひ地域による違いを楽しんでみてください!

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